さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)

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著者 : 乙一
制作 : 羽住 都 
  • 角川書店 (2002年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044253035

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さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)の感想・レビュー・書評

  • 別名義の中田永一の短編集が面白かったので、古本屋で見つけて手に取ってみた。
    いわゆる「奇妙な味の小説」短編集。4編の中では、コメディタッチの「手を握る泥棒の物語」が好み。
    「失はれた物語」は小川一水の短編小説を思いだした。オチのつけ方はだいぶ違うけどね。全体を通してホラー作家っぽさがでている作品集。

  • 数年ぶりに再読。多分10年くらい経ってる。
    初めて読んだ乙一作品で、自分が持ってる唯一の乙一作品。

    書名の通りの4編だと思った。かなしいとは少し違う感じで、さみしいという言葉が確かに合う。何かをなくしたあとが描かれた4編。

    前に読んだときも思ったけど、自分にとって一番面白かったのは「手を握る泥棒の物語」。

    でも一番印象的なのは「失はれた物語」。実際、内容を比較的しっかり覚えてたのはこれだけだった。

    前はあまり覚えのなかった「未来予報」の古寺が気になる。
    古寺視点の「未来予報」や、古寺自身の物語を読んでみたいと思った。

  • 表題のタイトルの話がない短編4編の本。
    内容にあったいいタイトルつけたなとおもいます。

    手を握る泥棒の物語が明るいお話で好き。

    相変わらず切なさが詰まっています。

  • 「未来予報」「手を握る泥棒の物語」「フィルムの中の少女」「失はれた物語」の4つの短編が収録されています。<br>
    一言でいうとこの本も、乙一さん作品が俗に言われている通り「せつない」です。ライトノベルだったから手出しにくくて今頃読むことになったのですが...、やっぱり好きだなぁ。この作家さん。<br>
    <br>
    「未来予報」<br>
     青春を感じる爽やかなイメージ。天気など情景の描写がすごく綺麗。<br>
     この話を思い出すと、雨・雹・雪・青空などが自然と頭の上に広がる。<br>
    <br>
    「手を握る泥棒の物語」<br>
     最初はそんなに面白くもなく、読み進めていったけど、オチがすごく<br>
    いい。笑いも入っているし、4編の中では読後感が一番良い。満足する。<br>
     腕時計もほしくなるし。<br>
    <br>
    「フィルムの中の少女」<br>
     喫茶店で、少女が小説家の先生へ発する言葉しか書かれておらず、<br>
     小説家がどう返答したのかが見えないので、最初はちょっと全容を<br>
     把握しにくいかも。・・・それにしても面白い書き方だ。<br>
     一番「世にも奇妙な物語」っぽい。ちょっと怖くて、最後はやっぱり<br>
     すっごくせつない。寂しい。<br>
    <br>
    「失はれた物語」<br>
     最初からすごく引き込まれるんだけど、なんだか読んでいると痛ましく<br>
     て苦しい。淡々と書かれているからかも知れない。抗いようもない無力<br>
     感を感じる。<br>
     音も色も描写されていないため、主人公の置かれている境遇、感覚を<br>
     そのまま読みながら感じる。五体満足ってすばらしい。奥さん偉いよ。<br>

