- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041127285
作品紹介・あらすじ
女子太医学校を卒業した19歳の新人医官・李翠珠(り・すいしゅ)は、市井の医療院で研修をスタートした。
いずれは地元・南洲に帰り、実家の医院を継ぐつもりだ。
いまだ、世の風潮は女性が職業を持つことへの根強い反発がある。そのため、患者に見下されるなど嫌な思いをすることも少なくなかった。
だが、師匠であるベテラン医官・拓中士は評判の人格者で、翠珠はやりがいに満ち溢れながら仕事をしていた。
ある日翠珠は、懇意にしている薬店に、御史台(監察官)の捜査が入った現場に遭遇する。
調査にやって来た若き官吏・鄭夕宵(てい・ゆうしょう)曰く、数か月前に流産した皇帝の寵妃・河嬪(かひん)の殿舎から堕胎薬が見つかり、薬を盛られて流産した可能性が持ち上がったらしい。
そんな折、第一妃・呂貴妃(ろきひ)が後宮の外部の薬店と取引をしていたことが判明し、彼女に嫌疑がかかっているのだという。
重要参考人としてあわや捕縛されかけた店主を、翠珠は医学的知識を根拠に救う。
その数日後、とつぜん翠珠に後宮への配属替えが命ぜられる!
指導官の先輩女医・晏紫霞(あん・しか)は、花も零れる絶世の美女だった。医術の腕も相当なものらしい。
突如配置換えさせられた理由も不明だし、市井の医院で働きたかった翠珠はがっかりするが、
夕宵や紫霞と関わるうちに、彼らの内面を知り、よき関係を築いていく。
しかし今度は、呂貴妃が体調を崩し、その原因を探ることになった翠珠は、後宮のいざこざに巻き込まれていき――。
後宮にはびこる病を、怜悧でキュートな新米医官が解き癒す。
ページをめくる手がとまらない! 面白さ100%の中華警察医療ミステリ、開幕!
感想・レビュー・書評
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仮想中国ものという点では,3番煎じぐらい.有能な医学関係の少女と美貌の官吏男性のペアも同様に登場する.それでも面白く読むことができた.極悪人が登場しないのも安心して読める要素かも知れない.目下一冊だけだが,続編が出版されるなら,また読んでも良いと思う.
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中華医療ミステリーということだが、いつの時代のどの地域だろうか? 梅雨もあるらしい。?
もう少し具体的に気候や地形の説明が欲しいなぁ。
男性優位の社会の中、女性を診る医師の位置づけで、場所も後宮ということだが、大悪人もいなさそうだし、読みやすい。 -
悪人が出て来ないので、ストレスなく謎解きを楽しめる作品でした!
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真っ直ぐ素直な印象の後宮物。翠珠の周りの人が良い人ばかりで、心の赴くまま仕事が出来ていてのびのび自由な感じ。知識の閃きを周りの皆がカバーしてくれるので、真っ直ぐさを保ったまま成長していけていて、気持ちよい。