- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041033142
感想・レビュー・書評
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地獄変と邪宗門がよかった。続きがあって種を見破り鼻を明かして欲しかった。全部身振り手振りする語り手がいて、それを聞いているみたいな落語みたいなそんな気持ちになった。そういうテンポ感があったからか。
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短編の持つ力
きゅっとその物語の世界に
入り込んでしまう
「邪宗門」が未完なのが悲しい
一二三館書店にて購入 -
地獄変は、芸術至上主義への問題提起か。
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未完の『邪宗門』を初めて読んだ。序盤から芥川らしい世界観に浸り面白かったが、終盤、摩利信乃法師と僧都の法力合戦になったあたりで未完のまま放置したのもわかるような気がした。あのあたりで詰んだ感じがした。最後まで長編をものにできなかった芥川に足りなかったものは何だったのだろうかと思う。
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「袈裟と盛遠」「奉教人の死」「枯野抄」「邪宗門」「毛利先生」「犬と笛」などの短編が表題作の他に掲載されている。芥川が創作意欲が盛んな頃に書かれた作品なだけに、童話から明治物、江戸期物、王朝物などの様々なジャンルを様々な手法で描いている。芥川というと「羅生門」のイメージが強いが作品によって様々な文体を使い分けているので、どの作品にも新たな発見を読み手に与えてくれる。
古典的名作だが今読んでも楽しめる。