哀愁的東京 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 150
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043646043

感想・レビュー・書評

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  • 重松清の文には、どんな状況であっても常に『切なさ』が絡んでいるように思う。
    東京という街が生み出す切ない光景を、自身を取り巻く切ない日常を、他人が抱える切ない毎日を、丁寧に描く、切ない文章。私の思う重松清の魅力は、そういうところにある。

    一つの絵本をきっかけに巡る人間模様の在り方が、哀愁という言葉でか細く繋がる。飛沫のような小さな一つ一つのきっかけが、東京を描くひとつの絵になる。ひとつひとつの絵の集束する東京という街の姿は、やはり、哀愁ということばで、強く繋がっていく。
    これは、そんな過程を描いた物語だ。東京に住む私は、哀愁的東京という言葉を、きっと忘れることができない。

  • 『哀愁的東京』

    このタイトルが好き。なんか胸に響くんだな。
    重松さんの本はよく読むけど、人の心の微妙なまでの変化を鮮明に捉え、それを言葉にして描くことが非常に上手な人だなと思います。
    東京という街が織りなすドラマ。哀しみで終わる「今日」であっても、必ず始まる「明日」へ。弱々しくもその一歩一歩先に希望の光を灯してくれる作品です。
    面白かった!

  • 雨の日に読みたい1冊。
    時が経ち、世間から痛い目で見られる「過去の人」になった人たちの物語。
    装丁が素晴らしい。公園のベンチに座りながら、タクシーの後部座席から、繁華街の電気屋の街頭テレビから、この装丁のような映像を見て、哀愁を感じるような心境なんだろう。彼らは。

  • やはり重松はいい

  • 「パパと一緒に」に惹かれる人たちの話。
    何かが終わるときの寂しさが、東京にはたくさんあると思う。

  • 20101023
    全編を通して感じられる雰囲気がすばらしい。
    まさに哀愁的東京。

  • 東京を舞台に、ピークを過ぎた人たちの生き様を描く物語。

    今までいくつか重松さんの作品を読んだけど、一番悲しく辛い話だった気がする。それと同時に、どんなに逆境でも人間は、強く生きていけるんだと思えた。

  • 絵本作家をしていたフリーライターのお話。自身の離婚。ビア樽氏。

  • まさにタイトル通り

    読んでいてしみじみ出来る本

  • 正直あんま覚えてないけど、ゆうきから借りた本。
    あ、思い出した。微妙だったやつかな。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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