リラ荘殺人事件 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041031612

感想・レビュー・書評

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  • 1950年代に書かれたらしいが読みやすかった

    二条君があっさりやられててちょっと笑えた

  • かなり前の作品のため表現方法、言葉回し等に古臭さは感じるものの、やはり名作なだけあって全体的な完成度は高い

    何よりあまり複雑すぎず事件全体の内容が頭に入りやすい
    ここが伏線だったかーという点もしっかりあり

  • 話し言葉や表現が古めかしく、わざとその「当時」の感を出しているのだと思い読み進めていた。真新しさはないかなと思いきや、読了後に初版が昭和51年だと知り驚いた。無能すぎる警察、仲の大して良くない者同士の旅行、納得がいかない点がいくつかあるがご愛嬌。だれることなく淡々と事件が進んでいくので飽きずに読める。癖のある登場人物が多いが、各キャラクターが掘り下げられることもないので、人物よりストーリーを楽しみたい人にはおすすめ。

  • key word クローズドサークル 見立て?モチーフ? 有名 

    鮎川作品、初めて読んだ。有名過ぎて今まで読まなかったけど、きっと当時新しかったんだろうと思ってしまうのは今がミステリー飽和時代だからかな。

  • 鮎川作品は、鬼貫刑事シリーズしか読んだことがなかった。星影龍三シリーズの第1作。

    奥秩父にあるリラ荘。夏休みに遊びに来た芸大生が次々と殺される。しかし、星影龍三、なかなか登場しない。どんどん死んでいくので、そして誰もいなくなるんじゃないかと思った。
    なにぶん古い話ではあるので、つっこむのも野暮なんだろうけれども、「あまり仲良くなさそうな7名が、なぜ一緒に旅行したんだろう」とか「美青年と不細工が婚約したのにはどういう理由があるのだろう」とか、いろいろ気にはなった。そういう人間関係の背景を抜きにすれば、伏線がたくさん散りばめられていて、解けそうで解けない絶妙な感じがおもしろかった。数々のトリックも楽しめた。

  • リラ荘に集まった大学生。連続しておこる殺人事件。多様な殺害方法。残されたトランプ。ミステリーの醍醐味が詰まった作品であった。

  • 荒川の上流秩父にあるライラックの花に囲まれた日本芸術大学のレクリエーションの寮、ライラックの別名「剌羅(りら)」を冠した「リラ荘」に7人の学生が避暑に訪れる。翌日近くの崖下に屍体、そして連続殺人に発展する。
    1956~57年に雑誌連載された作品だけに表現や文体の古さが否めないが慣れてくると読み難さは無くなる。次々と事件が起きテンポ良く進む物語、伏線そしてフラグ、複雑なプロットに謎が深まる。
    早々に現れる刑事の呑気な捜査に呆れるも、探偵星影龍三の登場にお手並み拝見。本格ミステリの金字塔。
    ★★★★✩ 4.0

  • 鮎川哲也の星影龍三シリーズの第一作
    鮎川先生の作品は始めてで、イメージとしては時刻表などアリバイがメインの作品が多いと聞いていて、なんとなく敬遠していたが、本作は山荘で学生が次々所されるという
    とても丁寧な本格推理で、最後まで集中して読みました。 
    ただ探偵役やその他のキャラが薄く、ただの舞台装置になっていて、キャラクターを重視する人には不評かもしれない、あくまで推理を楽しみたい人向けだと感じた。

  • シンプルでしっかりした正統派ミステリーという印象。ヒントが散りばめられていて推理しながら読んだのが楽しかった。
    犯人が誰かと、牧のナイフを利用したトリックまではわかったものの細かい部分には辿り着けなかった。犯人が砒素から逃れた方法は思いつきはしたものの、そんなわけ無いよねと切り捨ててしまっていた(笑)砒素にそんな効用があるとは知りませんでした…
    文体や設定の古めかしさもレトロな雰囲気を醸し出していて楽しめた。

  • 古いけど古典ってまではって印象だからかな?ダサいなーって場面が沢山あって笑えた
    大学生がランニングシャツに釣り竿背負って釣りに出かける とか
    あと、毒殺のトリックが今の常識で考えると、有り得ないヤツで凄くびっくりした

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著者プロフィール

鮎川哲也(あゆかわ・てつや)
本名・中川透。1919(大8)年、東京生まれ。終戦後はGHQ勤務の傍ら、様々な筆名を用いて雑誌へ短編を投稿し、50年には『宝石』100万円懸賞の長篇部門へ投稿した「ペトロフ事件」(中川透名義)が第一席で入選した。56年、講談社が公募していた「書下ろし長篇探偵小説全集」の第13巻「十三番目の椅子」へ応募した「黒いトランク」が入選し、本格的に作家活動を開始する。60年、「憎悪の化石」と「黒い白鳥」で第13回日本探偵作家クラブ賞長編賞を受賞。受賞後も安定したペースで本格推理小説を書き続け人気作家となる。執筆活動と並行して、アンソロジー編纂や新人作家の育成、忘れられた探偵作家の追跡調査など、さまざまな仕事をこなした。クラシックや唱歌にも造詣が深く、音楽関連のエッセイ集も複数冊ある。2001年、旧作発掘や新人育成への多大な貢献を評価され、第1回本格ミステリ大賞特別賞を受賞。2002(平14)年9月24日、83歳で死去。没後、第6回日本ミステリー文学大賞を贈られた。

「2020年 『幻の探偵作家を求めて【完全版】 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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