- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022645722
感想・レビュー・書評
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この人の作品を初めて読んだ。というのは、私にとっては、至極なつかしい主人公であったからだ。大学生の時の講読で、「通鑑」の彼が登極するまでの件りを読んだからである。それで、逆に判るのだが、「通鑑」の描写、その元になった「五代史」の記事を、著者は援用している。会要も含め、それら史料が一次史料、同時代史料であるのだから、それは当然のこと。しかし、そうすると、「李嗣源」と題した本作から、ストーリーが懸け離れざるを得ない事になってしまう。それが、惜しい。更に苦言を呈するならば、描写の裏付けが欲しい。時代背景を深く論じるまでは行かないにしても、これは、当時のこういった事情のためですよ、という記述を欠いているため、浅薄に感じる所が多い。小説であれ、史伝であれ、そこを押さえて書かないと、読者をひきつける事は困難である。ただ、歴史小説で類書のない、この時代を舞台として、複数の小説をものされているのには、敬意を表したいと思う。
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「夕陽の梨―五代英雄伝」とほぼ同時代の別の人物「李嗣源」の生涯を描いた中国歴史物。とにかく登場人物が多くて場面転換めまぐるしく、表題となっている李嗣源もあまり目立たずストーリーの起伏にも乏しい。読み進めるのが大変でした(笑。ページをめくるごと(’変わるごと’ではない)に人名/地名等の難読漢字にルビが振られているのはありがたいです。レイアウトする人は大変だったでしょうけど(今日日、この程度は自動で出来るのかな?)。
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草原で遊牧したころから始まる五代十国の李嗣源の話。途中で影が薄くなったけど。このころの李存勗はかっこいいなあ。