- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043836505
作品紹介・あらすじ
「これは贋作ではないか?」かつて、ルーヴル美術館で凛田莉子が『モナ・リザ』に抱いた違和感。その直感が、莉子の人生に転機をもたらす。37年ぶりに日本開催が決まった『モナ・リザ』展。そのスタッフ登用試験に選抜されたのだ!鑑定士として認められた、初めての大舞台。莉子はこれまで培ってきた全てを注いで合格を目指すが、『モナ・リザ』の謎が襲いかかる。最大の危機、到来!書き下ろし「Qシリーズ」第9弾。
感想・レビュー・書評
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鑑定ができなくなった莉子。自分のアイデンティティであった鑑定力が失くなった時、自分には価値がないと思ってしまう気持ちは痛いほど分かった。
それでも莉子に寄り添う小笠原君、そろそろ莉子にも気付いて欲しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モナ・リザが来日する。その臨時学芸員に選ばれた万能鑑定士の凜田莉子、一方、雑誌記者の小笠原悠斗はイギリス貴族のお忍び来日の随行に指名される。お話なんだから、この二つが関係ないはずがないと思うが、最初は何が何だか分からない。さて、モナ・リザを巡ってどう進展していくのか。なかなかよく考えられた話だと思うのだが、なんだろ、この松岡佳祐の小説を読むと感じる軽さは?うーん、表紙のせい?
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モナリザが日本にやってくる。莉子がルーブルの課題をクリアするが、その鑑定能力を失ってしまう話。
相変わらず途中の中弛みがスゴいシリーズなのですが、今回も何気ない事件や出来事が複雑に絡み合ってモナリザの贋作騒動に発展する。
ちょいちょい角川書店の豆知識が出てくるのは面白い。エヴァンゲリオン賞のくだりは最高。 -
映画化作品。
何の疑問も持たずに読んでいたけれど、振り返ってみれば確かにあんな訓練はおかしい。でもあの訓練で人の能力を奪えてしまうなんて恐ろしい。
莉子の能力がなくなり、このシリーズちゃんと続くの?と不安になったけれど、小笠原がなんだか頼れる男になっちゃっていて、素敵です。 -
コ、コーラの人が一矢報いた!えらいこっちゃ!打ち切りエンドなの?それとも次回作にて石打ち刑で死んでしまうの?「人が死なないミステリー」初の死者になるの?スランプ時の凜田先生は『魔女の宅急便』の飛べなくなったキキ見てるみたいでちょっと痛々しかった。田舎の馬鹿娘云々の自暴自棄なくだりはちょっと可愛い。俺も凜田先生に「やだってば!」と拒絶されたい!本筋は多少ご都合主義感否めないけど、十分楽しめました。雨森トリオはよ出てこい。あとコーラの人が凜田先生迎えに行く章のタイトルが「手は届く」っていうのがなんかニクい。
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フランスに飛んだ際に抱いたモナリザの違和感から、日本で開催されるモナリザ展の臨時学芸員に選ばれた莉子。
しかし、そのトレーニングの過程には、莉子を陥れる罠が…
結局、モナリザ展の様子がほとんど描かれていないのが、ちょっと残念。 -
なぜかブクログでは9巻が10巻の表紙になっているので仕方なくこのまま記します。
せっかくモナ・リザなのに…。
やっと映画化された作品にたどり着いた!!(息切れ)
今までの作品と今回の作品の違うところは、
犯人追求のシーンで莉子の気持ちが描かれている点でしょうか。
それまでは、犯人がどう言った経緯で犯行に及んでいたか、今の心情などがメインで莉子の気持ちがほとんど見えないように描かれていたと思うのですが。
いつものは、冷静な莉子の感情的な部分が見え、また新しい展開だと思います。
しかし、正直モナリザとは言え、もう少しトリックの展開に一捻りあってもよかったんじゃ……と思ったり。
そして、まだ先は読んでいませんが、この作品が人間関係の大きなターニングポイント…となるのか(笑)
一応事件簿シリーズはあと3冊なので、なんとか形になったものを見たいと思います。 -
松岡さんの執筆スピードの早さよ…。新たなシリーズのはじまりで美女が謎解く映画化もされたエンタメミステリ。謎の魅力、キャラクター小説としての完成度等、よく分かっていらっしゃる。これからも続くシリーズ、大切に読んでいきたい。