聖なる怠け者の冒険

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 635
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022507860

感想・レビュー・書評

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  • 図書館より。

     困った人には手を差し伸べる、狸の仮面をかぶり
    黒マントで京都の街をかっ歩する怪人ぽんぽこ仮面。
    そんな彼に突然後継者として指名されてしまったのは、
    休日は怠けることがモットーの社会人二年目の若者
    小和田君だった。宵山でにぎわう土曜日に小和田君は
    不本意ながらぽんぽこ仮面をめぐる冒険に巻き込まれ
    てしまい…。

     キャラクターの雰囲気や行動、怪しげな団体が
    登場したり、また言い回しなんかはいつもの森見
    さん節全開なのですが全体的にとっ散らかっていて
    今一つ物語に入っていけなかったかな、というのが
    正直な印象でした。

     言い回しもユニークさはあるものの、他の作品の
    ような思わず「プッ」とくるというところまではいかず。

     地元民としては知ってる地名や店名が随所に出て
    くるのがうれしかったです。

     この本は簡単にまとめてしまうと、休日はごろごろ
    したいインドア派と、予定がないともったいないと
    感じるアウトドア派(リア充派)の対決ということに
    なるのかなあ。
     どっちの欲求も間違っているとは言えないですが、
    作中の恩田先輩並みに予定を詰め込むのはちょっと
    病的だな、と思わなくもないです(笑)。
    恩田先輩の誘いにたまに応じる小和田君くらいの
    ポジションが一番憧れますね。

    2014年本屋大賞9位

  • ちょい久しぶりにモリミーの作品に触れる。本書は本屋大賞ノミネート作品。でも”ペンギン~”もそうだったけど、何だかだいぶ微妙。今の自分の求めるものとの乖離が問題なのかもしらんけど、正直ちょっと、氏の過去作品はしばらくいいや、って思えてしまった。

  • 森見ワールド全開のお話。
    森見ワールドが好きな人は良いのでしょうが、私は『きつねのはなし』とか『夜行』とか森見作品の中でもちょっと変わった部類の小説が好きなので、これはいまいち好きになれませんでした。
    珍しく途中でリタイヤ。
    この話の舞台となる祇園祭は、大学のスクーリングと重なったので一回行ったことがあって、町全体が何とも言えない高揚感に包まれていたことを良く覚えています。
    その宵山の日に繰り広げられる冒険話という設定は好きなんだけどなぁ 笑笑
    また気が向いたら読み直そうかなと思います。

  • 独特の世界観、時たまクスッとした笑がある 鴨川ホルモーと似た感じがした 自分にはあわないかな…

  • 正直、イマイチ。
    バタバタしているだけで、特に面白くなかった。

    所長さんの「私はぽんぽこ仮面でした」というつぶやきは
    少しだけ切なかったけど。

  • 2.0

  • 「研究所においては、小和田はスルメのようだと言われている。『地味だけど噛めば噛むほど味の出てくる男』だ。したがって、猫も杓子も僕が好きだよ」(193ページ)

    小冒険は愛するが、大冒険は敬遠する主人公。
    週末は、全身全霊、怠けて過ごすことを第一の目標にしていても、
    ある事件に巻き込まれる物語り。

  • 怠け者の主人公はなぜか、正義の味方ぽんぽこ仮面に跡を継ぐよう迫られる。必死に断ろうとする主人公だが・・。

    著者らしい荒唐無稽で不思議で、京都の雰囲気を感じる作品です。だけど、どうにも主人公が好きになれません・・^^;。

  • 途中で挫折。
    読むのが苦痛で面白く無いと感じた。
    何が面白く無いのかはわからない。
    とにかく合わなかった。

  • 何故か唐突にやる気が無くなり、予定をキャンセルして部屋にこもって本を読むことにした。ふと、本棚にこの本がちょうどイイ。

    ポンポコ仮面を巡る物語、色々な組織から狙われる正義の味方ポンポコ仮面とその跡継ぎにされそうな主人公の話を著者持ち前の文章力で軽快に読ませる。

    毎度お馴染み京都を舞台にどうでも良さそうな内容を、変なこだわりを持つ登場人物が変なこだわりを持った文章にてお送りされる。ふと考えると、文章が好きで読んでしまう数少ない著者のひとりかなと思う。

    今回の主人公は社会人だったせいか、少しの違和感。また話的にも毎度な感じで、この本がどうこうと言うと、物足りない。厳し目評価。

    読み終わった後、スーパー銭湯に行き蕎麦を食べて帰ってきた。

著者プロフィール

1979年、奈良県生まれ。京都大学大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる。著書に『きつねのはなし』『有頂天家族』など。

「2022年 『四畳半タイムマシンブルース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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