- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043791033
作品紹介・あらすじ
高さ10メートルの飛込み台から時速60キロでダイブして、わずか1.4秒の空中演技の正確さと美しさを競う飛込み競技。その一瞬に魅了された少年たちの通う弱小ダイビングクラブ存続の条件は、なんとオリンピック出場だった!女コーチのやり方に戸惑い反発しながらも、今、平凡な少年のすべてをかけた、青春の熱い戦いが始まる-。大人たちのおしつけを越えて、自分らしくあるために、飛べ。
感想・レビュー・書評
-
文庫本の上巻の表紙に描かれている絵が何なのか全く分からなかった。「DIVE!!」という題名の意味も知らなかった。読んでみて、DIVEはダイビング、すなわち、飛び込みというスポーツ種目のことであり、文庫本の表紙の絵は、競技に使われる飛び込み台であることが分かった。
たしかに、「飛び込み」という種目はある。しかし、それはマイナー競技であり、私自身も、オリンピックの「今日の結果」的なダイジェストで観る以外に観たことはなかった。国内、あるいは、国際的な競技会ももちろん開催されているのであろうが、それが放映されているテレビを観たこともない。
「飛び込み」という競技をほとんど知らないのは、私だけではないはずだ。読者のほとんどがそれを知らない。それを小説のテーマにして読ませる、すなわち、知らないことを文章で理解させるというのは、かなりの力技だと思うが、この作品ではそれが成功している。オリンピックを目指す中学、高校の飛び込み選手を描いた小説であるが、ストーリーの中に、日本における競技の位置づけ(要するにマイナー競技であること)、競技場に関すること、飛び込みのルールに関すること、競技の進行と採点についてのルールなどが、さりげなく織り込まれており、読者は、「飛び込み」という競技がどういうものかを読んでいるうちに理解できるようになっている。
私が上巻の中で一番好きだったのは、オリンピックを目指す選手の一人である沖津飛沫が、競技会で敗れ、今後どうするかを考えるために故郷の津軽に戻り、恋人と過ごす場面(場面というには長いが)である。全般的に、割合と軽いタッチで描かれている小説の中で、この部分だけは、沖津飛沫の心を投影してか、重く描かれている。彼の悩みと、そして、その悩みの解消がよく描かれているような気がした。
これから下巻を読む。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スポコン青春小説
貼った付箋の数:3 -
すごく知らない飛び込みというメジャーじゃない良く知らないスポーツなのにめちゃくちゃひきこまれて続きが読みたくてどんどん進んじゃう。それぞれの登場人物が完璧じゃなくて成長途中で応援しながら読み切った。
-
下巻にて
-
熱中する人は美しい
-
青春のキラキラしたところ、もやもやした鬱屈、
素直になれない気持ち、そういういろんな感情が
読んでいるとスッと入ってきて、
おっさんの身でありながら登場人物の気持ちに
リンクさせてくるのはすごい。 -
飛び込み競技に打ち込む少年たちの話。
飛び込みなんて全然知らなかったけど、面白くてどんどん読めました。
時折ある少年たちの少年らしい会話が面白い。
知季の失恋話も本人目線だとショックだけど、側から見てると笑ってしまうところ(飛沫の家に行った時に隙あらば自分の失恋話を始めてしまうところとか)があったりして、色々な人の視点で読めるのが楽しいです。
せっかく飛沫が東京に戻ってきたのに、オリンピック代表が既に連盟により決められたとの連絡が入って下巻へ。
続きが気になりすぎる! -
小学生の時に読み、飛び込み選手になりたいと思っていました。
-
話に引き込まれる!ハマると抜けられない!
-
下巻に感想はまとめて記載。