とわの文様 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 171
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041119907

作品紹介・あらすじ

江戸は西河岸町の呉服屋・常葉屋は、「ここにしかない品がある」と着物に五月蠅い江戸っ子たちにも評判お店。
箱入り娘のとわは、失踪した母の代わりに店を盛り立てようと日々奮闘している。
芝居を愛する兄で若旦那の利一は、面倒事を背負い込む名人。
犬猫を拾う気軽さで、ヤクザ者に追われる女性を連れて帰ってくるが、それにより大騒動が巻き起こり……。

感想・レビュー・書評

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  • 木挽町のあだ討ち文庫化待ち。図書館にある永井さん全部読みます、3作目。
    着物がお好きだという永井さん、着物の文様をストーリーに入れた、人情時代小説。
    とわは、名店の呉服屋で箱入りとして育てられているけれど、訳ありの娘。本当の親は、わかっていない。そして、ある日育ての母が、失踪。
    手を尽くしてみるも行方は、わからない。
    心配しつつも、店を切り盛り、加えて芝居好きの兄と困っている人達に手を差し伸べる。
    安定の3編。
    麻の葉の文様 魔除け、子供の成長
    蜘蛛の文様  良縁を得る
    更紗の文様  なんだろう?流行してたのかな

    書下ろし時代小説ということですが、お話の軸となりそうな、出生の謎と母親の失踪が、未解決なんですね。どこかで連載してるのか検索したけど出てこない。これは続編を待つスタイルで良いのかな?
    なので、総合的な評価は、まだ先の予定です。

    • ロカさん
      おびのりさん、こんばんは。
      永井先生の作品でぜひ読んでいただきたいのが『商う狼:江戸商人 杉本茂十郎』です。実はこの作品で直木賞を取ってほ...
      おびのりさん、こんばんは。
      永井先生の作品でぜひ読んでいただきたいのが『商う狼:江戸商人 杉本茂十郎』です。実はこの作品で直木賞を取ってほしかった私です。

      2024/02/05
    • おびのりさん
      ロカさん、こんばんは。
      今日、予約枠が空いたので、別のを一冊予約しました。次は、ぜひ杉本茂十郎いきます。
      そして、木挽き町を目指しますね。
      ロカさん、こんばんは。
      今日、予約枠が空いたので、別のを一冊予約しました。次は、ぜひ杉本茂十郎いきます。
      そして、木挽き町を目指しますね。
      2024/02/05
    • ロカさん
      楽しんでくださいね(^^)
      楽しんでくださいね(^^)
      2024/02/05
  • 西河岸町の呉服屋・常葉屋の女将・律が姿を消した。
    箱入り娘の十和が、母の穴を埋めようと、奮闘していた。
    十和の兄・利一は、家業には魅力を感じないらしく、芝居好き。
    その利一が、何かと事件を拾ってくる。

    母親の失踪。
    十和の出生の秘密。
    それなりの面白さはあるものの、何か、ピリッとしない。
    母親の所在や、十和の出生。
    まだまだ、解明していないので、多分、シリーズとして続いていくのだろうけど、多分、読まないかなあ。

  • 冒頭からわけありな始まりなのですが、連作短編集でもあるので、いろんな人々が出てくる事件を利一と十和が解決していくのはとても面白くて、楽しく読むことが出来ました♪
     私は第一話の『麻の葉の文様』と第三話の『更紗の文様』が好きです。

     『麻の葉の文様』は子供ができない武家の跡取り娘・奈緒が、夫と他の女性の間に子をなしてもらうのですが、それがこじれてしまいという物語です。
     当時の武家にとって、子供ができないというのは大問題でしたでしょうし、貧しい家に仕送りをするためにその役目を引き受けたお豊も貧しい家にいる兄弟たちのためにというのが切ないです……。
     その中で安産を祈願した肌着を奈緒が下手でありながらも自分で縫い上げて、お豊に着せているというのが、切ない(つд⊂)エーン

    そして、子供が無事に生まれたときにお豊が選ぶ選択がいい、と私は思ったのです。

     『更紗の文様』は利一がよくいく若竹という料亭が不忍池の側で雀屋という茶店で働いている茶汲み娘の千枝を助けたことが縁となり、彼女から染をした織物を扱ってもらえないかと頼まれる。

     だが、扱っている布が荒くて、店で扱うことはできない。そこでその染めをしている職人のところへ店の人間をつかわせることになるのだが……。

     そこで明らかになる千枝が家出娘で、しかもその染をした職人は姉の知津が恋い慕っているということ。二人の姉妹の互いを思う気持ちがここでぶつかりあってしまい……。

     この話もとってもいい話でした。血がつながっていても喧嘩できるくらいの距離がちょうどいいと思う私なので♪
    こちらはシリーズものなので、続きを楽しみに待ちたいと思います。

  • 各々個性的だけど、人の良い兄妹が人助けをしつつ事件を解決していく、さらりとしていて読みやすい内容。お母さんどこに行っちゃったのとかの全体の謎が解けずにそのままなので、続くのかな?という感じ。

  • 面白かった〜
    はやく続きが読みたいです。

  • 202304/連作短編シリーズものの第一巻。気楽に読めて楽しめた。

  • 江戸の呉服屋兄妹が、舞い込む厄介事を解決していく短編連作
    大元には母の事故(失踪)、妹とわの出生の秘密など、ミステリー要素も絡んだシリーズ一作目
    どんな大きな真相が隠されているのか、続編が気になります

  • 冒頭からワケアリで始まる…

    十和の両親のどちらかは身分が高いんだろうなー
    律さんはそこにいるんだろうな…
    いやー続きが気になるっ!

  • 続くっと

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著者プロフィール

1977年神奈川県生まれ。慶應義塾大学文学部卒。新聞記者を経て、フリーランスライターとなり、新聞、雑誌などで幅広く活躍。2010年、「絡繰り心中」で第11回小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー。2021年、『商う狼 江戸商人 杉本茂十郎』で第40回新田次郎文学賞、第10回本屋が選ぶ時代小説大賞、第3回細谷賞を受賞。他に『大奥づとめ』『福を届けよ 日本橋紙問屋商い心得』『帝都東京華族少女』『横濱王』『広岡浅子という生き方』などがある。

「2023年 『とわの文様』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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