- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041063415
感想・レビュー・書評
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「むらさきのスカートの女」の作者さんの短編集。やはりどのお話も不穏でちょっとブラックで、ユーモアもありオチが気になってついつい読んでしまった。理解不能なオチもあったけどどのお話もテンポよく読めまさした。
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昨年9月の芥川賞『むらさきのスカートの女』の今村さん。お友達が別の作品について書いた書評を読んで興味を持ち、今村さんも私と同じ広島出身で、タイトルとは無関係だと思いますが我が家の近くに桜尾という地名があるのでこの本を読んでみることにしました。
う~~ん、ワカラン(笑)
いえいえ、文章は平易でとても読み易いのです。でも読了後、どこか五里霧中(笑)。
スーッと始まって、ふと気づくと目の前に小さな裂け目が有ります。読み進めるうちにその裂け目は少しづつ広がり、正常な向こう岸の世界から離れて行きます。主人公達は健気で懸命かもしれないけど、傍からみると「ズレている」。今村さんはそのギャップを(例えば理由を付けたりして)弥縫しようとはしません。
「ズレ」を悪いもの/困ったものとして非難する訳でもなく、かといって礼賛し奨励するでもなく、ただあるがまま描き存在を肯定する。そんな感じです。でもそれが今村さんの言いたい事なのかと問われると、何か違う私の勝手な思い込みのように思えます。
と言う訳で(?)、もう一作読んでみることにしましょう。-
初めまして
>今村夏子さんの個性というか作風をとらえているなあと思いました。
いや、結局は「よ~判らん」という感想ですが…(笑)...初めまして
>今村夏子さんの個性というか作風をとらえているなあと思いました。
いや、結局は「よ~判らん」という感想ですが…(笑)
上に書いた友達もmyraさんの本棚を見ても絶賛の様ですので、今度は『あひる』を読んでみることにします。2020/02/18
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このタイミングでこのタイトルだと、エッセイ集と間違える人がいそう。モグラハウスに元気をもらいました。
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とても好き。今村さんの作品はいつも、え、そういう展開になるの?と思ってもみなかった方向に物語が進んだりするので、嬉しくなります。たまらないです。レーズンに、めちゃ笑いました。
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今村先生が描く少し歪んでしまった人が日常に溶け込もうとしている様子が怖くて切なくて恐ろしい。
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読んでる時は面白かった記憶があるが、数か月経って、内容が思い出せない(最近こんな感想ばかり・・)。もっと早く感想は書くべし。長編だった印象だが、いくつか話が収録されていたらしい。
この商店街がパン屋さんの話は、最後が割と爽やかに終わった印象が薄っすらと。違ってたらごめんなさい。でも全体には、ちょっとおどろおどろしい雰囲気が漂っていた印象。それは話の内容が、というよりは登場人物達が独特の感性を持っている故、だったような印象。・・結局曖昧な感想になってしまった。 -
淡い、穏やかな本の装丁に裏切られた。静かな狂気。とにかくゾワゾワする。でも読まずにはいられない。うまく生きられない人、世の中にいるんだよ。ふとひきずりこまれそうでハラハラする。
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タイトルがハートフルな雰囲気だったので、ちょっと油断してしまった…今村夏子さんだというのに!
なぜ気を緩めていいと思った!
短編集で、どれも日常の小さいけれどやり過ごせない戸惑い、悪意、憎しみ、狂気が感じられて気持ち悪いのだけど上手い。
どの作品も、歩いていたらふっと路地裏から飛び出して来てぶつかりそうで怖いなぁ…。 -
短編集。この作家の本は初めて読んだ。タイトルからほのぼのした親子の話かと思っていたら、見事に裏切られた。ほのぼのして、問題は最後にスッキリ解決、ではない。収録されている話はどれも読後にモヤっとするものが残る。でも実際の生活ではスッキリ解決することより、こんなモヤっとしたものが多いかもしれない。
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どの短篇も秀作です。
分かりやすい文体で、読めない結末。
その先の展開は読者次第。
収録作品
・白いセーター
・ルルちゃん
・ひょうたんの精
・せとのママの誕生日
・モグラハウスの扉(書き下ろし)
・父と私の桜尾通り商店街