  •  何年か前に読んだ「GOTH」があまり好きではなかったので乙一さんにはしばらく関心を向けていなかったのですけど、友人が短編集をすすめてくれたので手にとってみました。これは角川スニーカー文庫から発行されているもので、4本の話が入っていました。<br>
    <br>
    ・「未来予報」<br>
     前に立ち読みした「CALLING YOU」と似た系統の話だなーと思ったくらい。同じ切ない系の話だったら「CALLING〜」のほうが好きだなあ。<br>
    <br>
    ・「手を握る泥棒の物語」<br>
     これはいい。好き。あたたかくて、よかったねーと素直に思えるような話でした。ラストシーン、彼女が彼の手を握って表情を変えるところなんか、映像作品にしたら素敵な感じになりそう。「世にも奇妙な物語」なんかで取り上げればいいんじゃないかしらん。<br>
    <br>
    ・「フィルムの中の少女」<br>
     語り手の少女の暗くてゆっくりしてて「……」が多い口調がそれだけで怖くて、てっきり怖い話なんだろうなと思ったら良い話オチで終わってしまいました。ちょっと拍子抜け。私絶対、語られてる側が犯人で、最後この語り手の子殺されて終わりなんだろうと思ってたら全然違った(笑)<br>
    <br>
    ・「失はれた物語」<br>
     感動的な話でしたー。家で読んでたら絶対号泣してた。<br>
     奥さんとぎくしゃくしてた男が事故に遭って、右腕の触覚以外の感覚がすべて失われてしまう、という話でした。<br>
     高校時代、「接触」というテーマで小論文を書いたことがあります。映画「ゴースト」を例に取り上げて、死んで幽霊になった主人公はものに触れない身体になってしまうというところから、何かに触れることと、自分の存在とそのものの存在を確かめること、「生きている」ことはイコールと言えるんじゃないか、みたいなことを書いたんです確か。<br>
     そのことを思いだしました。<br>
    <br>
     夫の右腕に触れ、皮膚の上に言葉を紡ぐことで彼と外の世界をつなごうとする妻。ピアノが得意な彼女が、夫の腕を鍵盤に見たてて曲を弾き、夫はそこから耳には聞こえない音楽と、演奏する妻の感情や思いまでもを感じ取る――というシーンがすごく綺麗でした。同時に切なくもあったわけですが。<br>
     この作者さんの文章って淡々としていて、どこか突きはなしたようで、あまり感情の起伏が感じられないような気がするのですが、この小説ではその文体が特に効果的だったように思います。切ない話なのだけど、とくにラストなんかかなり悲しいのだけど、それでも悲痛になり過ぎなくて。 (2004/9/17)

  • ちょっと不思議で、
    感情に繊細な作品だった。

  • 【あらすじ】
    -未来予報-
    決して恋ではない。この想いは、なに?

    「おまえら、いつか結婚するぜ」――未来を「予報」されてしまった僕と彼女は、それきり視線を合わせられなくなった。そして数年後、再会した僕らは?胸にしみる乙一流ファンタジー!

    -手を握る泥棒の物語-
    ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう。

    他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。

  • 以前好きだったなぁと思いだし、本著者の読んだことのない本を読もうと手に取る。内容を知らずに読み始めたが、内容は中学生向けかなぁ。

    切ない物語の短編集。本著者を思い起こさせるホラーっぽい話も含まれるが、内容としては私は物足りない感。中二の頃ならもっと違った風に読めたかも。

  • 味のある作品を並べた短編集です。「未来予報」「手を握る泥棒の物語」は主人公が似たような雰囲気です。「未来予報」は友人に隣人の女の子か自身が死ななければ結婚すると予言される。それを意識して、女の子と話せなくなり、自堕落は生活を送るが、最後に入院した女の子と話をして、生活を取り戻す。あまり僕には来ませんでした。「手を握る泥棒の物語」はコミカルな感じで、金持ちの叔母が近くの旅館に泊まっており、そのバッグを盗むために、壁に穴をあけて、手を入れるが、なぜか無人のはずの部屋で腕をつかんでしまう。その相手とのやり取りから、何かが生まれ始める。出来過ぎのような話だけど、面白い。「フィルムの中の少女」はホラーで、一人の語りで話が展開します。ミステリですが、ちょっと追いにくかったです。「失はれた物語」は個人的には好きな話です。事故にあって、右腕の感覚と、右人差し指しか動かなくなり、視覚聴覚味覚嗅覚を失い、下界から隔絶された主人公。妻とは指の合図にのみでコミュニケーションをとるが、未来が見えない生活が続き、本人・妻ともに消耗し始める。本人がとった選択は?僕にはさみしさが染み渡る感じでした。

  • 2005.11

  • かなり昔に読んだ本ですが「さみしさの周波数」このタイトルは忘れられません。
    私自身のさみしさの周波数が、この本とピッタリ合ったのかもしれません。

  • 切ない系の短編集。
    ミステリやホラーじゃない初期の作品も面白いなこの人。内向的な人物の描写が素晴らしい。
    「失われた物語」の主人公を自分に置き換えたら涙が出てきた。いや嘘。実際に涙は出てないけど心で泣いた。

