蜘蛛と制服 (ファンタジア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 32
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040749242

作品紹介・あらすじ

異世界に転移した女子高生・琥珀は、
3匹の人食い蜘蛛を助け、
彼らとともに迷宮を旅することになった。

「私は”化け物(バーシャ)”、あなたの敵よ」

出会った冒険者を倒したり、
蜘蛛の糸で綺麗な服を作ったり、
一緒に食料を探したり。

虫が好きなことを隠さなきゃいけない前世よりよっぽどあたたかい、
蜘蛛3匹と過ごす毎日。

「わたくしは、魔道士協会に籍を置く大天才魔女――」

しかし、一番小さいヒメちゃんが、
しゃべり始めただけでなく自分のことを魔王の娘と名乗って――!? 

入江君人×茨乃の神ないタッグが生と死を描く、
珠玉のファンタジーのはじまり。

感想・レビュー・書評

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  • ずっと待っていた入江さんの新作と言うことで即購入。今流行の異世界転生…と言うよりは転移もの。挿し絵のデフォルメされた蜘蛛の絵やほぼ舞台が洞窟内であることで若干蜘蛛に転生した他作品に似てるなと感じたところもあるけど、主人公の怪物性やクセのある会話とか、ああ入江さんだなと感慨深かった。
    琥珀と蜘蛛三兄妹の不思議な関係性が心地よい。ヒメのキャラも好き。何だかんだいい子だなぁと思う。お兄ちゃんが一番好きだけど。
    最後のドラゴとのシーンは何ともやるせなかった。彼にとっては琥珀の存在は嘘偽り無く救いだったんだもんなぁ。
    続きがあるのかは分からないけど、出たら是非また読みたい。

  • 人は誰しも、自己実現(=自身に適した活動を見つけ、自身の可能性を発揮する事)の欲求を持つ。
    本作は、琥珀が3匹の蜘蛛に自らの身を捧げる事で自己実現を果たし、その上で蜘蛛との交流を深める、ほのぼの物語。
    琥珀の特殊性から、想像の斜め上を行く独特の読み応えが素晴らしい。
    起伏のない展開であり、目を引く展開は無かったが、蜘蛛と琥珀という素材の特殊性が随時活きており、飽きずに読めた。
    絵はデフォルメされているとはいえ、刺さる人には非常に刺さるが、ダメな人は全然ダメだろう。序盤を乗り越えれば後は大丈夫と思うので、気になる人は試し読み推奨。

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著者プロフィール

第21回ファンタジア大賞大賞受賞作『神さまのいない日曜日』でデビュー。同書はTVアニメ化され、角川文庫版も刊行されるなど、ライトノベルにとどまらない幅広いファンを獲得した。ほか著作に『魔法の子』があり、独自の深い世界観で読者の支持を集めている。

「2015年 『王女コクランと願いの悪魔II』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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