- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041136379
作品紹介・あらすじ
「最恐の幽霊屋敷」という触れ込みで、貸し出されている一軒家がある──。
幽霊を信じない探偵・獏田夢久は、屋敷で相次ぐ不審死の調査を頼まれる。婚約者との新生活を始めた女性、オカルト雑誌の取材で訪れたライターと霊能者、心霊番組のロケをおこなうディレクターと元アイドル、新作のアイデアを求める映画監督とホラー作家。これまでに滞在した者は皆、想像を絶する恐怖に直面していた。屋敷における怪異の歴史を綴ったルポや関係者の証言を手掛かりに謎を追う獏田が目にしたものとは──。
幾多の怪異と死の果てで待ち受ける、幽霊屋敷の真の恐怖とは?
感想・レビュー・書評
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「最恐の幽霊屋敷」という触れ込みで、貸し出されている一軒家がある。
元を辿ればそこに住んでいた家族の母親が近所の人たちの頼みでお祓いをしていたが、壺で殴られ殺されてから娘2人も自殺や事故?で亡くなり、最後は夫が庭の池で溺死するという、短期間で一家全員亡くなった。
そのあともそこに住むと必ず誰かが死に至る。
霊媒師でも取材のための短期間でも必ず不審死がそこで起こる。
売りに出された家だが、現在は近所に住んでいる人物が所有し、賃貸物件として貸し出ししている。
事故物件というより「出る」ことを売りにして借り手を募集している。
それでも物好きが結構いて、引っ切りなしに入居者があるというのもなんともいえない。
そんな屋敷で、突然死や事故、自殺があり、それを友人の会社が仲介していて、超自然的な現象なのか、人為的に起こされた事件かを調査してほしいと頼まれた獏田が依頼を受けて動きだす。
獏田は、序章と終章に登場なのだが、第1章〜第5章まで幾多の怪異と死の連続で、もういいかも…と言いたくなるほどである。
最後は、獏田さんもしっかりと探偵やってましたが、怪しいなと思ってた人物1人は思った通りだった。
実際、正気で殺人を犯したのは…どれだけなのか⁇と思ってしまった。
9月と言えないほどの暑さで、少々ぐったり気味なのだが寒気がするほどの恐さは感じなかったかな。
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拝み屋をしていた女性が何者かに殺害されて以来、次々と人が死傷する「最恐の幽霊屋敷」。その事件の詳細を描くオカルトホラー。
本編5章と序章および終章からなる。
◇
2018年のある日。探偵業を営む獏田に大学時代の友人だった尾形から奇妙な依頼があった。依頼内容は尾形の不動産会社が管理するある借家についての調査だった。
その借家は、元の持ち主が惨殺されて以来、家と関わりを持った人間のほとんどが不審死を遂げているという。
いわゆる事故物件なのだが、現在の家主の棘木はこの家を「最恐の幽霊屋敷」という宣伝文句でもって店子を募集しているのだそうだ。
けれど管理する尾形は、その借家の辿ってきた歴史の異様さに恐怖と不安を感じており、獏田にその家で起きた事件の再調査を依頼したということである。
友人の頼みでもあり興味も湧いたので獏田は深く考えずに引き受けたが、礼を言う尾形の後ろで事務員の菱川野乃子がなぜか会心の笑みを浮かべていた。
ほどなく獏田は2006年の事件に遡って調査を開始した。
* * * * *
なかなか恐ろしい話でした。
古今の死霊の怨念が混ざり合い、強大な妖力を持つ怪物となり家に棲み憑く。
その力の凄まじさは、封じようとした霊能力者全員が返り討ちにあって命を落とすほどで、生半可な霊能力ではとても太刀打ちできない。恐らくは比嘉琴子でも敵わないでしょう。 ( ぼぎわんが可愛く見えるほどです。)
第1章から不穏さを漂わせる展開ではありますが、それほどおどろおどろしくはなく、淡々と描かれるのが却って怖い。そして中盤からはさらに力を増した悪霊が殺戮に走る描写が恐ろしい。
人を操り一緒にいた人を刃物でめった刺しにさせる。強烈な力で人間の全身を折りたたんでしまう。あるいは目鼻口から大量に血を吹き出させる。ああおぞましい殺し方。
それにしても周到に組み立てられたストーリーでした。
伏線は序章から始まっていたということに気づく終盤は、ドキドキハラハラでページを繰る手がとまりません。怖いのは苦手だから、早く悪霊をなんとかして平穏を取り戻すところを読んで安心したい。
そう思っていたのに、このエンディングはあまりに……。
決して幽霊屋敷には近寄るまいと決意を新たにした作品でした。ああすごく怖かった。 -
見た目は普通の田舎の賃貸一軒家だが、住んでいた拝み屋の女性が殺されてから怪異現象が多発し、死者も多数出ている有名な幽霊屋敷。探偵の貘田が依頼され過去に起きた事件を再度調査していく流れだが、この過去の事件が力技過ぎる。暗闇からじんわり現れるのではなく物理な力で攻撃してくるし、時が進むに従ってパワーアップしていくのがまた。物好きが次々住むので犠牲者の数が半端ないのがいっそ潔い。拝み屋の女性が壺に封印していた悪霊達が中心か?という事で語られるそれぞれの悪霊エピソードの中に少し謎要素があり、ちゃんと解き明かされるけどとにかく幽霊怖いにつきる。ミステリ要素かあると言われていたと思うけど本当おまけです。
