春の野原満天の星の下 (角川文庫 き 9-17)

著者 :
  • KADOKAWA
3.59
  • (41)
  • (38)
  • (116)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 466
感想 : 33
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041673171

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 写真詩集。
    P120の詩がとてもすき。

  • ことばに写真が絶妙なフューチャリング。

  • 写真と詩がとても綺麗です。

  • 銀色夏生の詩集は写真だけパラパラ見るのも楽しみの1つ。

  • いい(≧∇≦)b

  • 裏表紙の『個人個人であるということを、恐怖心からでもなく冷たい感情からでもなく、ただそのまま事実として認められる人は、とても強くてやさしい人だと思います。』という文がとてもすき。

  • この恋を失ったら<br>
    もう私は本当に<br>
    自分の道を歩いていくしかなくなるだろう

  • 今日というただ一日は、こんなふうにしてすぎていく。喜びも悲しみも、はいるすきまのない花壇。

    心を占めているものが他にあると
    新しいことははいってこないのだろうか
    時々すうっと胸にしみ入ることがあるが
    そのときは心が空っぽだからだろうか

    どんな人も 現実は
    お皿の上の砂の城
    指先ひとつで
    くずれゆくさわやかさ

    君が思いすごしで僕を嫌いはじめた頃

    どんなに心細くても
    人には聞いてはいけないわ
    いつわりの常識にまどわされてしまうから
    人は
    私とあなたのこと
    どんなふうな二人なのか
    いきさつも成り行きも知るよしもないもの


    花のように酔って
    花のようにさめる

    夜明けに散らばるものはない
    目の前は ひらかれていく窓ばかり


    なぜこんなにも あの人のことを気にするのか
    逃げているから
    消えないのか
    強く向かってくるものから
    いつも一度はひいてしまう
    離れきってしまったようでいて
    なんて求めあっているのだろう

    同情は最高の侮辱だから
    決して人をかわいそうと
    思ってはいけないと思う
    その人を 認めるということは
    その人の力を信じるということで
    その人の誇りをけがさないということだと思う


    確信には伝染力がある。
    あなたに感化されて、
    みんなが従ってしまった。


    すこし前の、
    後悔ばかり
    していた自分を超えよう。
    何かが正しく
    何かがまちがっていたなんて。
    どちらかが正しく
    もう片方がまちがっていたなんて。

    事実があって、感情があるだけだ。
    その感情をささえるのが今ならば、
    何かを忘れ去るのでなく、
    何が私にくっついても、
    許せるような強い自分に、
    今はなりたい。


    顔もみたくないと
    言いながら
    わざわざいつも
    顔をみにきた
    へそまがりの恋人よ
    あなたの悪口を
    聞きたくて
    たまらない

    あの時のあなたは 私とふたりきりのときにしか見せない
    やさしく憂いにみちた微笑をうかべてた

    おずおずと心細げで
    今にもあとずさりして
    逃げていってしまいそうな
    目をした
    今 した

    信じぬき
    信じきり
    もろともに
    落ちても花


    ものごとにはいろいろな側面があって
    ダイヤモンドのように
    どこから見ても光る

    どんな暗闇でも
    ほんのすこしの明るさがあれば


    やわらかく 空気がほどけていくようで
    ひさしぶりに目をつぶってみた
    どんなにかたくつぶっても
    いつものあのかなしい気もちが
    いつまでもやってこなかった
    あまりにもやってこなかったので
    不思議に思って目をあけた

    いつどこがどんなふうにかは わからないけど
    すべては変わっていくだろう
    希望は明日へすいよせられる
    変化という包容力

    さっっぱりとしたいさぎよさの
    毎日がはじまる

全33件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

詩人・エッセイスト。作詞家としてデビュー。その後、詩人として数々のロングセラー詩集を発表。エッセイ・シリーズ「つれづれノート」が好評を得る。

「2023年 『退屈ピカリ つれづれノート43』 で使われていた紹介文から引用しています。」

銀色夏生の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×