首吊少女亭 (角川ホラー文庫 き 6-1)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年2月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043943371
感想・レビュー・書評
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ヴィクトリア朝時代のロンドンという舞台設定もそれにまつわる猟奇的なストーリーも大好物のはずなのに何かもの足りない。なんつーか八つぁん熊さんみたいな台詞回しには興醒め。うーん、惜しいなあ。
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どれも後味が悪くて、その後の登場人物が一体どうなったのかが気になるお話ばかりでした。
有名なお話を元にしたお話が沢山あるので、知っているとにやりとします。
個人的にはマリー・テレスト号の話に惹かれるので、それが出てきて嬉しかったです。
前に読んだ死美人辻馬車は好きな話とあまり好きじゃない話がばらばらにありましたが、これはどの話も好きでした! -
12の短編によるホラー集。
眷属、下水道、新人審査、人造令嬢、貯金箱、凶刃、活人画、火星人秘録、遺棄船、怪人撥条足(バネアシ)男、愛書家倶楽部、首吊少女亭。
ほぼどれも19世紀末のロンドンを舞台に書かれていて、本の紹介には『ヴィクトリアン・ホラー』とありました。
短編でも十分楽しめました。
短編だから楽しめたのかもしれません。
読みやすい感じです。 -
文章の美しさもさることながら手品のように綺麗に足元を掬われる恐怖がたまらんです。すこんと地面がなくなっている。気付くと背骨につめたいものをあてられている。
本来は翻訳家さんなんですかね。イギリスの雰囲気が色濃く感じられてほの暗く美しいです。『眷属』とか特にもう。
後半急ぎ足だったり付け足しっぽいものを感じる部分もありつつ、陰惨な結末や後味の悪さに全てを払拭されてしまう。この気分の悪さが気持ちいい。恐怖小説とはこうあるべき。『貯金箱』(とにかく怖い)と『活人画』(ぬたっとした気持ち悪さ)が特に好きです。『怪人撥条足男』のラストに本気でうおおおおってなった。いや、でも、どれもいい。表題作ももちろんいい。 -
面白い。火星人は今一だけど。
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イギリスを舞台にしたホラー短編集。切り裂きジャックやマリー・セレスト号など、おなじみの要素が用いられている作品もあって、もしやこんな真相が? と思わせられてしまいます。
お気に入りは「貯金箱」。代償といい、このラストといい、もっとも残酷で恐ろしい物語に感じました。「遺棄船」も好きですが。主人公のこの能力、なんとも地味に迷惑ですね……。 -
収録作の殆どは、初出が「異形コレクション」のため既読ではあるけれど、こうして一まとめになったものを続けて読むと、アンソロジーで読んだ時とは違う感覚が。ヴィクトリア朝時代が舞台(もしくはその時代の因縁が絡む)という共通設定があるからだろう。
ラストがやや駆け足気味な点が目に付くこともないではないけれど、陰惨、おぞましい結末を迎える作品が多く、厭な後味が愉しめる。
詳しくはこちら→http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2010-04-13 -
国産の海外怪奇幻想小説な印象。「首吊少女亭」のように日本人が主人公だと感情移入しやすいかも?「活人画」はただのネクロフィリアおちにさせないで昇華してるところが好きでした。
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バネ足ジャックがそうきたか!と怖い意味で笑えた
あの家族怖すぎる。
その他短編によって構成
藤田和日郎作品でバネ足に触れてなければ、ネタがわからなかったと思う…
マニアックな内容が多し、だがそれが良い!