恋愛とは何か: 初めて人を愛する日のために (角川文庫 緑 245-5)
- KADOKAWA (1972年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041245057
感想・レビュー・書評
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簡単に体を許しちゃいけないけど、体を求めてしまう男性はそういう性なので軽蔑しないであげてください。肉欲は決して不潔なものではありません。っていうのはこんなに昔から…50年近く昔から変わらず男性が唱えてきたんやなあと思った。
愛と情熱は似て否なるものやねんて。
全部納得はいくけど、よく聞く話やなあとは思うけどそれが1972年に書かれたものやとおもうとすごい。
私が大学生とかのときに読みたかったかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
遠藤周作といえばどちらかというと硬派な作家のイメージだったから、エッセイ、しかも恋愛についての指南書を書いているなんてびっくりしました。昭和47年初版ということは、40年以上前の本なワケで(というような古い表記も何のそのです、お嬢さん)、現代とは情勢がだいぶ違っている部分もありますが、それでも「ハァ、なるほど」と思える部分もチラホラ。
「虚栄心が強い」ことと「見栄を張る」ことの違い、なんていうのは作家さんならではの話な気がして面白い。男は見栄を張るけれど、虚栄心が強いのはイカンね。
「安定は恋愛を殺し、不安は恋愛を生かす」というのも、確かにねと思いました。恋愛や恋の情熱なんてのは動物でももてるもの。「あの人は私を好きかしら、不安だわ」なんて思えば思うほど簡単に盛り上がれちゃう。
でも安定して、相手のことを思える様になった時に、「倦怠」や「慣れ」を乗り越えて、昔のように燃え上がりはしないけど「トロ火」にゆっくり育むのが「愛」なんだって。
うん、それはちょっと素敵だなと思いました。 -
大正生まれの著者の、やや昔の恋愛観といったところ。しかし現在に通ずるものも多く、一部なるほどと思える記述もある。
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遠藤周作ってカタいご本を書かれるので、
カタい恋愛指南書かと思いきや…
のっけから性欲、肉欲の話(笑)
下世話な話するなぁ…と思ったが、
それはつまり、
「恋愛するときは、恋愛における知識を持つことが重要」
ということだと、読了後感じました。
ただ、正面きってぶつかり合うだけが恋愛ではないと。
それだけではいけない、足りない部分があるのだと。
愛と情熱は別物。
情熱が落ち着いたあと、どれだけ(ふたりで)愛を育むことができるか。
結局のところ、情熱はひとりでも持てるけど、
愛はひとりじゃ作れないんだよね。
勉強させていただきました。
愛を育む…もう死語かも知れないが、
「作る」でも、「生み出す」でもないからねぇ。 -
時代が違う、の一言にかぎる部分もあるが、
遠藤周作ならではの人間への深い洞察も混在した一冊。
期待せずに斜めよみして、ちょっとぐっとくる部分を抜粋する程度がちょうどいい。 -
遠藤周作先生がこのような本を書いていたとはビックリである。何十年も前の本だけど、けっこう現代でも使えそうなことが書かれていて参考(?)になったかも。しかし結局は遠藤先生も昭和の男だな〜と思える箇所もあり、何となく複雑な気持ちでした(笑)
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周ちゃんをおもうとけっこうわらける