  • 初期乙一のせつない系短編集。白乙一。私は黒より白が好きだけれど白なら中田永一名義のほうが好きだ。初期と言うこともあっていろいろと若さを感じる作品。

  • 手を握る泥棒の物語がすごく面白かった。
    想像してみたらかなり間抜けな状況ですし。

  • 初乙一さん。
    中学校とか高校に通ってた頃の私にとって
    大好物だったんだろうなっていう感じ。
    読みながらそんなことを感じてしまったものだから、
    なかなか入り込めず、あとがきにいらっとして、終了。
    それでも「手を握る泥棒の物語」は楽しかったので星4つ。

  • 手を握る泥棒の物語が好き。
    未来予報は乙一らしさない感じした。

  • 『未来予報』
    可もなく不可もなく
    『手を握る泥棒の物語』
    え~、泥棒???
    と思ったのだけれど、面白かった!
    『フィルムの中の少女』
    リング、らせんっぽい!
    でも、そんなに怖いものではなかったです。
    『失はれた物語』
    こういう、肉塊になった人の映画が、昔あった。
    “ジョニーは戦場に行った”…だったっけ?

    全体的に、どぎつくない乙一、せつない乙一でした。
    ★は、3.5くらい。

  • 「手を握る泥棒の物語」
    ラストは別にどうでもいいが、上手く途中騙されました。
    「フィルムの中の少女」
    怖いと思いっていたが切ないなー。
    「失はれた物語」
    参った…この短編は!
    苦しい。。どうすることもできない気持ち。
    終盤、泣かないが…ヤバい状態が続いていた。
    伴侶か...大切…だな。

  • 【本の内容】
    「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。

    それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。

    しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…“未来予報”。

    ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう“手を握る泥棒の物語”。

    他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    この季節になると「自分が生きていることに意味があるのか?」と、時折考えてしまいます。

    でもそれは簡単に答えが出る問題ではないから、鬱々とした気持ちのまま、ひたすら沈み込む羽目になってしまう……。

    そんなとき、ぜひオススメしたいのが、乙一さんの傑作短編集『さみしさの周波数』です!

    04年に犬童一新監督でネットドラマ化された「手を握る泥棒の物語」を含む4つの物語の中には、きっとあなたと同じように苦悩する主人公がいます。

    そして、心の底から聞きたいと切に望んでいた“言葉”に出合うことができるはず。

    何度読んでもその感動は色褪せず、読み終えるたびに救われた気持ちになる1冊です。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 未来予報 あした、晴れればいい、手を握る泥棒の物語、フィルムの中の少女、失はれた物語、4編

  • 未来には不安が待ち構えている。過去には後悔がたたずんでいる。人生を送るというのは、どんなに難しいことなのだろう――。

    未来を垣間見る能力を持つという同級生の何気ない言葉で変わった関係。すべてが終わり、思い出となった今、改めて思う彼女のこと……『未来予報』
    小金を持った伯母のバッグを失敬しようとした男がつかんだ手。文字通りのちょっとした手違いによって変わる運命……『手を握る泥棒の物語』他2篇。

    封印した、紛失した、奪われたものへの追慕。名前の付かない関係、形にならない願い、叶わなかった思い、見ることのない未来。やり直せない過去。それらのことを考えるときに感じるこころぐるしさ、やるせなさ、胸の底に沈む澱を感じるとき、それを「さみしさ」と呼ぶのではないでしょうか。
    そんなことを考えさせられる短編集。

  • 大好きな本。
    未来予報しかり、ダメな主人公がいとおしい。失われた物語も、小説でこそ伝わるものだと思った。

  • 初乙一本。タイトルと表紙買いで初めて乙一さんを知りました。
    高校生の時のアンニュイな感性にビビッときたのを覚えています。乙一さんの白の本は夜中に自分の部屋のような静かな場所で読むのが好きです。

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さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)の作品紹介

「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…"未来予報"。ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう"手を握る泥棒の物語"。他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。

さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)のKindle版

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