テキサスの懲りない面々 (角川文庫 ラ 5-6)

  • KADOKAWA
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784042701071

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。

  • あ~あ、既刊を全部読み返してしまった。この後も出てるのに邦訳されてないんだよね。それに、どういうわけかシリーズ第一作が訳されてないのだ。なんで?どうして?こんなに面白いのになあ。第一作では、従軍体験とか、ハップとレナードの人間性を決定づけたに違いない出来事も書かれているようなのに。本書が出てからずいぶんたつので、もう出ることはないだろうなあ。ああ残念無念。

    ランズデールは「ボトムズ」をはじめとする重厚な作品群で評価されているようだけど、私は断然このシリーズが好き。笑えるけど軽くはない、お下劣だけど卑しくない、そういうのって他に何かないかしら。フロストももう読めないしなあ。

  • ハップ&レナードシリーズ6作目。これで打ち止め!? と思うほど、これまでの主要な登場人物たちが総出演。


    鶏肉工場の警備員として働くハップが、ある日偶然に、工場のオーナーの娘を救う。そのお礼に受け取った大金で、カリブ海のクルーズにレナードと出かけるのだが…もちろん、事件に巻き込まれてしまうのだ。


    東テキサスは、どうやらやはり、いわゆる「アメリカ南部」に近いらしい。これまで読んだすべての作品で、湿り気や暑さや匂いが伝わるような気がしたものだ。今回のストーリーの舞台の半分はメキシコだが、照りつける太陽と乾燥した空気、荒々しい雰囲気といったメキシコの雰囲気も、よく出ていたと思う。


    ストーリー中、登場人物たちが時々「テキサス人」と自分たちのことを言うことがあるのだが、テキサスは、アメリカの中でも愛郷心の強い、独立精神旺盛な気質の州なのだろうか? テキサス出身のブッシュも、テキサスへの愛州心(?)を時々口にしているような。


    ハップとレナードをはじめ、登場人物たちはほとんど中年ばかり。とくにハップの、老いへの不安は読んでいてものすごく共感できる。ああ、だけど、登場人物たちが20代ならば、こんなストーリーにはならなかっただろう。もっとありきたりにあっさり終わっていたと思う。中年向けモテ系雑誌くそくらえ。外見も大切だが、こういうナイーブさも見習って。


    最後には、ハップとレナードをはじめ、おもだった登場人物たちは一応落ち着き、このシリーズも終わったように見えるのだが、もしも新作が出るのならば、ぜひぜひ読んでみたい。読み始めてとまらない本はひさしぶりだったから。

  •  シリーズ五作目にして一段落、らしい(ていうか、一册目が邦訳されてないままなのでは?)。 下品で騒がしくて痛快なのに、読み終わったあとに、ふっとよぎる虚無感がとても切実だった。本作に関しては、ちょっと散漫な気もして、個人的には「人にはススメられない仕事」がシリーズ最高峰認定。 もっと読みたいなあ。

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