LEAK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)
- KADOKAWA (2016年1月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041026120
作品紹介・あらすじ
現金を詰め込まれて殺された謎の被害者達。新人女性刑事が大活躍の人気シリーズ最新刊。
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正月の秋葉原で見つかった不可思議な死体。不自然に重たいその体内には、大量の小銭や紙幣が詰め込まれていた。都内各地で連続して同様の死体が発見されるが、被害者の共通点は見つからない。藤堂比奈子ら「猟奇犯罪捜査班」の面々は、警視庁の合同捜査本部でその「リッチマン殺人事件」に取り組むことになったが……。
現代社会の闇が猟奇的殺人と共鳴する、新しいタイプのヒロインが大活躍の警察小説、第4弾!
感想・レビュー・書評
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ある雪の日、道端にお札が落ちていた。
一枚、一枚、と落ちているお金を拾っていったその先には、口からお金を詰め込まれた死体が見つかった。
今回の事件は捜査一課が主体となり八王子西署もそこの応援に加わる事となった。
どうやら藤堂のことは噂になっているようで、あちこちから嫌味を言われる厚田班は怒りはするものの、いつも通り地道に、ちょっとの違和感をも見逃さず捜査を進めていく。
そこから浮かびあがる犯人とは??
ドラマにはない、太鼓屋のおばあちゃん、絹さんの話がとても良かった。
一度は捨ててしまった息子、そしてその息子と引き合わせてくれた人物。
そしてそんな絹さんを心配する佐和さん達。
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#読了 #猟奇犯罪捜査班藤堂比奈子 #読書好きな人と繋がりたい
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そろそろ本格的に太鼓焼きが食べたくなってきた。
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相変わらずのグロさ。
読み終えたあと切なくなった。
次はどうなるのやら。 -
四作目!
今回は、人生を懸命に生き抜いてきた色々なご老人が登場しました。
人生の終盤に何を思うか、そして何を願うか。
家族、友人、同僚、同級生…人が最後に想うのは、やっぱり人なのかもしれませんね。
シリーズを四作目まで読んで、人は人との関わりなしに生きていけないのだという事をしばしば思い起こさせてもらいました。
そんな所が、シリーズの登場人物たちの魅力に繋がっているんだなぁと思います。
最後は泣けてしまいました。
比奈子はまっすぐに人と向き合って、些細な縁も大切にする素敵なキャラクターです。
そんな比奈子が次巻でどんな活躍をするのかますます楽しみです!
(そして前巻から注目していた倉島刑事がイケメンダンディ設定だったのがわかってハッピー笑) -
シリーズ第4弾。
私刑による猟奇連続殺人事件が起こり、警察は後手後手のまま最終局面に。そんな中本庁に駆り出された、新人女性刑事と仲間たちが解決するお話。
主人公の持つ人当たりの良さと抜群の記憶力とのバランスがちょうど良い仕上がり。
ガツガツでもなく出来なすぎでもなく・・・。
仕事の出来ないやつらを黙らせるには結果が全てというのを表現しているシリーズ。
なかなかスカっとします。
次も期待できる一冊。 -
相変わらず事件がグロい。
それでも事件の全容が気になって読み進めてしまう。
被害者に同情の余地はなく、犯人たちが捕まってしまうのがなんだな悲しかった。 -
後半まで事件の全容が読めなくて面白かった。
猟奇的な部分はモザイクかけめで、厚田班の活躍や、何より地の文がとても良い作品です。
絹さんのくだりは涙なしには読めません。 -
今回の現場は、正月の秋葉原から始まる。その遺体には札や硬貨が詰め込まれていたというリッチマン殺人事件。題名のleakとお金というと、どうしても政治とカネをイメージしてしまう。
殺害方法は硬貨を無理やり飲み込ませ、窒息死させている。想像するだけで、食事が喉を通らなくなりそうだ。犯人リッチマンの殺害方法は太鼓焼きの製造方法と似ていると感じるが、さてどうなのか?
太鼓焼きのおばあちゃんの家族と名乗る人物はどう関係しているのか?
様々な疑問が湧いてくる。
この猟奇犯罪の示す意味はなんだろう?そして動機は?犯人像が想像がつきにくいのも面白い。アリバイ(機会)がそろえば、犯人は推測がつくのだが・・・。政治とカネは・・・。反社会的勢力と詐欺と倒産と自殺とそれなりにヒントが描かれて、結論が導かれる。それはミスリードなのか?最後にわかる。
比奈子の魅力は刑事らしくない普通の女子の視点で出来事を記憶し、偶然と流してしまうことに注視するところにある。記憶方法も文字でなく独自の絵でメモするところも面白い。これからも七味缶を持って「進め!比奈ちゃん!」