MADE IN JAPAN: わが体験的国際戦略 (朝日文庫 も 3-2)
- 朝日新聞出版 (1990年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (534ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022605825
作品紹介・あらすじ
ソニー会長、経団連副会長として、国際的視野から精力的な発言と行動を読ける著者が、自社の海外進出の体験を通して日本とアメリカの経営思想の違いを明らかにし、独自の哲学を打ち出す。諸外国との間で経済摩擦が激化してゆくなか、双方の責任と相互理解への道を説いて広く共感を呼び、世界30カ国で読まれてベストセラーの日本語版。
感想・レビュー・書評
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戦後日本の産業復興とものづくりの意気込みを感じ取れる。産業の発展が国を豊かにし発展する
ソニーはすごい集団だったけど、その凄さはソニーの普遍的なコンピタンスに起因する、というストーリーになっている(実際はそのあと10年以上低迷することにる)。日米貿易摩擦の只中の当事者としてのリアルな視線での持論が展開されるが、歴史的にはエコノミックアニマルがエコノミックノーマルになると日本社会は凋落して、産業も国も政治も二流三流に転げ落ちていくことを照らしてみると、盛田昭夫のようなリーダーシップを発揮する人が日本に必要詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【文章】
とても読み易い
【ハマり】
★★★・・
【気付き】
★★★★・
・経営者の手腕として問われるのは、大勢の人間を組織し、個々人の能力を引き出して、一つの力として結集し得るかどうか
・民主主義の元では、政治はどうしても内向きになる -
1987年にアメリカで出版されて本で、時代背景を理解して読む必要がある。当時世界最強であったソニー始め日本の製造業へのバッシングに対して、こちらも色々やっている(現地支社や工場)し、アメリカ世論は政治的にリードされているんだ、という言い訳的な主張が強い。
同じ文脈で日本式経営、とくに終身雇用や年功序列についての説明(というより支持)もあるが、これについてはいちアメリカ駐在経験者としては同意できない。他の人の意見も聞いてみたい。 -
盛田さんの幼少時代から、ソニーの経営、マネージメント、世界貿易、日米の同盟関係などに及ぶ幅広い内容。特に経営についての章は、20年前に書かれたとは思えないほど新しい。ドラッカーを初めとするマネージメント研究者の指摘がこの本からの出典ではないかと思わせる。残念なのは、盛田さんを失ってからのソニーのトップマネージメントが後退の一途を辿っている様に思えてしまうこと。
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日本的経営の原点!今でも学ぶことは多い!
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【スティーブ・ジョブズも尊敬する盛田氏の一冊】
今でさえ下火になっているSONY。しかし、創業当時から高度成長期にかけても彼らは伝説を作り続けた。
ウォークマンから始まり、CD、MD、ビデオデッキ、ビデオレコーダーなど世に無いものを作り、消費者に届けてきた。その中心にいたのが盛田昭夫である。
本書はそんな盛田が、英語で外国の人(特に米国)向けに書いた一冊を日本語訳したものである。内容は、SONYの歴史、日本式経営と米国式経営の違いなど多岐にわたる。
SONYが戦後10年の55年にまだ国内需要も高度成長期に入ったばかりで産声を上げたばかりの時に米国に進出していった姿は、とても感銘を受ける。
一方で今のSONYの凋落を作ったのも、盛田氏地震なのではないかとも感じる。年功序列制、終身雇用制、稟議制などの制度は、盛田氏が米国式にはなく、日本式のすばらしい点であると本書内で絶賛し、かつSONYという会社がまさにそういう精神の体現の場であったことは間違いない。
「SONYクラブ」という、SONY社員であれば格安で飲める居酒屋(?)があったらしいが、それは社外での会社への愚痴を封じるためであった。
いずれにせよ、会社への若者の忠義心の薄れ(おそらく働き方の多様化が原因)、テクノロジーのスピードがとてつもなく早くなったことなどの環境の変化に、会社のシステムが追いつかなくなっていたにも関わらず、修正できずにいたのは、きっと盛田氏の影響が大きすぎて、会社としてなにも変えられなかったのであろう。
そういう意味では、本書はあくまで盛田氏のSONYを自慢する場所にしかなっていないが、ここに書かれていないその後のSONYを加えて見ると、ある一つの企業の栄枯盛衰が見られるという一冊になっている。 -
2011.1
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だいぶ前に出版された本だが、同僚がこの本を読んでメーカーに入社しようと思った、と言っていたぐらい影響を受けた本らしい。最初のほうは戦争のくだりだが、下手な戦争本を読むよりもよっぽど印象に残った。日本人としての良いところ悪いところ全て受け止めて、これからもメーカーの仕事を頑張っていきたいと思う。
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