平家伝説殺人事件 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.46
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本棚登録 : 447
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041607039

作品紹介・あらすじ

銀座のホステス萌子は、三年間で一億五千万になる仕事という言葉に誘われ、偽装結婚をするが、周囲の男たちが次々と不審死を遂げ……シリーズ一のヒロイン、佐和が登場する代表作。

感想・レビュー・書評

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  • 男のロマン。
    浅見光彦の爽やかさや軽やかさに陶酔したい時にまた戻ってこようと思う。
    平家の末裔、落ちたとはいえ姫君との物哀しいロマンスと連続殺人という非日常、田園風景。

  • 浅見光彦シリーズ、2作目。
    すこし、浅見光彦らしからぬおはなしでした。

  • 浅見光彦と佐和の関係が知りたくて読んだ。
    表題の平家のついて描かれた内容かと思ったが、そこは平家落武者の村の若者が起こした事件、そして佐和自身の出自ということだった。
    内容的には他のシリーズよりも(古いからか?)あっさりしていて、最後は警察の調べで事件の顛末が明らかにされたという終わりかたです。

  • 浅見シリーズの中でも凝った仕掛け。不可能犯罪、密室トリック、事件の大きなからくり。欲さえかかなければまさしく完全(安全)犯罪だったかもしれない。しかしどうあろうと犯罪は犯罪であり、こうやってその間違った計画は破綻していくという事。それとは別に佐和との関係も気になるところ。そしてなぜかこのとき兄・陽一郎氏が部署が違うっていうのが初期作品でまだベースが固まってない感じがして逆に面白い。

  •  二つの不可能犯罪に浅見光彦が挑む今回。光彦の手により明らかにされていく犯罪の全貌、情緒溢れる平家の隠れ里、美しきヒロイン稲田佐和との恋の行方。

     今なお人気が続く浅見光彦シリーズの原点がここに。

  •  後鳥羽伝説殺人事件に続き、浅見光彦ミステリーシリーズを読んでみた。例に漏れず読みやすく、すぐに読み終えることができた。作品自体の展開は、解説でも触れられているように倒叙もの(犯人が明らかにした状態で、謎が解かれている形式のミステリー)の小説で、後半で浅見光彦が犯人を追いつめていく展開がテンポ良く進み、楽しく読み進めることができた。
     巻末の著者自身の解説でも、この小説が書かれたのがまだ著者自身が素人の(プロの小説家でない)頃の作品で在ることが述べられている。確かに、読み終わってからもう一度、展開を追ってみると荒削りな部分が多いかなという感じはする。犯人が犯行を実施した方法についても、小説の展開のために都合良く作られているかなという印象も受ける。また、その荒削りさが、後半のテンポ良い展開に、より力を与える原因ともなっているのかなという感じもする。

  • 銀座ホステス・萌子は、当山という男の三年間で1億5千万になる仕事という言葉に誘われ、稲田という男と偽装結婚する。だが彼は、膨大な保険金を賭けられたうえ、謎の転落死を遂げる。また、誘いをかけた当山も、二年後には死亡する。無関係に思える二つの死が一つに結ばれた時、意外な事実が……。
    高知にある平家の落人部落に秘められた謎。そこに住む野生のカモシカを思わせる美少女・佐和。密室トリックと想像を絶するドンデン返し。本格気鋭が放つ長編伝奇推理。

  • 【浅見光彦②】
    後鳥羽伝説殺人事件⇨平家伝説殺人事件
    共通しているのはタイトル詐欺であり歴史ルポ
    ライターとしての設定が出来る前の浅見光彦シ
    リーズである、登場人物を知っていることもあ
    り読みやすく、事件捜査の展開は強引だけども
    昔の私立探偵という時代を感じる要素もあって
    美味しく読める作品です
    昔のスタイルかもだが探偵にはヒロインがつき
    ものであり奥手なハズが14才も年下の子にキス
    までする破廉恥な浅見光彦だったりする
    この恋が成就しなかったのはシリーズ化が見え
    主人公に女の影をみせたくない商業的作戦だと
    作者がゲロってます

  • 浅見光彦第二作。
    この作品を執筆時は、作者はまだシリーズ化を決めていなかった。
    その為、ラストはヒロイン佐和と結婚しそうなプロポーズを連想させる終わり方になっている。

  • 内容(ブックデータベースより)

    銀座のホステス萌子は、三年間で一億五千万になる仕事という言葉に誘われ、偽装結婚をするが、周囲の男たちが次々と不審死を遂げ……シリーズ一のヒロイン、佐和が登場する代表作。

    令和4年5月11日~13日

  • あっという間に読み終わった。
    いろんな地方が出てきて、自分の地元が出てくることが嬉しかった。

  • 『後鳥羽伝説殺人事件』に続いて、浅見光彦シリーズを読むのは2冊め。

    ふつうに面白くすいすい読めた。犯人が最初からわかっている刑事コロンボ型の構成かと思いきや、予想外の展開に途中でやめられなくなる。犯行の動機もやや意外で少々しんみり。面白かった。

    がっつり系の読むのにエネルギーが要る本を読んだ後は、こういう本がリフレッシュできてよし。(2007.9.29)

