砂漠で梨をつくる ローソン改革 2940日

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023304918

感想・レビュー・書評

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  • ローソンに転職したくなります!笑

  • 社長就任の経緯や、その後の社内改革の様子が分かって、面白かった。どのようなリーダーシップを発揮していったのか、が具体的でわかりやすい。リーダーにはいろんなタイプがあり、テクニックもいろいろで、自分が真似できそうなことは参考にしたい。人それぞれだから、まったく同じようにすることは無理だし、環境だって千差万別だkけど。大事なのは、頭を常に絞り続けること。あきらめないこと。柔軟さを持つこと。そしてやはりコミュニケーション。

    店舗の評価とフィードバックの仕組みを導入したという話のところで、店舗の清潔さ、という話がちょっと出てくるが、確かに大事。綺麗な店舗は気持ちがよい。小売業の基本中の基本かも。

    コンビニも、厳しい競争の中で企業努力を続けているのは理解できる。サービスという面では常に進化している。ただ、淘汰も進んで、最近は、大手のセブンイレブン、ローソン、ファミマを比べて、あまり違いがないように感じる。

    自分はコンビニでは食品はできるだけ買わないようにしている。コンビニ弁当や、おにぎりなどは特に。添加物や薬品などの複合汚染がどうしても気になるからだ。企業がマスの大衆を相手に効率化、集約化の努力をすればするほど、結局、個のレベルで、あるいは命に近いところで、いろんなことが犠牲にされ、取りこぼされるものが出てくる。それが、食の安全を損ない、脅かしていると思っている。食品を何かの目的で工業的によくしようと、努力すればするほど増える添加物。それらの安全性はテストされているというが、いろんな添加物が組み合わされた場合の、あるいは二世代、三世代に渡っての検証などされているものではない。間違った努力が続けられていると思っている。

    また、第5章の中に、地方活性化に触れた意見がある。過疎化した地域に小さい都市を作り、そこに住人に引っ越してもらえばよい、という意見が述べられているが、ありえない。福島の現状を見ても、人が生まれ育った家、地域から離れることがどれだけ困難で難しいことか。この本の中で、この箇所だけは非常に失望した。人間として、経営者として、大きな考え違いを犯している。

    都市生活にがっちりと根を張って、今や欠かせないものになっているコンビニ。これからの戦略をマネー経済の中での成長だけを相変わらず追求していくだけであれば、これ以上の拡大はないだろうと思う。日本はあきらかに少子化が進んでいく。その中で都市集中型の経済論理しか頭にない企業はきっと足元を救われていくだろうと想像している。地方をまじめに考える経営こそが、日本全体の将来をよくするキーとなると考えている。

  • 2015年7月8日読了。三菱商事からローソン社長に転じた新浪氏の改革を取材したノンフィクション。2010年に刊行された本なので震災でのローソンの対応などについては記載がない。社長就任時43歳と若い新浪氏が、三菱商事での勤務・MBA取得など背景はいろいろあれど、どうやって人を引き付ける魅力や人を動かす説得力、部下を信頼し任せる決断力を身に着けたのか・他の人と何が違うのか、は気になるところだ…。本書のスタンスは新浪氏やローソンを分析するというより、「新浪氏の魅力を伝えたいっ」という強い思いを感じる。まあそれもノンフィクションのスタイルか。巻末の、新浪氏と一般読者との一問一答の悩み相談は結構面白い。原則が自分の中ではっきりしていれば、どんな難しい質問であっても「自分の答え」を返すことはできるものなのだろうな。

  • ローソン変革の話

  • ローソンはどう変革したのか?

    →情報が上がってくる仕組みを作り、現場のトレンドに気づくようにする
    人の評価に左右され過ぎないようにする

  • 2012,12,13

  • 【閲覧係より】
    ロールケーキやからあげクンでお馴染みのローソンに新浪剛史氏が社長に就任して8年。「砂漠で梨をつくるような思い」で改革を起こしてきたその足跡をたどる。
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    所在記号:673.868||ヨシ
    登録番号:20098769
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  • 2002年、傾きかけてた「ローソン」を立て直すべく、三菱商事を退社し、社長に就任した新浪剛史が、業界2位(2010)になるほどの企業に成長させた活動記録的な一冊です。

    内部事情が詳しく暴露(?)されていて、おもしろかったです。

  • 2011/5/4読了
    新浪社長の考え方に刺激を受ける。

  • フリーライターが自らの取材の結果を纏めた本。巻末にはAERAで連載した内容も掲載されている。新浪社長自らの生き方と経営戦略(一定の地域に出店して認知度を上げるセブンイレブンと違いドミナント制を採用しぽつぽつと出店する人間臭さ、地域の特性を出すことをを特徴とするローソン)まで読者に語るように書かれていて読みやすい。
    ・わくわくどきどきが必要。当たり前では物は売れない
    ・良いときこそ社員は暴走。悪いときは社員のプライドを守る必要がある
    ・努力から悪い結果は出ない、努力は7かけに
    ・社是に「便利」を抜く。みんなとクラスマチを幸せにします
    参考になる内容は挙げるときりがない。震災中の現在も東北地方でローソンは活躍しているが、実際に震災が起こる前に書かれたこの著書でも阪神大震災でローソンが被災地のライフラインとして活躍しているところが興味深い(自治体と包括協定を締結したとのことである)

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著者プロフィール

コンビニジャーナリスト。関西大学社会学部卒業。2000年代前半からコンビニの取材に携わり、ビジネスやライフ雑誌、ネットニュースなど多数のメディアでコンビニ情報を発信中。そのマニアぶりから、テレビ・ラジオ番組に出演し、コンビニのヒット商品について解説をすることも。著書に『セブン‐イレブンおでん部会─ヒット商品開発の裏側』『セブン‐イレブン 金の法則─ヒット商品は「ど真ん中」をねらえ』 (ともに朝日新書)など多数。

「2019年 『コンビニ おいしい進化史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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