金曜のバカ (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.56
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本棚登録 : 2285
感想 : 211
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041005712

感想・レビュー・書評

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  • ☆3.3
    短編集。
    1つめ、「金曜のバカ」は、女子高生が普通にバカだ。ストーカーと週に一度、人気のない場所でバトルとか、いくら護身術習ってても普通はそんなことしない。ほんとは習ってる人こそしない。怖さを知っているから。殺されたって文句言えないと思うけど。まぁ小説だしね...。私も武術を習っているので、そこんとこイライラした!
    2つめ「星とミルクティー」は、後味もよかったし「あぁそうだったんだ」ってちょっと嬉しくなるような、未来に思いを馳せるような、そんな感じ。

  • 青春の恥ずかしいとこ、もどかしいとこ、輝いてるとこを多彩な筆致で描き出している。
    愛すべきバカ達の一生懸命な様が読んでて心地良いのだった。

  • たまには恋愛小説が読みたいと思って買った一冊。五編の恋愛短編小説。

    「金曜のバカ」:ちょっと天然な女子高生と、ニートでストーカー的行動の22歳との可笑しな関係。それでも互いに成長していく様が面白い。

    /「星とミルクティー」:なかなかロマンティックな話かなーと思って読んでたら、そのラストはどうなんだい?って思ってしまった。

    /「この町」:バカだなーと思いつつ、ある意味健全な高校男子の悲哀が出てます。そうなるのかなぁって気はしてたけど、やっぱり予想通り。

    /「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」:爽やか感があって一番良かったです。好きな人の前だからこそ自分を抑えてしまったり、だけど逆に、自分を分かってほしかったり・・

    /「ゴンとナナ」:高校生男女のほのかな恋模様を描きながら、犬の視点も平行して描かれているのが面白かった。犬の嗅覚そこまでわかるのか(笑)

  • 「あらゐけいいちが好き」+「『陽だまりの彼女』良かったよー」

    ってことでジャケ買い。越谷オサム作品、イラストレーターがいちいちツボです。

    「バカ」をめぐる5つの短編。『陽だまり』ほどグイグイ来るわけではないけど、あんまり何も考えずにホッコリできる"日常系小説"です。青春っていいなぁ。

    表題作の「金曜のバカ」が抜群のバカっぽさ。何気ない日常生活が、突然荒唐無稽な方向に走り出します。あらゐけいいちの『日常』の一編に入ってても違和感ゼロだろな。。。

  • 短編のそれぞれに登場する〈バカ〉が、まっすぐでマジメで、バカど真ん中なのが清々しい。自分の遠い過去を振り返り、少しくらいバカやっても良かったかも…と思わせる作品だった。

  • 越谷節全開!思わず苦笑してしまう恋やちょっと不思議な出来事が個性的なキャラクターによって彩られている短編集。バカだけど前向きなキャラクターたちには笑いと元気をもらえる。こんな人間になりたいとは思わないけど、前向き思考は見習いたいかなーと。

  • お話として好きなのは、「星とミルクティー」。
    結末が好きなのは、「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」。理由は…ダメだ、ネタバレになってしまう。

  • 短編小説集。タイトルの金曜のバカ!は、ちょっと疑問が残る。主人公が女子高生ではなく、変質者の目で読めば、彼が変わっていく状況が面白いかも。最後のゴンとナナが一番面白かった。特にゴンの独り言が面白い。そしてちょっぴり切ない。

  •  高校生が主人公の話がいくつか入っている短編集です。それぞれの話はだいぶ内容が違いますが、どれもなんとなく共感できるような話でした。
     一番好きだと思ったのが、「星とミルクティー」で、雰囲気や少し不思議な終わり方がとても良かったです。

  • 『陽だまりの彼女』『階段途中のビッグ・ノイズ』の
    越谷オサムさんの5編から成る短編集。

    『星とミルクティー』が良かったなー。
    看護師からの電話を受け、仕事から急いで帰るサラリーマン。
    妻の無事を祈りつつ電車の窓から見上げた空に流れ星を見つける。
    それがきっかけとなり、8年前の高校時代のことを思い出す。
    ホントはできたばかりの彼女も連れ出したかったのだが、
    彼女の親の反対でそれができず一人で見てた主人公はそこで…

    ラスト付近まで切ない雰囲気が漂うけど、
    ちゃんとしたハッピーエンド。
    それもまったく無理もないし、現実味が無いなんてこともない。
    いや、ひょっとしたら・・・!?
    と、まぁ、読み手の想像も掻き立てるような内容になっています。


    もうひとつ。
    『僕の愉しみ 彼女のたしなみ』も良かったよ。
    主人公は恐竜オタクで、かつてそれが原因でフラれたことのある高校生。
    気になってたコとだんだん仲良くなり、一緒に映画を観に行った帰り、
    電車内で恐竜展の中吊り広告を見かける。
    その視線に気付いた彼女に「好きなの?」と問われるも、
    「いくつか恐竜の名前が分かる程度だ」とつい嘘を吐いてしまう。
    一方、彼女の方にも「月曜日以外はさっさと帰ってしまう」のに
    その理由をはっきりとは教えないという秘密が。

    そんなふたりだったが、結局一緒に恐竜展に行く事になり…というお話。
    とてもオーソドックスなパターンで、こうなるだろうなと予想した通りに
    物語は展開していくんだけど、それでもこのふたりが可愛らしくて
    読んでてなんだかほっこりしたのでした。

    さらっと読めるので、普段読書しない人にもオススメな一冊です。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。2004年、『ボーナス・トラック』で第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『階段途中のビッグ・ノイズ』『いとみち』『陽だまりの彼女』等がある。

「2021年 『まれびとパレード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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