時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041305218

作品紹介・あらすじ

放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。このにおいをわたしは知っている-そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始めた。思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない想い。わたしたちの胸をときめかせる永遠の物語もまた時をこえる。

感想・レビュー・書評

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  • 『時をかける少女』
    映画の原作を読んでみよう第二弾
    理科実験室にいるときにひょんなことからタイムワープとテレポーテーションできるようになった少女が、なぜ自分が超能力を手に入れることになったか調べるために再び理科実験室にいくとそこには…
    映画は一個下の世代の子が主人公らしいとは聞いていたんだけど、主人公たち3人組のうちのひょろっとした方が未来人で年下でみたいな設定は一緒だった
    sf!ってかんじで楽しく読めた

    『悪夢の真相』
    般若のお面とか高いところとか橋の欄干がこわい主人公。なぜ怖くなるのか調べていくと…みたいな話
    話の展開が読めなくて怖かったけど、すっきりした結末

    『果てしなき多元宇宙』
    同時並行でいろんな世界線があるときに、事故で主人公だけいろんな世界線の主人公と入れ替わってっちゃう話
    意味論の授業の可能世界の話思い出した笑
    ときかけと似てるけど不思議と主人公が願った通りの人生の世界にいくけどどの世界でもうまくいかないし、なんならラスト戻らないし主人公には悪いけど面白かった

  • 映画とかも見たことないし、初めてよんでみました。当時としてはとても斬新だったのかもと思えるストーリーでした。

  • タイムリープの原点っぽい話だ。映像化されてる原作初めて読んだ。私が生まれる前にこんなこと考えてるって、ことが感慨深いな。

  • 短編3話。

    表題は有名ですが、初めて読みました。
    アニメも何も知らなかったのですが
    思ったよりもさくっと終わってしまって
    拍子抜けというべきか…。
    もっと、中身が濃いかと思ってたのですが。

    やたらに怖くなってしまう事は
    過去に何かが…な2話目。
    驚きの真相があったわけですが、それにしては
    彼女の登場があっけらかんとしていました。
    もうちょっと何か思う所がありそうですが。

    最後は入れ替わりなのか、ずれてたというべきか。
    貴重な体験、とも言える内容でした。
    体験はしたくないですが。

  • 昔からある名作、として初めて読んでみた。
    読んでみると、ごくごくオーソドックスな時間トリップものという印象。
    発表された当時としてはセンセーショナルだったのかなぁ

  • 一昔、前の和製ファンタジーといったところか。ファンタジーというよりも SF で、個人的な感想としては少し薄っぺらい内容だった。短編小説というのもあるが、もう少し心が動かされる体験がしたかったもののただ単に未来人がタイムリープしてくるだけの話、という評価をしてしまう。個人的には、この作者の本は少し肌に合わないかもしれない。

  • シンプル
    ストーリー以外は良き

  • テレポ、タイムリープ系物語か。
    この手の、2周目の人生とかデジャヴ系の設定は、よくある手法として珍しくもなく色々と見かけるけど、1967年の新作としては斬新なSFだったことでしょう。
    しかもこの、時をかける少女は、メインではなく短編集の中の1作品なのに(知らんかった!)、漫画化され映像化され、
    カタチを変えながらリバイバルされて、いまなお舞台とかで上演されてるのってすごい。
    もはや時かけ過ぎ!
    初めて映画化されたのは自分が生まれた年のこと。
    もはや古典!
    主題歌も、ええなぁ耳に残る普遍的なメロディで、さっすがユーミン。
    もはやクラシック!

    ケン・ソゴルが「原則として過去の時代の人に未来のことを話しちゃいけない」ってルールを言うてた。未来を知っているからこそ起こしてしまう行動によって、未来を少し変えてしまう。変わってしまう未来はいけないこと。でも結局は「火事が起こらない過去」を作って帰っちゃったね。
    香りで蘇る記憶って、あるある。

    そして、当時の、1967年のカシコブレーン筒井先生の予言にビックリ!
    ケン・ソゴルが言う西暦2600年代は、地球総人口増加、労働力過剰、地球から他の惑星に植民地や移住、原子力の平和利用、
    そして普通の教育課程で卒業しても自動機械や電子頭脳に奪われる様な仕事にしか就けないため、
    4歳で小学校入学〜18歳から五年間の中学課程〜そこからさらに高校課程の五年間を経て28歳で高卒となり、やっと仕事に就けるが、
    そこからさらに専門分野に進学した場合は早くて38歳でようやく社会に出る。
    つまり40歳過ぎてからの結婚・出産になり出生率低下により人口減少、
    →この問題解決のために、3歳から11歳までの画期的な睡眠教育により全ての教育課程を修了させる技術が進歩してるんやってさ。
    嘘やん!SFやん!少し不思議...どころの騒ぎではない。おーこわ。
    何がこわいって、まさにそうなりそうやからこわい。

  • 初めて読んだ。映画の印象が強いが、原作に忠実だったのだな。
    言葉使いが旧いし、女性の振る舞いに違和感がバリバリなのだが、ベーシックなプロットと分かりやすい構成なのでサラッと読めた。

    実験室で気絶した日から主人公和子の周辺で不思議な現象が起きる。友人二名と先生に相談したところ、タイムリープする能力が発現したのだと気づく。普通の人間として生活したい和子は、タイムリープが起きないように解決方法を調べるが…。

    映画を観たのでオチは知っているが、小説も面白かった。

  • よくメディアミックスされているのに未だに話を知らないのでいい加減読んでみようということで。意外と短い話でびっくり。会話に古さを感じるけど仕方ないかな。学生同士のSF×ロマンス、いわゆるジュブナイル?若いときに読んだらロマンを感じたかもしれないけどこの時代、この年齢になってはもうさすがに響かない笑
    むしろ筒井康隆の著書は小学生の頃に家にあったメタモルフォセス群島やら奇特な設定の短編集ばかり読んでいたので、こんなに爽やかな話も書く人なのだとは知らなかった。ある意味で物足りない笑

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著者プロフィール

小説家

「2017年 『現代作家アーカイヴ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

筒井康隆の作品

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