記者たちは海に向かった 津波と放射能と福島民友新聞 (ノンフィクション単行本)
- KADOKAWA/角川書店 (2014年3月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041107348
感想・レビュー・書評
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3.11から4年。あの日、地元紙の記者がどう行動し、どう向き合ってきたか。『紙齢を欠いてはならない』という新聞社社員の意地と、海に向かった一人の記者の死。それぞれが直面した大震災がリアルに蘇る一冊。
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門田隆将のノンフィクション作品は、どの作品も取材力が凄く、話に引き込まれる内容ですが、この作品も、東日本大震災で、津波と原発事故で存亡の危機に陥った福島民友新聞と、その記者たちの記者魂と壮絶すぎる体験談に心揺さぶられました。
この震災の津波で亡くなった福島民友新聞記者の話も心打たれましたし、生と死が紙一重の状況で現場取材にあたった記者たちの使命感には頭が下がります。
改めて東日本大震災で亡くなられた方々へのご冥福と、1日も早く避難生活を強いられている方々が元の生活に戻れることを祈りつつ、何か自分にもできることはないか?と考えたくなるのでした。 -
桑田佳祐さんがラジオで紹介して読んでみた一冊。新聞記者魂はもちろんのこと、人間として行動した熊田さんの物語は語り継いでほしいものです。
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東日本大震災直後の福島で混乱の中で新聞を発行しようと奔走した福島民友新聞の記者たちの闘いを描いたノンフィクション。
震災の被害の甚大さと新聞発行にかける福島民友新聞の記者や販売店の人たちの気持ち、思いが伝わってくる作品だった。 -
東日本大震災に際して、福島民友新聞の記者たちの動きを追ったノンフィクション。登場する人たちの気概、矜持、逡巡などが精緻な取材をもとに描かれていて、涙なくしては読めません。大新聞の足の引っ張り合いの醜態を昨今見せつけられているだけに、より感動が大きい。ただ、個人的に最も涙を禁じ得なかったのは、原発事故後初の東電会見の場面。この本にグッと深みが加わるのはこの部分。必読です。
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桑田佳祐がラジオで紹介をしていた。新聞記者の苦悩と気概がわかる一冊だ。
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紙齢という言葉を初めて知りました。
ただ、それよりも大事なことを見つけたような。
中央から発信される通信社による、誰が見て書いたのかわからない記事より、現場で記録される記事や写真がどれだけ真実を伝え、活きた情報になるんだなと。
こういう力がある限り、その地方はまだ生き残れるのではないかな、と思いました。 -
新聞記者でもなく、被災者でもないので当事者がどういう面持ちだったのかはどうしても完全に理解することはできないが、震災直後に東北電力に「福島民報を潰す気か!」と詰め寄って復旧を急がせた話を美談とするのは、少しマスコミの奢りが感じられた(筆者は福島民報関係者ではないので、美談にしたのは彼らではないのだが…)。
亡くなった記者とその同僚の話は胸に来るものはあった。 -
正直、そこまで紙齢にこだわる気持ちはあまり
理解できない。
でも、震災の翌日に配達のため
被災した配達員が帰ってくるのは
日本人だな…と思った。
日本にいなかったから詳しくしれなかった分
今手当たり次第で読み続ける関連本
個人的に何度か行った薄磯という地名に
想像だけでは理解できない
実際の重みを少し感じた。
でも福島民報だって頑張ってたんじゃないの⁇
並列で書けないほど
どうしようもない記者しかいないのかって
思っちゃうじゃないか…