今夜もカネで解決だ

  • 朝日新聞出版
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023315785

感想・レビュー・書評

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  • 金で解決したい疲れはたくさんあるが、一般人はなかなかこの著者のように解決する為のお金が続かず、自分でマッサージしたり、お風呂で我慢したりするんだよなと思いました。金額と施術内容を見ると見合った金額の施術がされるものなんだなと思い、一度、私もお金で解決しにいこうと思いました。

  • 読みやすく、爽快。最新情報に更新したエステ内容で新作を読みたい。

  • マッサージ店巡りエッセイ。後半に進むにつれてお高い店になっていきます。筆者は若いときに六本木や広尾とかで遊んでたのをなんとなく仄めかしてくるのですがマッサージ店もそのあたり。もっと場末っぽい地域のレポお願いします!

  • 著者は人間観察眼、人間との交流を通した自分観察眼が優れているので岩盤浴などより人力のサービスについて書かれたものが面白い。自分のようなマッサージの類にはほとんど行かない人間にもそうそう!と思える本質を抽出する力に優れていて本当に上手。

    P17 両腕を頭の上に持っていくのさえ、わたしは面倒くさく感じます。【中略】今朝は頭を洗い忘れました。正確に言えば疲れがたたって洗えなかった。誰にでもそういう朝はあるでしょう。

    P32 女には、一日で痩せなければならない日というものが、ある。正確に言えば「一日で痩せたように見えなければならぬ日」

    P69 木の棒、大人になってからぶんぶん振り回したことありますか?楽しいですよ~

    P85 男女ともに肌の触れ合いをベースにしたコミュニケーションへの欲求が存在し、相手は赤の他人でも構わない場合があること。アカの他人だからこそさらけ出せる「素」があること。金銭の授受を介在させてまで「素」の自分を受け入れられたいという願いに、男女の差はないこと。【中略】他者の肉体による「受容」が通底しているのではないか。

    P92 仕事:デスワーク

    P147 奇跡は起こせなくとも、日常に刺激が欲しい。実際に使用して「あ、変わった」と思うことができれば、ディールは成立です。【中略】売り手と共犯関係にあることをどこかで認識しながらであれば、プチプラ疑似科学は楽しめるものだと思います。エンターテインメントの一環として。【中略】まじめな人ばかりが損する社会はイヤなもの。しかし、社会には必ず悪が必ず存在します。それを自分にとっての悪とするか否かは、自分の付き合い方にかかっている。

    P154 クレーム対応には線引きが必要ですが、単なる注文の多い客ならば、そのリクエストにどれだけ真摯に素早くこたえられたかでこちらの評価が決まります。客は自分が大切に扱われたと認識してまた来店する。注文の多い客は「注文にこたえてくれる店」を探しているのですから。

    P164 自分で稼いだ金で支払うからこそ、このご褒美は耽美だと40代のわたしは知っています。

    P167 労いのホスピタリティとかしずきのホスピタリティ。これは似て非なるもの。前者は双方の立ち位置に上下はなく、後者には明確にそれがある。

    P172 なんでもかんでも改善されればよいというわけではありません。【中略】「これは酷いですね」と口に出し同意を求めないでください。あ、これは私の好みかもしれません。私は「酷いですね」と言われると、うるせぇよと思ってしまうタチなのです。

  • マッサージは月1回まで!と自分を戒める

  • 仕事で酷使されて疲労困憊の身体は、お金を払って癒してもらおう。
    多種多様なマッサージ店、リラクゼーションサロン、鍼治療、ストレッチなどなど、あらゆるお店が癒しを提供してくれる。

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    雑誌の連載だから代金は経費(取材費)になるんだろうけど、実費だったらかなりの負担になってしまうなあ、と思いながら読んだ。週に1回か2回、数千円、時には数万円を癒しに使うのはかなり抵抗がある。正直、お金がもったいないと感じてしまう。

    ジェーン・スーさんは「自分にご褒美」と言い、「己を褒め讃えるのは、鏡の中の自分に親指を立てる行為として非常に健全」と続ける。
    スーパーポジティブで、素晴らしいなあ。こうやってお金をちゃんと使う人が経済を回しているのだと思う。

    「ほぐし」という看板を掲げ、30分3000円くらいでマッサージを受けられるお店が増えているけど、あん摩マッサージ指圧師は国家資格が必要だから「マッサージ」という看板は出せないらしい。また一つ勉強になってしまった。

    女性向けエステと男性向け性風俗を比較し、「誰かの手」に触れてもらいたい欲求は男女ともに存在する、いう方向に話を持っていくジェーン・スーさんは相当に頭の切れる人だ。
    そして、「誰かの手」理論を展開したのに、最終的に30万円以上のマッサージチェアを購入してしまうジェーン・スーさんは、最高としか言いようがない。

  • マッサージ店を巡るエッセイです。

    難しい読書に疲れた人は、サラッと軽く読めると思うので、休憩がてら読んでみても良いかもしれません。

    ネタの面白さ、表現の斬新さ、役に立つことを得られるかの視点で読書する人には、あまり向きません。

    それと、男性の性的な部分を嫌う表現がちらほらと出てくるので、男性読者は、男性ってだけで否定された気分になるかもしれません。

  • リラクゼーションサロン体験記
    足裏の角質が粉チーズみたいにとれるサロンに
    行きたくなった

  • 「東京だと街中で気軽に木の棒も振り回せないが、バッティングセンターなら振り回し放題!」に思わず声を出して笑った。
    基本的にはいろんなマッサージ店でのエピソード集なのだが、時々そういった違うものも挟み込まれていて、「なるほど。揉まれたいも打ちたいも、そうしたい理由の根っこは同じなのか」となんだか新たな発見をしたような気分になった。

    マッサージはお金に余裕のあるちょっとセレブな人が行くものだと思っていたが、こんなにも種類があって店によって価格も違うのなら、誰が行ってもいいんだなあ、なんて当たり前のことを考えた。

  • 文筆家の著者が『AERA』誌に連載していたエッセイ集だ。
    テーマはマッサージ放浪記。
    マッサージ好きの働き盛り(ややワーカホリック)の四十代女性が、稼いだ金をマッサージにつぎ込む体験レポが、これでもか、というくらい続いて、よくもまあこれだけ様々な店を渡り歩いたものよ、と感心してしまった。

    ロミロミ、よもぎ蒸し、岩盤浴に整体から鍼、灸、フットマッサージにヘッドスパとラインナップもすさまじく、タイトルに値段と施術時間がかかれているのだけれど、その金額も安価なタイプから高額なものまでさまざま。
    きれいになりたい、癒されたい、心地よくなりたい、スッキリしたい、という欲求に対するアンサーのバラエティには目を見張る。

    AERAっておじさんが読む雑誌、というイメージがあるのだけれど、世の中年男性はこの連載を読んでどんなふうに思ったんだろうなあ、としみじみしてしまった。

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著者プロフィール

1973年、東京都出身。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティー。『ジェーン・スー生活は踊る』(毎週月~木曜午前11時TBSラジオ)に出演中。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎)で講談社エッセイ賞を受賞。著書に『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ社)、『生きるとか死ぬとか父親とか』(新潮社)、『これでもいいのだ』(中央公論新社)、『ひとまず上出来』(文藝春秋)、『きれいになりたい気がしてきた』(光文社)など。

「2022年 『OVER THE SUN 公式互助会本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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