Another(上) (角川スニーカー文庫)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年2月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041001424
作品紹介・あらすじ
夜見山北中学三年三組に転校してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、謎は深まるばかり。そんな中、クラスメイトが凄惨な死を遂げた。この"世界"でいったい何が起きているのか!?名手・綾辻行人の新たな代表作となった本格ホラー。TVアニメ版のキャラクター原案を手がける、いとうのいぢのイラストで登場。
感想・レビュー・書評
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アニメ版は未読。お薦めしてくれた人は登場人物多いからという事でしたが登場人物がイラスト入りで紹介されているので分かりやすかったです。
所謂呪いの話でミステリーホラーといった趣。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ホラーは怖いので綾辻行人のミステリーは読んでもホラーは読んで来なかった。
けれど、「深泥丘奇譚」が面白かったので解説に載っていたこちらを読んでみることに。
上下巻で分厚いので長くてかったるいかと思いきやさらっと読めたのでよかった。
主人公が病院に行くシーンや擬音語を見るとどうしても「深泥丘奇譚」を想像してしまう。
今のところ怖い描写はないので安心。
ホラーといよりグロとかスプラッタが駄目なんだな、きっと。
呪いが始まることが決まっていたなら仕方ないけれど、主人公が鳴をいないものとしなかったせいで、始まってしまったのなら主人公が悪い気が。
普通周りの空気読んで途中で接さなくなる気がするのだけれど。
主人公が中学になってからもこの町に来たことがある、とか下巻が気になる。
死者は誰なのか。
ちゃんと伏線があってミステリーらしく回収されるようなので楽しみ。
下巻も読み終えたら復習の意味も込めてアニメを観てみたい。 -
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長尾拓海です。
大変分かりやすいレビューでした。
この本はアニメ化もされており、聞いたことはあるものの読んだことはありません。
ホラー要素も...長尾拓海です。
大変分かりやすいレビューでした。
この本はアニメ化もされており、聞いたことはあるものの読んだことはありません。
ホラー要素もあって面白そうなのでこの機会にぜひ読んでみようと思います。2013/07/11
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呪われた3年3組。
綾辻行人先生には珍しい学園のミステリホラーです。
ホラーと言ってもそこまで怖くはないです。
しかし、綾辻行人先生らしいおどろおどろしい雰囲気や、不気味な様子が描かれています。
転校してきた榊原恒一は不思議な少女、ミサキメイに出会い数々の怪現象に遭遇します。
その怪現象は、始まってしまうと月に1人以上の3年3組の関係者が死ぬというものです。
その前半となりますので、細やかな設定や情景が語られます。
アニメ化、漫画化、映画化とメディアミクスもしています。 -
思いの外あっさりしていて読みやすいです。
設定も複雑な割にはすらすらと入ってきます。
多少のツッコミどころはありますが、
純粋に物語を楽しむ分には何の支障もありません。
読書をあまりしない、という方にはおすすめかも。
ただ、すこーしだけグロテスクな描写があるので、
そういうのがものすごく苦手、という方は
気をつけたほうがいいです。 -
アニメも映画も見て、外伝のAnotherSも読んでいたのだけど、原作は読んでいないというAnother。
こないだAnother2001を購入したので、読む前の準備にと読み始めました。
展開と結末は知っているので、読み進めるのが楽ちん。ここの表現が後々どうなってゆくのかとか、これが伏線になってゆくのか、とか。
全くの初読だった場合、行ったり来たりしながら読んでいたはず。おそらく、鳴の存在にも不安を感じていたでしょう。
「おまじない」を二人に拡大した一ヶ月ぐらい。その間の二人の蜜月が、ほのかにエロスを感じてしまったのは、物語の「呪い」の結末を知っているからですね。
直接的な何かがあるわけでないのだけど、誰にも邪魔されない二人だけの時間。
それは本来、二人だけの秘め事であって、周囲には分からないようにするのだけど、隠しても隠しても溢れてしまうもので。
それが公然と行われているというところが、背徳感ありました。榊原の心情に寄りすぎかな、とは思うし、自分の感情が入り込みすぎなのかな、とも思うけど。
アニメで見たときは、ここどう思ったかなぁ。だいぶ、昔なので忘れちゃいました。
理不尽な要求と、それを受け入れる二人に違和感だったかな。 -
新刊に合わせて何回目かの再読。
一見爽やかで微笑ましいボーイ・ミーツ・ガールからの、不可思議な事象の数々。やがて始まった災厄。ひとつの謎が解かれ、しかしさらに高まる恐怖と緊迫感。やはりどこをとっても素敵。
そして随所に仕込まれた伏線の数々がまた美しいとしか言いようがありません。たしかに違和感を覚えないではない部分もあったけれど、スルーしちゃってたんだよなあ。とはいえ、そこに気づいたからといって真相にたどり着ける自信はまったくなかったのですが。 -
アニメになった時から面白そうだけど、ぜひ本で読みたい!と思ってとっておいたもの。
十角館の殺人を読んでいたので、作者は綾辻行人だったんだ!と期待度は高し。
その期待通りに面白かった!
ホラー小説自体あまり読んだことなく、オカルトで片付くってどんな感じなの?ロジックとかないんでしょう…?と思ってたけど、さすがミステリー作家でもある綾辻先生だからなのかちゃんと結末があり、最後の種明かしでは伏線回収の巧妙さにぞわぞわしました。
終わってから読み返すとほわー!すごい!確かに…!って感じで、二度読みも楽しそうです。
またさすがのホラー小説、謎を解き進めていく過程では血の気がさっと引くような、背筋が凍るような箇所も多々あります。夜中にひとりで読むのが怖すぎて、次の日の朝まで待ってしまうほどでした。
怖いのダメな人は朝の時間帯に読んだ方が良いよ。
超常現象(作中では、”超自然的自然現象”)の類ではあるので人の死に方に若干の無理やり感というか辻褄合わせ感はあるけれど、ミステリー好きこそ楽しめるホラー小説です!