お世話になっております。陰陽課です (メディアワークス文庫)

  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048655019

感想・レビュー・書評

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  • 京都市役所に就職した火乃宮祈理が配置されたのは、市役所別館のいきいき生活安全課、別名陰陽課。主任はストライプ柄のスーツに赤シャツのガラの悪い陰陽師の五行春明。1200年の歴史のあることでは、鬼や天狗、狐などのあやかしたち(異人さん)が生活しているのは当たり前で、陰陽課はその調整を担っていたのだ。メモ魔で規則がちがちの頭の固い祈理は、最初結構鬱陶しい感じで、何だかなあという感じだが、事件を経るうちにそれに慣れてくるし、最後の事件ではそれを逆手にとっての思い切った手に出るのが面白い。平安時代では、陰陽師たちは宮廷の中で結構重要な位置を占めていたが、その成れの果てと考えればいいのかな。でも、職員は3人だけだしね。春明の正体があれだったとは、ちょっと意表を突かれた。

  • 二度目ましての作家さん。読み友さんに頂いた本です。
    舞台は京都。妖達が異人さんとして、市民権を得ている。
    そのトラブルを解決するのが陰陽課のお仕事。

    主人公は、新人公務員でマニュアル人間で融通が利かない。
    何かというと、規則を持ち出して理詰めで納得しようとする。
    先輩は陰陽課公認陰陽師の五行春明で性格がよろしくない。
    水と油の二人が文句を言い合いながら仕事します。
    至らないところは、課長さんが諭してくれる。
    そして事件が起こるが、犯人の尻尾がつかめない。
    何がどうしてどうなったぁ~ってお話ですが
    似たような話はあるけれど、この世界観は嫌いじゃないです。

  • 念願の公務員になれけれど、配属されたのは
    陰陽課という、特殊な部署。

    祓う方なのかと思ったら、警察のような部署でした。
    異人と呼ばれる妖怪達が、普通の人達にばれないよう
    怪異が起こったらそれを解決したりする部署。
    どちらかというと、お巡りさんな分類でしょうか?

    そこに配属された、暗記が得意な主人公は
    せっせと色々覚えていってます。
    という印象があったがための、最終的なあのやり取り。
    騙された! というのもありますが、説明によって
    なるほど、という納得も。
    こういう理論勝負は、こういうのに向いているかも?

    何せ先輩たる彼が、ものすごく説明省くわ
    面倒くさがりだわ…。
    徐々にどうしてなのか、は分かっていきますが。
    しかし一番怖いのは課長かと。
    逆らってはいけないような感じがひしひしと…w
    今回の事によって、主人公は権力を手に入れた! な
    気もします。
    そのうち使うのでしょうか??

  • 乱暴に見えるけど、実は気にしてくれる先輩。温かく包むように、でもいざとなるとキチンと怒ってくれる上司。
    堅物で融通の利かない主人公。
    よくあるパターンだが、安定の面白さはあった。
    主人公の更なる成長が、楽しみ。

  • 女子小中生向け?みたいな感じでしたが、わりとおもしろかったです。



    しかし

    予想が外れました。

    AのSMさんだと思うよね?
    まさかの展開でしたが、続編作るには良い設定かもですね。

  • 火乃宮祈理は試験にパスして京都市の職員として働く事に。配属先は、陰陽課。妖怪を異人と呼び、人間と同じように市民として扱い争いごとの解決や問題解決に当たる部署。
    一緒に働くのは管理職の枕木と専任陰陽師の五行春明。
    最初は異人を市民としてではなく「妖怪」として見ていた祈理も、事件を通して成長していきます。陰謀によって陰陽課がつぶされてしまいますが、ただの性格付けだと思っていた条文を覚えるのが得意、という祈理の特技と異人さんエピソードを使って問題解決に挑みます。
    終わり方から見ると、シリーズ化を狙っているのかな。

  • ブクログの献本でいただきました。ありがとうございました。

    京都市役所堅物新人火乃宮祈里はいきいき生活安全課=陰陽課に配属され、後任陰陽師五行晴明に振り回されながら成長していく。全体的には面白いんだけど、主人公他脇キャラとも設定他活かしきれていない。これからシリーズ化していくつもりなのかな。作者のあとがきでもその希望に触れているし。陰謀の黒幕に意外性は無いけど、対処の仕方や晴明の正体は意外性があったので、次作以降もっと面白くなることに期待したい。

著者プロフィール

小説家。2008年に『ほうかご百物語』でデビュー。著作に『少年泉鏡花の明治奇談録』『金沢古妖具屋くらがり堂』『今昔ばけもの奇譚』『ゲゲゲの鬼太郎(TVアニメ第6期ノベライズ)』など。予言獣を扱った作品に『ほうかご百物語8』、『絶対城先輩の妖怪学講座 十』(いずれもKADOKAWA)、『アマビエを探しに』(『文芸ラジオ』8号)などがある。
○推し予言獣は「左立領」。中に二人くらい入っていそうなデザインが着ぐるみ怪獣愛好家としてはたまりません。

「2023年 『予言獣大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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