- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022510228
感想・レビュー・書評
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とても静かで,ことりが囁くような物語.
不思議と主人公の心に同調していって,淡々とすぎる日常がとても落ち着く.
人の社会とすこしズレている,ことりの庭のような世界観に,癒やされる.
人の社会に触れるときの,歯車のあわなさ,ストレス,悔恨,奇妙さに,独りだと押し潰されそうになるのだろうけど,自分と主人公とお兄さんの独りではないことへの少しの安堵感を感じる.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いつもの小川洋子長編小説だ…。
小鳥のおじさんって発想がもう、なんだ…。
不思議なおじさんっていう概念がきっと好きなんだろうな、小川先生。 -
ことりを通して1人の男性の生涯の話。しんみりしたい時におすすめ。
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人は本能的に誰かを求めてしまう。それが叶わなくても。手に入ると知っているから鳴くんじゃない。鳴かずにはいられないのだ。最初から最後までずっと切ない。なぜ、自分がここで泣いているのかもわからないところで泣いてしまう。素敵なお話だった。好き嫌いは別れそうだけど。小川洋子さんって、初めて読んだかも。好きだな。
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ことり 小川洋子
小鳥の小父さん、と呼ばれる男の話。
小鳥と会話できる独自の言葉を話す兄と二人で暮らす小鳥の小父さん。彼に人生は小鳥を通じて出会いと別れを繰り返してきた。
テンションの高低を0から10で表現できる場合、この本は終始3から7を推移しているように感じられた。そうした平静さ故に物語に寄り添って読み進められたと考える。読み心地がよい -
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最初から最後まで、ことり。静か過ぎて早く読めなかった。世界観は嫌いじゃない。もう少しテンポがある方が好みだけど。ことりと兄弟の毎日を一緒に生きたような気分になる細かな描写。鳥に興味出てきて画像検索しながら読んだ。
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3.75/1887
内容(「BOOK」データベースより)
『世の片隅で小鳥のさえずりにじっと耳を澄ます兄弟の一生。図書館司書との淡い恋、鈴虫を小箱に入れて歩く老人、文鳥の耳飾りの少女との出会い…やさしく切ない、著者の会心作。』
『ことり』
著者:小川 洋子
出版社 : 朝日新聞出版
単行本 : 256ページ -
日経夕刊の冨永愛による書評に惹かれ図書館にリクエスト。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75133590W1A820C2BE0P00