猫鳴小路のおそろし屋 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041024980

作品紹介・あらすじ

江戸は新両替町にひっそりと佇む骨董商<おそろし屋>。光圀公の杖は四両二分……店主・お縁が売る古い品には、歴史の裏の驚愕の事件譚や、ぞっとする話がついてくる。そしてこの店自体にもある秘密があって……?

感想・レビュー・書評

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  • 猫鳴小路にある、曰く付きの骨董を扱う「おそろし屋」が舞台。武田信玄、光圀公、北斎、佐藤中将…と品物にまつわる因縁はどれも少しおそろしい。フィクションだとはわかりつつも、色々考えてしまう。黄門様の話とか。4話でいきなり時代が現代に変わったことに面食らいましたが、「おそろし屋」の伏線のためかと納得。いったいこの店にはどんな謎があるんだろう。お縁も何者なのか。

  • シリーズ第一弾
    武田信玄の影武者に関する逸話、水戸黄門漫遊記と本性を描いた話、葛飾北斎の幽霊画、現在の二百三高地の無駄な攻防に関して、いずれも解釈は?

  • 「六枚目の幽霊画」で、鶴屋が吉原で花魁達から聴取する幽霊が報復絶倒。
    音と匂いだけのオナラの幽霊は腸捻転で急死した大旦那かもしれないが、口臭を嫌い耳で煙草を吸う花魁の見た「目玉寿司のお化け」、なんまんだぶ!と脈絡なく叫ぶ花魁の会った「腰巻の幽霊」…花魁って本当に辛いのね。いや待て、待てい!時代小説の短編集で、最終話だけ現代が舞台で曽孫だかが主人公ってどうよ!?しかも謎はこれから??やられたわー!

  • 肝心要のところが抜けてますが、それは続刊待ちということなのかしらというか、続刊出ているのでしょうか。
    曰く付きの品物を扱う骨董屋の話す品物の謂れの話。わりと有名どころなので、歴史はちょっと…という私でも大丈夫でした。
    江戸江戸江戸ときていきなり時代が飛んで驚きですよ。
    どちらかといえば江戸話の方が好きですね。

  •  江戸時代、骨董商のおそろし屋で、店主のお縁さんが、その品にまつわる因果や歴史をお客に聞かせるお話。

     タイトルからして、お縁さんが主人公になるのかなとも思うけれど、彼女の語る話は、彼女が語り部となった伝聞というより、作中作みたいな感じで、しかもその部分の量が多いから、ここのお話としては、その作中作の中の人物が主人公? て感じ。
     というか、お縁さんたちの登場率が低い。

     わりと幽霊とかが絡んだ話が多いかな。
     オチの意味の分かるのもあれば、わけ分かんないのもありました。

     1個1個の話は普通と見せかけて、実は裏に壮大な設定が隠れてる形式は、結構面倒くさいと思うタイプなんだけれど、出て来るキャラがそんなに嫌だと思わなかったので(てか、あんま出て来てないからね)、そこまで毛嫌いするほど嫌な話ではなかった。
     時々、どうにも我慢ならないほど嫌な本てあるよね。そこまでじゃない。

     第3巻で完結なので、そこですべてが分かるのかな、と思って、最後まで読むつもり。

     あ、猫はちょっと出て来るけど、今のところ、ただ出てるだけで、何の意味も成していない。

  • 2015.08.29.読了

    風野真知雄さんの新しいシリーズ
    猫鳴小路のおそろし屋

    風野さんは適度なところで
    シリーズを完結させて、
    どんどん新しいシリーズを出して
    面白いなぁと思います。

    主人公達は、
    似ていないけど
    似ていて、
    どれも好きなタイプなので、
    ついつい読んでしまいます。

    今度の主役の
    おそろし屋のお縁さんも
    ちょっとだけ出てきた
    月岡皓七郎さんも
    好感もてそうです。

    今回のお話は
    北斎のもいいけど、
    信玄の話も面白かった。
    よく 思いつくものだと感心します。

  • 2014年12月刊。文庫書下ろしの新シリーズ。4編の連作短編。「黄門さまの杖」が怖かったです。最終話は、時代が江戸から現代に移り、おそろし屋4代めのお話でした。お録さんの謎というかおそろし屋の謎が、とても気になります。

  • 江戸末期、骨董商「おそろし屋」の女主人が骨董品に纏わる因縁話を客に披露する連作短編。武田信玄・水戸黄門・葛飾北斎…。それぞれ不思議で恐ろしいはずなのに、どこか滑稽でページを捲る手がグングン進みます。ラストの話がいきなり女主人の子孫と思われる現代に移ってきて、ただの幽霊話に収まらない裏事情が何やら有りそうで、また女主人の過去も訳あり謎ありで非常に続きが気になる所です。

  • 表紙の色合い・雰囲気に魅かれ手に取った。
    こちらの作家さんは初めて。
    そこそこ面白いけど、あと一歩、物足りず。
    シリーズ最初のような引きだったけど
    うー…ん(ーー)
    次も読もうという程の熱はないかな。

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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