- Amazon.co.jp ・マンガ (162ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046800664
作品紹介・あらすじ
歌詞を依頼された流星はなかなか作れずスランプに陥る。
春信と薺に乞われて語ったのは、
自身の中学時代の創作小説とそれにまつわる思い出だった――。
本格<俳句>青春コメディ☆「言葉」と向き合う第4巻!
感想・レビュー・書評
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大学(芸術学部)の俳句ゼミを舞台にしたお話。
1〜4読んでの感想です。
同じ作者の『ガイコツ書店員本田さん』がほのぼの面白かったので今作も期待して読み始めました。
期待通りのほのぼのとした面白さ。
大きな出来事が起こるわけでもなく、全くドラマチックではないけど、それだけに何度でも面白く読めます。
オタクキャラ全開の春信君や薺さん、作曲コースで遠慮のないうざい明るさの上田君など、個性的なキャラクターが多くて、しかも基本的にみんないい人。
こんな感じの大学生活、楽しそうだなぁ。
今の大学生、コロナでオンライン授業がほとんどになっちゃって、こんな風な大学生活を知らないままの子もいるんだよな~と思ったらかわいそうになります。
俳句ゼミでの授業も興味深く、主人公たちと同じく俳句に全く接点のなかった私も、俳句や句会への興味が湧きます。
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ネコ少なめ
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俳句の評価って、厳しいし、損宅ないし、
やられなれるとMに?言葉一つ代わるたけで情景がくっきり見えてくる不思議を、大学生達と楽しめます。 -
芸術学部文芸学専攻俳句ゼミの面々の勉強と日常は続く。
文語と口語、韻文と散文、そして文語文法。かつて学んだものや悩みながら書いていたことを思い出しつつ読み進めるのは、(その気持ちを思い出して)苦しさもあるけど、楽しい。
表現したいものに自分が追いつかない感覚、本当の意味は伝わらなくてもいいから書いてしまう感覚、どれもよく分かる。伝わらなくても“やりたいからやった”はあるよなー。学生と天才に許される所業。
主人公の過去話も、中学生からちょっと書いてた身には身につまされるものがあった(出来事は違うけど)。 -
俳句及び創作を題材とする学園漫画シリーズ、第4巻。
個性の強い脇役キャラたちに押されて、傍観者的位置づけにあった主人公のトラウマの詳細が、ここに来て明らかとなる。
彼が、自身をも突き放して観察するかのような姿勢を身につけざるを得なかった、中学時代の黒歴史。
己が得た体験を自分だけのものと落とし込み、きちんと消化できるようになるまでには、それだけの時間と、寄り添ってくれた親友と、共に創作の道を歩む仲間たちと過ごす空間が不可欠だったのだろう。
ゼミで発表される俳句の寸評を通して、自分自身にも覚えのある気負いや躊躇いが呼び起こされていくのが、ほろ苦くも甘酸っぱい。
“創作とは”などと、大層な題目は掲げないのが、却ってすんなりと読み手の内に沁み込んでいく。
あからさまに「THE青春!」と銘打たれる範疇ではないかもしれないが、ここで描かれている情景もまた、紛れもなく青春物語の一景なのだろう。
そして、坂本ゼミの楽しさ、面白さも健在。
その場に参加して、共に空気を味わえるような快さ。
ゼミの面々、誰もが愉快で、いとおしくなる。
隅々にまで、著者の人柄が滲み出ている佳作である。 -
流星くんが今までで一番主人公ぽい巻だ…!