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南極レベルのホラーの一冊。
誰にも除霊できないという最恐の幽霊屋敷は入居者が次々と死に、霊能者も全滅。
霊の仕業か、探偵が謎に迫るストーリーはまるで心霊番組を観ているかのようなヒンヤリ度抜群、南極レベル。
そこで過ごすカップル、霊能者、番組関係者がこれでもかというぐらいに見舞われる数々の怪異現象。
家というだけに想像が容易い、つまり直結で怖い。
夜中の玄関チャイムとかやめてほしい。
導かれた真実に絶句、そしてきっちり最恐にまとめ上げたホラーにどうすりゃいいの状態。
唯一の和みはアイドルグループ名、フローズンメロンだけ。-
みんみんさん♪
こんにちは♪コメントありがとうございます♪
ほんとこれはオカルトホラーってやつですね。
誰もが生活する場を使われると、一番...みんみんさん♪
こんにちは♪コメントありがとうございます♪
ほんとこれはオカルトホラーってやつですね。
誰もが生活する場を使われると、一番効きます(* v v)。2023/08/31 -
2023/08/31
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2023/08/31
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面白かったし怖かった。
8人の最恐の霊たちが作られるきっかけとなった事件の背景に思わずゾゾっときた。
最近読んだ本の中ではピカイチ怖い。
最後らへんはパタパタと解決し、ミステリー部分も心霊を邪魔しない程度にいいスパイスになっているし、壺の中身の正体もなるほどといった感じ。
次作が楽しみな作家様。 -
栃木県北部のある屋敷では過去に何度も人が死ぬ事件が起きており、現在の所有者は瑕疵物件であることを売りにして借り手を募集、結構な人気物件だという。
この“最恐の幽霊屋敷”で多発する死亡事件の犠牲者を調べてほしいという依頼が、探偵・獏田の元に持ち込まれた。最恐と言われる幽霊屋敷には何があるのか?
図書館本。
様子見に最初の数ページに目を通したら、「変な家」と似たような導入だった。期待薄だなあと思いながら借りたが、本格的に目を通したら、文章もしっかりしていて予想外に面白かった。
過去に幽霊屋敷を借りた人々の、当時の視点で話が進む。その合間に、登場人物の1人であるオカルトライターによる、最恐の幽霊屋敷に関する著書の抜粋が挿入され、因縁話的な盛り上げに一役買っている。
しかし、話の構成上、似たような事件が複数発生するのだが、どれも異常、陰惨、猟奇的。それらを続けて読むことになるわけで、正直、胸焼けしそう。「またその話かよ……」という感じがしなくもない。
話の締めくくりも今ひとつ。
はい、あなたが怪しいのはかなりの読者が予想していたと思いますよ? んで、そこのもう1人! あんたが見せ場をさらって行くのか~!?
なんかもう、どうでもよくなった。
ホラーは結末がなんだかな~の作品も結構多いが、本作もその一つに加わった。
なんだかな~な点はあるが、文章は読みやすく、胸焼け以外はノリも悪くなく、決してつまらない作品ではなかった(結末以外)。
総合的に星3.5といったところ。
作者の感性が独特なのか、私の感性が変なのか、なんだか引っかかる記述も結構見られた。
胸焼け猟奇心霊現象の大安売り状態なのに、なぜか「この程度の心霊現象で最恐とは言えない」と発言する登場人物が複数いる。
んじゃ、どういう現象なら最恐なんですかね。敷地内に指先が入っただけで血ィ噴いて爆散してゲロゲログッチョンになるとか? そんなの漫画でもそうそうありませんけど?
小鳥遊、温水編で扱われるロケ大惨事事件で、心霊研究家の新海がADの凶行を避けて2階へ逃げている。
この行動について『普通の神経なら(ADのいる風呂場とは)逆方向に逃げるだろう?』
と肯定しているが、普通の神経なら、殺人真っ最中の家から逃げ出さないか? 出入り可能な場所がたくさんある日本家屋で立て籠ってどうするんだよ……。 -
犯罪のトリックはかなり無理がありましたし、最怖の霊を8人集めて…とか言い出したときはギャグに振ってしまうのかと思いましたが、とにかく人が死に、人生を狂わされ、これでもかというほど怖い!
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読みやすいけど、怖さとは違う何とも言えない感覚でなかなかスラスラと読めずに苦しい読後感だった。すごく疲れた、、、。
すごく疲れたし、変なものに追いかけられる夢も見た。
第一章は最恐の幽霊屋敷の紹介、第二〜五章は屋敷の歴史の追記・凄惨な事件、第六章は解決編だが、第六章の畳みかけかたは展開が急で、置いていかれそうな感覚で読んだ。
何となくのイメージだけれど、「さんかく窓の外側は夜(ヤマシタトモコ)」を思い出した。不条理に悪霊に殺される感じ、良くないものを作るっていう呪術的なもの・蠱毒のようなもの、もそう。
なんにせよ、じわじわ怖いよりも、この話みたいに理不尽な害されかた、絶対したくないなぁと終始思いながら読んだ。