今日も町の隅で

著者 : 小野寺史宜

• KADOKAWA (2020年2月28日発売)

感想・レビュー・書評

[ハルめめさんの感想 · 2023年11月7日]

蜜葉市を舞台にさまざまな年代の人々の短編集。小野寺さんらしい優しさが根底にある作品でした。振り返れば、あれが岐路だったのかなと思われる場面で、さりげなく優しい選択に導かれる。そして少し前へ進む。本当に一歩づつ。女の子が産まれた日、父親が「どんな出来事も苦しいことも、今のこの時の為にどれも必要なことだったんだ」「身ごもったと聞かされた瞬間から、僕は君が好きだった」と静かにうれし涙を流すところがとても好きです。

[ぴよさんの感想 · 2023年7月9日]

みつば、や、よつば、が出てくるのが嬉しい。
『カートおじさん』が好き。

[huhuhu-huhuhuさんの感想 · 2023年3月9日]

短編集。どの終わりもほっこりする。
リトル・トリマー・ガールが好きだった。
白佐藤と黒佐藤の登場、後ろ髪が後頭部が痛いほど引かれた、の表現がおやじギャグっぽくて面白かった。

[ともこさんの感想 · 2023年2月26日]

みつばの郵便屋さんシリーズを読み終わって、つながった！感がしみじみします。

[よつばさんの感想 · 2023年2月15日]

「梅雨明けヤジオ」「逆にタワー」「冬の女子部長」「チャリクラッシュ・アフタヌーン」「君を待つ」

「リトル・トリマー・ガール」「ハグは十五秒」「ハナダソフ」「カートおじさん」「十キロ空走る」

独立した10話が収録された著者初の短編集。

全篇に共通しているテーマは出会いと別れ。

暗くなりがちなテーマに関わらず、小野寺目線の優しさと温かさでどの作品もハートフルな物語になっている。

特別ぶっとんだ人は登場せず、自分の身近にいそうな人達ばかりで、みんな同じ様な事で悩みながら生活しているんだなと安心させられる。

心安らぐ読後感。

[本読み好きわんさんの感想 · 2022年11月20日]

図書館本。短編集。みつば市も登場、小野寺ワールド。

[神戸看護専門学校図書室さんの感想 · 2022年10月14日]

913

[kakoriさんの感想 · 2022年3月23日]

みつば市を舞台に温かい人間模様が描かれている短編集です。どれもいいお話でしたが冬の女子部長が好きです。

[hisunさんの感想 · 2022年3月8日]

誠実、実直、直球。
社会でもがいている、ふんばってるひとの、ふんばり温泉。

[ふみねんさんの感想 · 2022年2月20日]

本当に町の隅で起こっていそうなことのオムニバス。読んだ後にはほんの少し口角が上がる。人生の切り取り方が上手い。

天使と悪魔のシネマでも出てきたヒポコンのつながりもあった。そしてほとんどみつば市での物語。小野寺さんは小説のために街を所有しているのかもしれない。

著者プロフィール

一九六八年千葉県生まれ。二〇〇八年『ROCKER』で第三回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し同作で単行本デビュー。著書に「みつばの郵便屋さん」シリーズ、『ひと』『ミニシアターの六人』『レジデンス』『タクジョ！』『銀座に住むのはまだ早い』『君に光射す』などがある。

「2023年 『片見里荒川コネクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」