ホテルジューシー (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 382
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943845

感想・レビュー・書評

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  • 沖縄で一人旅をしたことがあるので、また旅している気分にもなるし、ゲストハウスで出会った人なんかも思い出してみたりしました。それだけでも読んで良い気持ちになれたので良かったです。
    台風の日のゲストハウスでの過ごし方とか懐かしい。

  • 沖縄のホテルジューシーで働いて主人公が成長する話。

    最後までオーナー代理が好きになれなかったなあ。
    人に迷惑をかけない限りは自由にすれば良いと思うけど、迷惑かけそうだから。

    読んでるとポークが食べたくなる。
    そんな話でした。

  • 沖縄のホテルに期間限定のアルバイトに来た女の子の話。
    石垣島のホテルからある日突然那覇の安宿に飛ばされて、自分の中の常識に折り合わない環境にあたふたしながら次第に成長していく。
    どの人物も魅力的。
    最後の一文が良かった。
    『人生はたまに、他人の手でかき混ぜられた方が面白い。』

  • 人の面倒を見るのが習慣になってる長女さんの、沖縄のホテルでのアルバイト生活を描いた青春小説という触れ込みだけど、前半は、こんなホテルがあったらいいなぁ、と思いながら読んだ。

    最新設備とは対極にあるような、看板もかかってない安宿なのだけど、心のコリをほぐしてくれる旅先の空気。コリが消えてしまうわけではないけど、帰ったらもうちょっとだけ、がんばってみようと思えるようなお休みの時間。

    だけど、台風に封じ込まれた話あたりから、ゆる~くまったりとした南国のパラダイスのすぐとなりに、暗い大きな穴があいてることが描かれる。

    歩いていくにはいろいろなことがあるけど、歩いていくことをテーマにした、やっぱり青春小説、かな。

  • 姉妹作「シンデレラ・ティース」を読んでから早数年。
    坂木司さんの本をずっと読み続けていたからか、登場人物がカブっているだけの独立したお話として読めるからか特に違和感もなく楽しく読みました。
    ほかのお仕事小説より、ヒロちゃんの成長のほうに重きが置かれているかな。
    あと、沖縄の空気感。ガツガツしてない、長い間が多い感じの。
    その中でヒロちゃんがひぃろちゃんとして、だんだんと肩から力が抜けていくのが読んでいて気持ち良い。

    ただ、沖縄がこれほど豚肉にまみれていたとは!
    読んでてちょっと胸ヤケしてしたんで、私と同じく胃弱のかたはそこんところに注意すると良いかもです。

  • 『シンデレラ・ティース』姉妹作。
    サキの親友、ヒロちゃんが主人公のお仕事小説。
    ヒロちゃんの仕事は、沖縄の小さなホテルでの受付兼雑用という、住み込みのバイトです。
    ちなみに、作品名であり、ホテルの名前でもある「ジューシー」というのは、沖縄の言葉で「雑炊のような、お粥のようなもの」のこと。
    沖縄が舞台なだけあって、ジューシーをはじめ、チャンプルーやスパム(ポーク)など、沖縄料理もいっぱい出てきます。沖縄料理食べたい!沖縄行きたい!
    作中で何度か出てくる沖縄の言葉、「イチャリバチョーデー」(行き交えば、みな兄弟)というのも良い言葉ですね。

  • シンデレラティースが良かったので、こちらの作品にも興味を持ち、読んでみた。沖縄の自然豊かな風景とヒロがアルバイトで働き、そこで出会った人達との間に起きた日常の謎を解いていく。ミステリーでも、モヤモヤやじめじめしたものでなく、日常に起こりゆる謎ともやもや感が取り払われ、すっきりとした感じ。ヒロがお客様や従業員との関わりで人間的に成長したり、謎解きに機転を利かせたりした場面は良かった。最後の歯科医院でアルバイトしたサキとの話は面白く、貴重な経験が財産となると感じ、今後社会人となった二人の新たな物語に期待。

  • 主人公がどうしても好きになれなかった。一人よがりで傲慢な正義を振りかざして一方的に人を説教して、しかもそれが適度に報われてしまう展開にちょっとげんなり。自分だけが正しいと思い込んだ人間は厄介だ。探偵役?の夜のオーナー代理がかっこよかったのでそれだけを頼りに読み進めた。なんともいえない沖縄の雰囲気や美味しそうな料理の描写はとても良かった。ただちょっとそれはおかしくない?って引っ掛かる展開は多かったかも。詐欺師やタクシー泥棒とか、その辺が。雰囲気はとても良い小説でした。

  • 楽しめました!坂木司さんの作品は登場人物の個性がユニークで、それが読んでいて伝わるのでとても面白いと思います。ヒロちゃんの成長を一緒に見守っている気分でした。オーナー代理、いいな!沖縄にいる気分も味わえました。

  • 石垣島へ行くひこうきのなかで読んだ。
    のんびり読める小説。
    沖縄の文化の予習になり、よい。

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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