赤い月、廃駅の上に (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.45
  • (9)
  • (46)
  • (54)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 489
感想 : 36
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041004821

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 鉄道怪談短編集。
    通勤電車に乗りながら無事読了。
    とりあえず怖いめにはあってません。

  • 再読。鉄道が絡む物語ばかりの鉄道怪談短編集。思えば鉄道とは出会いと別れを想起させる。それを象徴するような話もあればしんみりとした話もあり、逆にわかりやすくホラーな話もあったりと鉄道怪談の中でもバラエティ豊かな一冊。

  •  本格ミステリ作家による、鉄道を題材にした怪奇小説集。
     ファンタジックなSF寄りから幻想譚、ブラックユーモアに怪談話、純正ホラーまで、少しずつテイストの異なる趣向を凝らした短編各種を揃えている。
     我々にとって、鉄道という移動手段は、どこかで繋がっている異界との境界線を橋渡しする媒体であるという、無意識の共通認識があるのかもしれない。
     容易に止まれず、異質なものを運ぶ・運ばれる違和感も含めて、鉄道の面白さと怖さをしみじみと思わせてくれる。

  • 3+

  • 鉄道をモチーフに綴られた怪談集。
    王道の幽霊ものからホラー要素の強いもの、ファンタジックなものなどバリエーションに富んでいる。
    それらに「鉄道」という共通項があるからか、不思議とまとまった印象の残る一冊だ。

    中には大海原、船上が舞台に船の怪談話が語られる話もある。どこで鉄道とつながるのかと思ったら、ラストに登場したファンタジックでSFっぽくもあった。
    思えば、幽霊という過去にとらわれたままの存在に時を超えて遭遇するのだから、怪奇現象も幽霊もSFの要素があるのかもしれない。
    個人的に「最果ての鉄橋」の三途の川を渡るのに舟からフェリーになり、輸送力をあげるために鉄道になったという設定が好き。鉄道好きならではの発想だと思う。

    建物が少なく、車窓からの景色もよくわからない夜に人気の少なくなった列車に乗っていると異世界に行ってしまうのではないかという気分になる時がある。
    あの世や物の怪の世界など、鉄道というのは異世界とこちら側をつなぐツールとしてとても魅力的なのだな、と改めて感じられた作品だった。

  • 鉄道のホラー小説。さらっと読めました。

  • フツーに買ってしまったのですけど、まさかの怪談ヽ(〃Д〃)ノ
    そう!ホラーじゃないのです(* ´ェ` *)怪談なのですよ
    こうなんとゆーか、押しつけがましくない、そこはかとなく薄気味悪くなるような、怪談。ただ単に、死体や血ばっかりの幽霊や切断された体とか、そういうのを出せばいい!みたいなホラーとは大違いヽ(〃Д〃)ノ

  • 鉄道怪談集。
    元々有栖川作品は、幻想小説っぽいのもあったり、
    怖い話は上手かった気がする。

    トンネルとか、扉とか、異界に通じるものがたくさんあるけど
    鉄道もその一つっていう発想はなかった。

    紹介文も「テツ怪談集」だし。


    しかし夜に読むものじゃなかった。
    怖い。

  • 鉄道怪談。単行本で既読だが、新鮮に読めた。通勤などの電車内で読むとちょうど良い感じ(笑)ご本人もあとがきで言われていたが、怪談というより幻想小説の趣が強い。日常からちょっとだけ外れた、誰もが踏み込む可能性のある異世界。「海原にて」「最果ての鉄橋」がお気に入り。

  • ほんのりホラーもあれば、ほっこりする話もあったりで読みやすかった!
    表題作はちょっと怖かったかなσ(^_^;)

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

有栖川有栖の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×