カウンセラー 完全版 (角川文庫 ま 26-32)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043836215

作品紹介・あらすじ

有名な女性音楽教師の家族を突然の惨劇が襲う。家族を殺したのは13歳の少年だった……彼女の胸に一匹の怪物が宿る。臨床心理士・嵯峨敏也の活躍を描く「催眠」シリーズ。サイコサスペンスの大傑作!!

感想・レビュー・書評

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  • 正にミイラ取りがミイラになる。同じ様なドラマもありました。

  • カウンセラー、臨床心理士。今度勉強しようと思ってます。シリーズも読みたい。

  • 少年法、心理学、殺人犯の背景や心理
    私の興味があるところとぴったり重なる本だった
    あくまでも小説だな、と感じられる部分もあるけど、この著者の他の本も読んでみたくなったし、興味があるってずっと思っていたことの勉強をしたくなった

  • 鑑定士Qのつもり(殺人が起きない推理もの)で読んでたら、おどろおどろしい殺戮現場にびびった~(@_@) ラスト、ちょっと強引な気がしないでもなかった??(もちろん子供たちのことは途中で出てきてたけど) イマイチ、嵯峨先生という人物像のイメージが成り立ってこないなぁ・・・

  • カリスマ音楽教師を突然の惨劇が襲う。一家4人が惨殺されたのだ!犯人は13歳の少年だった…。法で裁かれぬ少年への憎悪を抑えられない彼女の胸に、一匹の怪物が宿る。一線を超えた時、怪物は心を食い尽くす!臨床心理士・嵯峨敏也は犯罪の奈落に堕ちた彼女を、そして凶行の連鎖を止められるのか!!

  • 晴れやかな授賞式の舞台。
    音楽教師としての実績を評価された響野由佳里は、文部科学省からその功績を称えられ表彰されることになった。
    音楽に対して類稀なる才能を持つ由佳里は、演奏を聴くだけで演者の精神状態を見透かすことができた。
    独自の信念に基づいた教育方針が認められたことで、由佳里にとってはまさに晴れ舞台となった授賞式だったのだが。
    些細なことから父親と口論となった由佳里は、家族との会食の場を途中で抜け出してしまう。
    別れた直後、家族が惨劇に遭うとも知らずに。
    由佳里の家族を殺害した13歳の少年の態度には納得できないものがあったけれど、もしかしたらあんなものかもしれない…という気もどこかでしていた。
    有り得ないことではないと、どこかで認めてしまっていた。
    でも、少年の母親の言動にはどうにも我慢がならなかった。
    「もしかして、この母親の方が頭がおかしいのでは?」と思ってしまった。
    少年は日常的に母親の財布から現金を盗んでいた。
    窃盗罪で捕まらないかと心配する母親に、「あんた何言ってんの!」と言いたくなる。
    見知らぬ家族、子供も含め4人もの人間を殺害した息子なのに。
    謝って済むことじゃないだろうと、この母親は馬鹿なのかと。
    こんな親はいないだろうと思う反面、現実はこんなものかもしれないと思っている部分もある。
    嵯峨のように対象者に寄りそうカウンセラーばかりではないとは思う。
    自分では気付けない「歪み」は直しようがない。
    自分はまともだと、正常だからカウンセラーは必要ないと、そう思っている人の中にもきっと「歪み」を抱えている人は多いはずだ。
    ストレスを感じやすい社会だと思う。
    人間関係の難しさや、理不尽な処遇に甘んじなければならない状況も、きっとたくさんある。
    それでも、壊れていくのは嫌だ。
    何かのきっかけで誰にでも起こり得ることなら、出来れば一生縁のない生活を送りたい。
    カウンセリングの必要性を描きつつ、サスペンスとしての構成・展開、そして結末に至るまでが緊迫感にあふれていてハラハラしながら読み進んだ物語だった。

  •  遠い昔に催眠を読みまして、嵯峨さんってもっとすかした人という記憶がありましたが違いましたね。今回の印象は、独特の倫理観で生きている人です。
     依頼も受けていないのに警察まで乗り込んでいくってどうかなと思いますし、勝手にカウンセリングするのもちょっと。結末もどうもすっきりしませんでした。

  • すべての子を持つ親へ、この本を是が非にも読んでもらいたいです。

  • カウンセラー対決と言うのか?よかったです。
    最後にそうきたかぁと言う感じでした

  • 前作のようなどんでん返しもなく、ただただ凄惨で気持ちが重苦しくなりました。登場人物に感情移入してしまうのも書き手の力なんでしょうが… 文章のリズムや小気味よさも感じませんでした。

  • ストーリーはおもしろかった。
    主人公がカウンセラーなのに、犯人の心理状態の描写が少なかった。

    千里眼シリーズも読んでみたい。

  • 『催眠』シリーズ第2弾。

    日本は犯罪者に優しすぎる。自分を守るのは自分だとなると
    アメリカのように銃社会になっても仕方ない。
    しかし、銃を手にすることで得る支配感、高揚感は恐ろしい。
    人を変えてしまうのだから。

    そして、14歳以下の凶悪犯について考えさせられた。
    子供より保護者の対応のほうが大変だという時代においては、
    親の教育のほうが先なんだろうが、そんなことはできない。

    子供を膝に座らせて運転する大人が多かったから
    それができないような法律ができたように
    意識の低い大人たちから子供を守るには法律をきびしくしなければ
    ならないのだろうな。

    ( ・_ゝ・)<大人の犠牲になった子供が、誰かの子供を犠牲にする。

  • 力作でした。少年による重犯罪というテーマ、伏線、まとめ方は流石です。重い話で読み終わっても胸に手を当てて考える部分もありました。

  • さらっと読めて面白いです。少年側の心情をもっと読みたかったかな。

  • 面白かったです。重いテーマを扱っていますが、先が気になって一気に読み終えました。特にクライマックスがいいです。さて次からは千里眼シリーズだ!

  • 6月-4。3.5点。
    嵯峨シリーズ第二弾。両親と子供二人を殺害された音楽教師。犯人は13歳の少年。教師の心が壊れていく。
    読み易いエンタメ作品。面白かった。

  • いや、面白かった。
    基本的に好きなジャンルだったので、読みやすかったし勉強にもなった。
    ただ、物語的な都合で進む部分と、現実的なギャップが不思議になることもある。例えば、判っているのに行動を起こさない、などなど。
    物語の都合上、流れはそうあるべきだったのかもしれないが、もしもそれが現実にあるならば……という仮定から見ると、なんとなく残念なように感じられる。というのも、読者的な我儘なのだろうけど。

  • 催眠シリーズと千里眼シリーズは、書かれた順番がよくわかりません。

  • 2010.12.2読了。既読。
    ピアノの音でその人の心情を知ることのできる教育者が、少年に家族を惨殺され、拳銃で少年に復讐する。それにとどまらず、法で裁けない残忍な事件を起こした少年らをも殺害し始め…それに気付いたカウンセラーの嵯峨が止めようとピアノ対決?する話。

  • 少年犯罪と親子の関係について考えさせられた作品。
    由佳里にかなり感情移入していたので、結末は哀しかったです。そんな中、嵯峨が彼女に対して示した優しさと厳しさが印象に残りました。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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