  • タイトルで出落ちの浅見光彦シリーズ。「平家伝説」じゃなくて「高知の平家落人部落」がちょろっと出てくるだけで、以後特にこれという話もない。

    さて、ページを開いて2ページ目「タロちゃん」で気づいた。これ、中学生くらいの時に読んでたわ。幸い、人物名とトリックと犯人と伊勢湾台風の話以外は忘れていたので(それでほとんどだけど)、それなりに楽しめたけどね。

    内容は、「殺人事件」とは名ばかりで(平家伝説もダメ、殺人事件もダメなら、どんなタイトルやねん)、全然人が死なない。中盤でようやく一人飛び降り自殺疑惑が出てくるだけ。

    見どころとしては、浅見光彦が割とコミカルなキャラクターとして描かれ、翻弄されるところだろうか。そう考えると、中途半端なラブストーリーも不要か。

    1980年代によくありがちだったミステリで、容疑者のひらめく偶然が重なるところに無理があることを除いて破綻もなく、まあそれなりの作品。

  • 展開が気になりほぼ一気読みでした。
    浅見の今後のロマンスがどう進展していくか気になります。

  • 浅見さん2作目。
    おもしろかった。

  • 珍しく、トリックがちゃんとある(笑)。

  • 浅見シリーズ、屈指の名作。二つの転落死のトリック。20年以上前の出来事に事件の真相が、、、

  • 浅見シリーズ屈指の名作。不可能犯罪、密室トリック、そしてシリーズ史上、人気NO.1のヒロイン・佐和。

  •  語り口が巧みで非常に読みやすいが、表題にもなっている「平家伝説」が単なる付け足しなのが惜しい。

  • 読了。

  • 冒頭のタロちゃんとノリちゃんにハアハアしたのは言うまでも無い。それにしても30年も前の作品なのね…戦中戦後の話題が出てくるのに時代を感じた。

  • 浅見シリーズ第二段☆
    この巻では、浅見が本気で惚れた女性が登場する。
    そしてまた・ドラマではふったりフラレたりで永遠に?実ることのない恋を繰り返す浅見が、なんと、、、結婚を匂わせる終わりでもって物語が幕を閉じる(衝撃!)

    作者はどうやら当初、先の「後鳥羽・・」とこれの二作で浅見シリーズを終わらせるつもりだったらしい。
    だが今でも続いているってことは、人気が出てしまったんだろう(^-^;(笑)

    ドラマではあまり押しの強くない浅見が、この話ではかなりストレートに意中の女性と接している。
    そのせいか、彼女に自分の推理を語り聞かせる部分で、ちょいと押し付け気味の場面も見られ、(私の気のせいだろうか)ちょっとそれは、、、と、浅見の強引さに引く部分もあったり^^;
    だが浅見シリーズ二作目だと思えば、それは著者にしても浅見にしても「若い」ということで(笑)、キャラクタに青臭くアクの強さがあったのだと解釈すりゃ、それはそれで納得できる。
    (こじつけかな^^;でも、現在ドラマで見る浅見にはあまりアクの強さがなく、マイルドそのものだからさっ)

    浅見光彦初期の作品、と思って読むと、かなりイケるかもしれない。
    また、推理劇としても凄く面白かった!
    先の「後鳥羽・・・」より、こちらの作品のほうが、私はよかったな(^.^*

  • 2005/12 堀ノ内(航海士)役

    倒叙ものというんだ、と初めて知った。コロンボとかもこれだよね。
    犯人が追い詰められていく過程が苦手だけど、今回は萌子が憎たらしく書かれているのもあって、それほど不愉快ではない。
    佐和が萌子と対決するシーンがどきどきだった。
    自作解説によると、諸々の事情で、今回の浅見さんはずいぶん積極的。
    たまにはあってもいいよねー。
     ストーリーも面白い。最後はちょっとバタバタ感はあるし、犯人が唐突な気もするけど、楽しかった!

     ドラマの堀ノ内は、軽くてお調子者で、あの「浅見家」に庭に面したリビングから「お久しぶりです!」とあがりこむ。
    その役がなんとも新鮮でツボ。こんな役、けっこうあってるよー。
    沢村光彦シリーズにはもう少しこのキャラで出てもよかったのでは。。。と思わせる。
    そして、やはり航海士のかっこ、似合う。かぶりもの似合う。制服似合う。

  • 普通に楽しませてもらいました。わかりやすい嫌な女が嫌なままですっきり(笑)。

  • キラっとする瞬間など。ラヴロマンス。

  • こういうラブロマンスも素敵。

  • ☆4.5

  • 「船から消えた男」「密室からの転落」と、二つの事件が起こるが、それぞれのトリック自体は正直大したことはない。
    ただ、全体を通して仕掛けられている倒叙風の形式や、捜査が続くにつれて最初思っていた形がどんどんゆがんでいくところなど、構成が素晴らしい。
    真犯人はあとだしジャンケンみたいなもんなので、「こんなのわかんない!」と思ってもしまうが、それ以上に物語の構成に感心。

  • 2007/4/16
    M-H E

  • 珍しい浅見光彦のラブシーンが…。お話自体もおもしろかった。

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著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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