朱色の研究 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041913048

感想・レビュー・書評

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  • コナンドイルの「緋色の研究」へのオマージュだろうと思われる題名に惹かれて、図書館の棚から抜き出した。作者の名前は、聞いたことがあるという程度。
    少し読んだところで、
    「あ、この話テレビで観たわ」
    と気がついたものの、多分途中で寝てしまったらしく真犯人や動機は全く覚えていなかった。

    読んでいる間ずっとドラマのキャストだった斎藤工と窪田正孝の顔で、火村とアリスを思い浮かべざるを得なかったのですが、まあまあぴったりだったと私は思います。

    肝心の内容ですが、まさにコナンドイルのような、本格的な推理小説で、舞台は素敵だし、トリックは面白く、謎解きを披露する場面も劇的で面白かったです。
    なんだか、懐かしいような推理小説でした。
    懐かしいのはケータイが出てこないからかなー。

    ただ、はらはらドキドキ感はなく、動機に共感もできず、星は3つです。

  • この人が犯人かなぁと思わせつつ、いやどうなんだろう・・・でテレビで結末は知っていたにも関わらず楽しめました。それにしても、とりとめのない話を延々できるって火村先生と有栖は気が合うんですねぇ。

  • 今一動機が理解できていない。

  • 2年前の事件の解決を依頼された矢先に
    その一人が住んでいる場所にて、の死体。

    夜中に電話が入ってくる時点で、なぜ? ですが
    そこは言ってはいけない話。
    いけば死体、そして容疑者。
    2年前の事件だけかと思ったら、さらに掘り起こされる
    前の事件。

    現場にいかないと分からない事がある、といいますが
    まさに今回それ!
    崖にしても表現で何を想像するかにしても
    人間、自分の知識の基準で考えますから。

  • やはり岬のアレによる犯人特定とホワイに「ああ~~~~」ってなりやした。飛鳥部勝則センセの解説も良さだった。しかしドラマへの目線も厳しくなった

  • “2年前の未解決殺人事件を、再調査してほしい。これが先生のゼミに入った本当の目的です”臨床犯罪学者・火村英生が、過去の体験から毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子・貴島朱美から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった―。さっそく火村は友人で推理作家の有栖川有栖とともに当時の関係者から事情を聴取しようとするが、その矢先、火村宛に新たな殺人を示唆する様な電話が入った。2人はその関係者宅に急行すると、そこには予告通り新たなる死体が…?!現代のホームズ&ワトソンが解き明かす本格ミステリの金字塔。

  • 火村先生の教え子の貴島朱美にとある事件の捜査の依頼をされたことから次々と浮かんでくる過去の未解決事件が複雑に絡み合う。タイトル通りに朱色、夕陽が切なく、時に禍々しく本編を彩っていきながら真相が暴かれるのが面白かったです。ドラマを見た後の拝読なので、犯人もトリックも知っていましたが、やっぱり良い意味で裏切られたな、と。ドラマより登場人物が多いのも良かったです。個人的に朱美と亜紀の絡みが好きです。でも犯人の動機は原作読んでも理解出来ず。そんな理由で殺人を犯してしまうのは何だか悲しいですね。

  • 禍々しいまでに鮮やかな夕焼けに彩られた作品。夕焼けの印象と、補陀落渡海の記述が強く残っています。
    犯人の動機については賛否色々目にしましたが、私としては自分の中にある純粋な気持ちを犯されたくないという思いは何となく共感できます。他著者を引き合いに出すのもあまりよくないのですが、京極夏彦の「魍魎の匣」にあったようなまさしく”魔の通った”瞬間がまさしく本作の”夕焼けのおつげ”なのでしょうね。

  • 再読。
    改めて読むと、つくづく「人の心」を書く作家なのだな~と。
    本格ミステリーではあるけれど、女性に人気があるのは、やはりこのへんなのかなと。

    エレベータートリック以外はさっぱり忘れていた……
    今読むと、三つの事件が上手く絡んだ話だったのだな!
    犯人の動機、分からないでもない。

  • これも超久々に再読。すっかり内容忘れてた。。。ドラマの後編が放映される前に読めて良かった。
    推理小説って時代が変わると、設定や装置も様変わりしていて、トリックに違和感を覚えたりするもんなんだなーと改めて思った。エレベータも今だったら普通、防犯カメラ付いてるもんね。
    火村とアリスが夜中に周参見の別荘で飲んでるシーンが好き。「こんなぐるぐる回る家、いるもんか」は激しくお気に入り。太陽の価値観は地域によって異なるという話が出てくるけど、これも今だったら実によくわかる。熱い地域では太陽は凶星だから。
    朱美ちゃんの話に絡めて火村の悪夢の話がけっこう出てきて興味深い。アリスに「夢の中で誰を殺すんだ?」と聞かれて「そりゃ、殺したい奴さ。誰だっていいだろうが」って火村が答えるシーンも出てくる。いつかシリーズ並べて火村の発言を検証してみたいな。誰かがやってくれてる気もするけど‥‥(笑)。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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