小説 言の葉の庭 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041026151

作品紹介・あらすじ

雨の朝、高校生の孝雄と、謎めいた年上の女性・雪野は出会った。雨と緑に彩られた一夏を描く青春小説。劇場アニメーション『言の葉の庭』を、監督自ら小説化。アニメにはなかった人物やエピソードを多数織り込んだ。

感想・レビュー・書評

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  • 3〜4度目の読了。
    各登場人物の視点から同時期のエピソードが描かれているため、人物像や考え方が理解しやすい。
    描かれる思春期〜大人にかけて感じる生きづらさを肯定してくれるようで心地が良い。
    みんなどっかちょっとずつおかしい、というのは大人になるほど強く感じるが、この作品を通してそれで良いのだと思えた。
    要所要所で引用される和歌も、強い心情が描かれつつも穏やかな世界観にぴったりだと感じた。

  • 新海誠さん『言の葉の庭』読了しました〜!

    まず、“言の葉の庭”っていうタイトルを思いつくのが凄い。今思ったけど、“ことば”に“葉”という漢字が使われてるのが既に尊い。

    これ映画40分強しかないんですね。フル尺で観てみたいなぁ。キャラクター全員良かったけど、相澤さんだけは謎すぎた。でも新海誠作品は個人的に“主要キャラクターは全員善人です!!”っていう感じだと思ってたから、ある意味人間味溢れるキャラクターだと思う。

    「泣き出しそうに緊張した雪野の表情がゆっくりと笑顔に変わるのを、まるで雨が止むみたいだと思いながら孝雄は眺めた。」

  • 高校生の孝雄が、公園で謎めいた年上の女性と出会い、互いに少しずつ惹かれ合っていくストーリー。孝雄が出会う人物目線から、物語が展開されており、彼らの心情や織りなす展開に目が離せなくなる。最初から最後まで、物語に引き込まれる。

  • 映画が大好きで勢い余ってハードカバーで買ってしまったやつ!新海さんらしい瑞々しさと透明感溢れる描写が素敵
    映画の方ではそんなにフォーカスの当たってなかったチョイ役の登場人物の目線でも物語が描かれてて作品をより深く楽しめる一冊

  • 私の大好きなアニメーション映画『言の葉の庭』を
    新海誠監督自らの手で小説に書き下ろした作品。
     
    アニメでは描かれなかった孝雄や雪野先生の
    心情だったりを細かく丁寧に描かれています。
     
    文字だけなのに、雨の情景が目の前に広がるのがすごく不思議で…
    アニメを何度も繰り返し観ているからかも
    と思ったけどきっとそんなことは無くて
    観ていなくても、きっとあの風景が広がると思った。
     
    これは純愛なのかー。
     
    賛否両論ある題材だけど、小説を読んだら
    そんな論争どうでも良くなると思った。
    彼らの立場とか、本当にどうでも良くて
    ただそこに居るだけで支えになるってすごく良いよね。
     
    雨の日の東屋でのひととき。
     
    読後感は雨の湿っぽさが残るかと思いきや
    雨上がりのような気持ちよさがありました。

  • 最初に映画を観て、ちょっとモヤっとしていたら息子が「小説面白いよ」と持ってきてくれた。
    映画に描かれていない背景やイヤな奴と思っていた人物の物語もあって、とても丁寧に描かれていて良かった。
    エピローグもあり、映画のモヤが晴れてスッキリ。

  • 映画では見られない登場人物たちの感情がわかってとてもとても物語への想いが深くなりました。
    言の葉の庭が好きな人は必読です。

  • これから、僕の人生で来る季節は、どんな意味がある季節か、そして僕も知らずに過ぎ去った季節には僕が何を間違えたのか、僕が失敗したことがあるか、もう1回考えてみる本だった、そして季節の意味がよく伝わった本だった
    みんな今日もお疲れ様

  • 前回秒速5センチメートルを読んで、他の新海誠監督の作品を読んでみたいと思って、分厚くて読む気が出ず積読されていたのを出してみた。
    自分はまだ言の葉の庭のアニメーションをちゃんと見たことがない。でも、あとがきにもあったように映画では描けなかった登場人物の心情やアニメーションでは表に出ない人物の過去が描かれていて深かった。
    サヤちんとテッシーの登場には驚かされた。
    ずっと孝雄のシーンは孝雄視点で見ていたので最初の方は「雪野」と表記されていたのに伊藤先生の下りで、「由香里」って誰やと思って見ていたから合致したときにはびっくりした。そして、特に伊藤先生と相澤祥子の過去には胸が締め付けられた。なんか、みんな笑っちゃうくらい抱えすぎて面白かった。(面白いは失礼か、、笑)
    最初、孝雄はキスした女を無視して去るシーンに「え、クズやん」と思っていたけど、最後は雪野先生を守ったりしてちょっと精神的にあの頃よりかは成熟したのかなと思った。
    たしかに、時系列は難しいけど第9話の告白した孝雄に対して、雪野先生の感情の「叶わないと分かっているけど一線を超えたらいけない切ない想いとか大人としての行動に逆らえない辛さ」に共感した。中高生って若い先生とか近所のお兄さん(お姉さん)に憧れる時期あるよねぇ、、と思った。

  • やっぱり、映画の方が好き。

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著者プロフィール

1973年生まれ、長野県出身。
2002年、ほとんど個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。
2016年『君の名は。』、2019年『天気の子』、2022年『すずめの戸締まり』公開、監督として国内外で高い評価と支持を受けている。

「2023年 『すずめの戸締まり(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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