悪魔の百唇譜 金田一耕助ファイル16 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304280

感想・レビュー・書評

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  • 田舎の旧家で起こるドロドロが好きだから
    この話はイマイチ

  • 2017/08/23読了

  • 東京の離れた二地点で見つかった自動車のトランク内の死体。女の死体の方には、ハートのクイーンのカード、男の死体の方にはハートのジャックのカードが残されていた。被害者の男の方の身許から、「悪魔の百唇譜」事件で殺された男との関連が明らかとなる。「百唇譜」とは、女性の陰部の形を写しとったもので、それをネタにしてゆすりを働いていた男が殺されたというもの。
    いかにも、横溝正史らしいテイストの通俗作品だが、地点・時刻・登場人物が複雑に絡みあっており、わかりにくく、ややこしい話だ。
    容疑者のアリバイ、容疑者の事件当夜の行動の謎、巡査が目撃した男の謎、車内に残されていた鍵の謎、車の目撃情報の謎、男性被害者と女性被害者とのつながり、「悪魔の百唇譜」事件との関連性、2つの事件の時間的つながりなど、様々な謎が盛り込まれているが、真相説明が雑に感じる。
    最後にあっさりとした真相説明があるのだが、これを読んで事件の全体像がすぐに理解できる人がどれだけいるのだろうか。

  • 『ひとり横溝正史フェア』、今回はこちら「悪魔の百唇譜」。いかにも横溝正史がつけそうなタイトル。

    中位の長さの作品で、一言で言うと、いまひとつ。

    深夜の住宅地に停まったままの不審な外国車。
    その中から発見されたのは、胸をえぐられた女性の死体だった。

    この死体から金田一耕助によって淫らな性癖と殺人事件の犯人が明かされるわけだけれど、その過程がいまひとつ。
    横溝正史に変態じみた性癖はつきものだけれど、今回は気持ち悪いだけで面白くない。

    ところで、百唇譜ってなんだろう。
    わたしは購入したときからなんだろうと疑問だったのだけれど、読んでわかったときに感じたことも、なあんだ、という感じ。思ったよりも趣味が悪いという程でもなく、そんなことかと感じたわたしは、もしかしたら変態なのか?

    たいして長い作品でもないのに、その倍以上に長い他の横溝正史作品よりも数倍読むのに時間がかかった。その理由が自分でもわかっているため、更に時間がかかる。
    面白くないからだ。

    どうしたんだ横溝正史。
    ここのところちっとも面白くない。
    もうさっさと残してある「悪霊島」と「病院坂の首縊りの家」を読んでしまいたい。それなのにまだ「幽霊男」「七つの仮面」「悪魔の寵児」「白と黒」と意外とたくさん残っている。
    自分ではじめた『ひとり横溝正史フェア』なので適当に切り上げてやめてしまってもいいのだけれど、こうなると意地もあるし、基本莫迦みたいに真面目なのでつづける。

    殆ど作品の感想ではなく自分の決意を書いて終わってしまった。

  • 終盤になってきた金田一耕助シリーズの長編作品です。お得意の連続殺人事件の真相に挑む金田一耕助の謎解き作品ですが、終盤に展開されるにつれて消去法で誰が犯人なのか?は分かってしまい、やや拍子抜けでしたかね?
    百唇譜というのが、どういう意味なのか?分からなかったのですが、確かに作品の中ではキーワードには、なっておりましたが、それほど意味のあるキーワードではなかったのかな?と思ってしまうのでした。

  • 二人の男女が殺される事件なのだけれど、そこまで謎というものもなく「獄門島」のような雰囲気を期待してしまうと肩すかしをくらってしまう。
    金田一耕助の活躍ではあるのだろうけど、すかっとはしない。

  • 大人向け。戦争直後の裏の世相を表している。当時としてはエライこっちゃ。ついこの何カ月か前、ストーカーからみの事件があったが、ネットに自撮りの写真をばらまかれていた。なんか、当時の意識と隔絶しているな。

  • そこまでドロドロしていない。

  • 最初から最後まで金田一の動向が見られるという点ではイイ作品なのですが、全体的には微妙。
    やっぱりボリューム不足なのと、ドロドロ感が無いし特に大きな謎もなく…
    他の方のレビューにもあるとおり、昭和30年代になると世間も落ち着いてきてるというのも原因かも
    その反面、登場人物が多くてこんがらがります!
    人にはあまりオススメできない金田一作品かなぁ

    2012/11/08-09

  • 大した謎が出てこなかった。
    特に盛り上がりもなく終了。
    犯人がわかっても特に驚きもなく。

    推理小説ではなく、警察小説というほうが近い。

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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