雀蜂 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
2.57
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本棚登録 : 3219
感想 : 439
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041005361

感想・レビュー・書評

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  • '22年7月30日、Amazon audibleにて、聴き終えました。

    前回聴いた「天使の囀り」が余りにおぞましかった!ので、しばらくは貴志作品は止めよう、と思っていましたが…また聴いてしまった.·´¯`(>▂<)´¯`·.これって、ハマっている、という事?

    で、本作は…サスペンスフルな展開を楽しんで、聴き終えることができました。満足です。
    でも、強烈だった「天使の囀り」と比べると…ちょっとパンチが足りなかった、かな…まあ、あれほどパンチが効いていたら、僕の頭はおかしくなってしまったでしょうが。ハハハ!

    一体、どれほどの量の参考文献にあたって書いているのか…作品ごとに、驚愕させられる知識量です。

    過去、映画で観た「黒い家」と「青の炎」、どうしようかな…ビビってしまって、聴けません( ⚈̥̥̥̥̥́⌢⚈̥̥̥̥̥̀)恐ろしいんだろうなぁ…。

  • 貴志祐介の本は、『青い炎』に続き2冊目。アマゾンのレビューでは、酷評が目立つけれど(特にファンの人たち)、あたしは面白かったです。「豪雪で閉ざされた山荘内で、主人公と雀蜂がひたすら攻防を繰り返すだけの作品」と切り捨てる人もいましたが、逆に言えば、その攻防だけで1冊にまとめ上げるには、相当の筆力がいると思うので、そこをどう評価するかで、好き嫌いが分かれるようです。

    「予測不可能のどんでん返し」に惹かれ、図書館で借りた本でしたが、面白く読みました。
    面白く読み終えたのですが、そのラストの「どんでん返し部分」は、既視感がありました。以前読んだ、折原一の作品(ネタバレを防ぐため、作品名は書きません)を思い出したからです。
    オチは似てるけれど、話の内容・流れは全く違うので、読み比べてみるのも面白いかもしれません。

  • 貴志祐介さんにしては、珍しく評価が低いので少し不安になりながら読了。

    結果、そんなに悪くない。もちろん貴志祐介さんにしては、クオリティも内容も薄く、駄作の部類だが、一般の作家と比べたら充分読みやすく、うんちくも含め読んで損という感じではない。

    最近のヒット作家の中にはこれより下の作品を量産(もちろん、面白い作品もあるが)する作家が大半だと思う。

    この作品の評価があまりにも低いのは、著者の作品のハードルが上がっているため。
    寡作の作家(多作の作家は駄作も量産するので元々期待せずに読む)のため。帯で煽りまくり、更に角川ホラー文庫なので、ホラーと思い読むと少しも怖くないためであり、個人的には実際の評価よりももう少し上の評価でもいいと思う。

    暇な時にあまり考えず読むには充分オススメです。

  • 雀蜂と戦うだけでこんな長い文章が書けるなんて。

    欲を言えば、ミステリー部分がもっと長く欲しかった。

    冒頭の夢の内容など、読みすすめながらどういうこと?と思った部分が最後に伏線回収されてすっきり。

    犯人の男に実は蜂に刺されて死ぬ危険性がなかったのなら、喉に穴を開けて死ぬこともなかっただろうに。

    自分の人格を他人だと思いこんだが故に、目的とは正反対の「死」を迎えることになるとは、犯人は異常者で犯罪者ながら少し同情してしまった。

  • 恐らく5年前以上に一度読んだが、内容ほぼほぼ忘れてしまったため再読。ページ数もそこまで多くなかったのですぐ読めました(^ ^)


    スズメバチの脅威にドキドキした(・_・; 人間よりもちっちゃいのに敵意むき出しで果敢に向かってくる姿を想像しただけでゾッとした、、やはりハチは怖い…
    なるほど、最後はそういうことなのか〜

  • 大沢的小説論に続き、先日読んだ貴志新書を受け、同作者の小説を読了。旅行のお供にってことで、比較的分量の少ない本作をチョイス。それをやり出したら何でもアリやん、っていう、人格錯綜のオチはかなり微妙だけど、そこに至るまでの、ひたすら蜂に襲われるパニックホラーの場面は、緊張感もあって面白かった。『黒い家』や『新世界』は別格として、それ以外の諸作品は、何だかオチがいまひとつなものが多い気がしてきた。

  • まずは薄さに吃驚。とにかく続きが気になって、薄さも手伝い2時間弱で一気に読了。短いながらも取材に裏打ちされたスズメバチの細かな習性や丁寧な伏線の回収など随所に「らしさ」が光ります。満を持しての大作、ではありませんが、本気を出さなくてもこれくらい書けちゃうんでしょう。お見事。

  • もう一度刺されたら終わりっていう雀蜂に追われるっていう、人間の恐怖の描写はいつも通り巧くて、読ませてくる感じ。
    ただ結末がいかんせん強引というか、伏線はあったにしろなんだかなぁ…

  • ホラー文庫となっているが、ホラー要素はあまりなかった。
    題名のインパクトほど、中味のインパクトはなかったように思う。
    黒い家が衝撃的だっただけに、期待し過ぎだった。

  • 最後驚くと聞いていてもやっぱり驚きました!
    まさかの真相に最後読む手が止まらなかったです!
    貴志さんの文章はいつも読みやすくて話に没頭出来て素晴らしいですね。
    長さも短めで軽く読める作品でした♪

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学卒。96年『十三番目の人格-ISOLA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2023年 『梅雨物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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