- Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041643075
作品紹介・あらすじ
大手都銀・協立銀行の竹中治夫は、本店総務部へ異動になった。総会屋対策の担当だった。組織の論理の前に、心ならずも不正融資に手を貸す竹中。相次ぐ金融不祥事に、銀行の暗部にメスを入れた長編経済小説。
感想・レビュー・書評
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高杉良さんの代表作。
ワンマン経営者が経営する都立銀行の、内部における事件・事故。それに対峙する会社人の悲喜交々を、主人公を通して描き出している。
登場人物は架空のものであるが、時代背景や政治背景は現実に則しており、舞台はバブル絶頂期。膨大かつ丹念な取材をもとにしたであろうその筆致は、現実以上のリアリティーをもって読み手に迫ってくる。
バブルに踊り踊らされた日本を、銀行という組織の内部を舞台に、陰に陽に表に裏に描き出した大作、迫真のドラマ小説である。
本当に素晴らしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エンタメ的に面白かった。いやぁすごいな銀行の世界。会社組織のイロハがフィクションだけどなんとなくわかるのが良い。
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銀行の権力闘争と、バブル崩壊後の金融問題が主題。銀行ってこうですよね。多かれ少なかれ。
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971232
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銀行って本当にこんなんなんですかね。
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現在進行形だった金融危機が題材、文体は古め
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右翼団体からのいやがらせなどに耐え、少しずつ正道に建て直していく。
終盤には裸の王様鈴木会長を含めた権力逃走が描かれる。
最初は愚痴っぽくひがみっぽい主人公も随分成長している。 -
銀行が舞台になっています。
三和銀行がモデルになっている”協立銀行”が舞台。
正直、銀行ってところはどんな業務をしているのか知っていそうで、
知らないことが多く”へぇ~”って感じでした。
特に、主人公が色々と銀行の裏側で、スキャンダルを処理するところなどは、
フィクションならではの描写だろうなぁ~
などと読み進めていきました。
ただ、高杉良作品は比較的事実を元に、脚色している部分もあり、
真実味があり、”こういうこともありえるんだ”と感じる部分が多々あり、
参考になりました。