甘栗と金貨とエルム (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 423
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044269074

感想・レビュー・書評

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  • なぜでしょう。ミステリーとしては解決してるのに、なんだか気分がすっきりはしません。

    いつも読んでいるミステリーが警察ものとかだからでしょうか。いや、範囲が学内とその周辺だけでも十分に面白いミステリーもありましたし、
    それが原因でもなさそうです。

    つらつら考えてみるに、事件の解決に絡めて主人公の感情の起伏とか、そういう物を私は期待して読んでいたのですが、それが肩すかしに終わった感じが一番強いと思いました。主人公が老成ぶっていると書かれてる割には、美人の女探偵に惑ってたり、エルムにも保護欲のような物を感じてるようなのに、その辺があまりくっきりとは出ていなくて、主人公の魅力がよく分からない感じ。

    かるーく流し読みするくらいなら、ちょうどいい読み物って印象です。

  • 借本。表紙の絵の雰囲気が見覚えあるなーって思ったら、古時計の秘密/キャロリン・キーンと同じ方でした。
    ふんわりした表紙と一転して、アメリカンハードボイルドな口調の落差にクスリ。そして典型的な巻き込まれ形主人公なのでした。
    うーん、ライトミステリ。

  • 愛知県出身の作家さんの名古屋が舞台の話と、書店のポップを見て購入。
    案内のとおり、名古屋おなじみの地名や食べ物が出てきて、“名古屋圏”在住としては、にやりとしながら読める本でした。
    そんな多少のひいき目を差し置いても、主人公の甘栗くんが年齢に反した風合いを持っていて魅力的だし、文も読みやすくて、あっという間に読了しました。顛末も意外性があって、面白かった。

  • ハードボイルド(冒険小説じゃないハードボイルド)が苦手な人に読んでもらいたい!きっと苦手という意識が粉砕されるだろう。軽ハードボイルドなのに冒険小説にならないこのさじ加減が絶妙で、探偵小説・推理小説の要素も持ち合わせたストーリーなのになんて軽やかなんだ!ライトノベル的な世界観でハードボイルドを書くのならばどうしてもルパン的なドンチャン騒ぎは欠かせないと思っていた前提を覆された。
    面白い。うん、満足。大満足な一冊だ。
    太田ファンには嬉しい横のつながり(作品間の繋がり)があるようなので、そこもお得感があるのではないか。

  • タイトルに甘栗とあって
    しかもイラストがミギーさんならば、自分に不買の選択肢はなかった!

    世界で一番好きな食べ物は甘栗です。



    ある日、交通事故で突然、唯一の肉親である父親を亡くし
    天涯孤独の身となった高校生、甘栗晃。
    探偵だった父の事務所の整理が一向に進まずにいるところに
    その小さな依頼主が現れて……



    文章がスッキリしていて、とても読みやすかった。
    ページ数も多くなく、さっくりと繰れる。
    周りの同級生より、少しばかり老成している甘栗少年の
    時々見える寂しさがなんとも堪え難く。
    刺々しくなりきれないところがいじらしく。

    独りになった彼が大人になるまで見守りたい。
    そう思わせてくれる作品だった。

  • 名古屋のローカルネタが嬉しかった。

    幼なじみの設定がちょっとかゆいけど、続編も読みたい。

  • なんだか透明感のある作品です。
    表紙からなんとなくラノベっぽいノリを予想すると、違うと感じるかもしれません。読みやすさはあるのですが、雰囲気は落ち着いています。続編が出たら読んでみたいかな。

  • なごやー

  • 表紙のイラストに惹かれて買いました…中身は意外としっかり重めです。主人公の少年が大人びていて淡々としているので、あまり物語が詰まらずさらっと読めます。ちょっと私には感情の動きが合わないかなとは思いましたが…。でも次の巻も買ってしまう予感。

  • 愛知などを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

1959年名古屋市生まれ。名古屋工業大学電気工学科卒業。81年「星新一ショート・ショートコンテスト」で「帰郷」が優秀作に選ばれる。その後、会社勤めをしながら「ショートショートランド」「IN★POCKET」にショートショートを掲載。1990年、長編ミステリー『僕の殺人』を上梓してデビュー。2022年『麻倉玲一は信頼できない語り手』が徳間文庫大賞2022に選ばれる。

「2022年 『喪を明ける』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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