温室デイズ (角川文庫 せ 6-1)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009年6月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043942015
感想・レビュー・書評
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たまたま再読
たぶん高校生の時に読んだ。二人ともいい子で、すてきだが、さすがに若いと感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学校生活をおくるものとして、すごく共感できる。
私の学校はここまで荒れている訳では無いけれども。
でも人生何が起こるかなんて分からないもんなんだなあと感じた。 -
大逆転を期待してしまうけれど現実はそんなことがなくて、だけど、少しずつの変化があることがじんわりと心温まる物語でした。
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長いこと読みたいと思ってて
夜に一気読み、読みやすい
「うっとうしいと思って適当に聞き流してた言葉でも、受け売りのいんちきな台詞でも、一生懸命かけてくれた言葉は、ちゃんと身体のどこかに入ってるんだね」
みちるは強いし、優子もつよい
私は吉川みたいな先生っぽくない先生もいたらいいと思うし、舜みたいな「不良」って呼ばれる生徒も幸せでいてほしいと思う
中学生って多感でもろい
学校もきっとちょっとしたことで壊れちゃうんだろうな
そんな時にめんどうだしこわいけど、見て見ぬふりの傍観者じゃなくて私も何か前向きに行動できる人でありたい -
『ナイフを使って脅しても、カウンセリングマインドで接しても、私たちには誰も変えられないし、学校の崩壊を止めることもできない。結局、卒業を間近に、何も解決していない崩れた学校の中に私たちはいる。』
あきらめのようでいて、なんだか希望につながっているようにも感じる。
やるせないし、たいへんなんだけど、生きるっていいなと思える本だった。 -
瀬尾まいこさんの本は結構読んでいて、めっちゃ油断してた。
あったたかい作品ばかりだと思っていたからいじめとか暴力的な部分とかリアルで途中読むのが辛かった。
でも、瀬尾まいこさんは確か中学校の先生の経験もあったはずだから中学生のリアルだったり、子供達に伝えたい事があったんだと思う。
読み終わってそう思えた。
みちるの強さ、優子の優しさ、瞬の繊細さ。
1人の力は弱くても、何かを変えようと思うそれぞれの力が合わさると何かが少し変えられる気がした。
そしてちょっとだけ前向きになれた。
きっと。
瀬尾まいこさんのメッセージがなんとなく伝わってきた気がした。 -
この作者に期待しているものから、ちょっと離れているかな、と思ったのが正直なところで、なぜそうなのかがいまいちつかめないでいる、という感想。
"俺にはそんなこと無理だから、神様に頼んでみた" という吉川の発言・行動に(その後の展開は別として)、共感するという私の世代感が、そもそも対象の外だから、なのか -
それぞれの人が独立した存在であり、その関わりは単純でない人間模様。ハッピーエンドではないが爽やかな、瀬尾まいこさんの話らしい読後感。
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瀬尾さんの小説の魅力的であたたかなキャラクターが好き。そんな瀬尾さんにしてはピリッとするキャラクターが出てくる。でもそれは自分を守るためだったり困惑故だったりで、やっぱり根っこはみんな温かいんじゃないかと思わせてくれる。イジメは悪だし人生通して影響してしまうだろうけど、いつかどうにか抜け出せるとほんの少し信じられた。
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辛い話の中でも心が温かくなるような描写もあり、さすが瀬尾まいこさんだなーと思った。