不動産男子のワケあり物件 (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2015年12月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048656764
作品紹介・あらすじ
「不動産屋って、その人の人生の居場所とか、幸せまで探せる仕事なんじゃないですか?」
「不動産屋を見たら、まずは詐欺師だと疑え」
俺はそう断言できる。ウチの社長は平気で客を事故物件とか悪条件の部屋にぶち込もうとする。でも、本当に幸せになれる物件を宛てがうことが俺たちの仕事じゃないのか? お客さんが本当に満足できる物件がほかにもあったかもしれないのに、不動産屋の都合で部屋を押しつけるなんて……。
そんな想いを抱えるものの、自分も身元を偽って面接を受けた研修中の身。就職活動がうまく行かなかったとはいえ、本当にこんな不動産に就職して良いのだろうか?
物件探しにも役立つ、不動産業界の裏を描いた青春物語。
感想・レビュー・書評
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不動産の裏事情がわかり、不動産の知識が身につく小説。
不動産は詐欺師!
すべての不動産屋がそうだと思わないが、ブラックボックスが多くやり方次第でなんでもありなのだと思ってしまった。
正直不動産ってドラマもやっているので、不動産に興味があった読んだが、内容的には面白かったです。
不動産は誰もが通る道だと思うので、知っていると知らないとでは大きく違うなと思いました。無知は罪なのかも知れません。
最後の展開には『えっ!!』ってなり、訳あり物件の意味もわかりました。
考え方によっては、物件もいろいろありますね。 -
粗筋や帯の「不動産屋を見たら、まずは詐欺師だと疑え」はいただけない。不動産業に従事している身からすると作品とわかっていても悲しいのでやめてほしい(笑)不動産屋は全てが詐欺師ではありません。
社長以外の登場人物がわりと善人なのが珍しい気もしたが、正直不動産しかり、不動産屋を扱った作品は「まともな」不動産屋が読むとやはり突っ込みどころ満載。それは流石に自力救済でまずいだろう、とか審査もなしにもう契約かーい。とか。
まだまだ掘り下げられそうな設定の登場人物たち。続編が出る予定だったのだろうか。 -
題材良し、設定の強引さは好みが分かれそう。
不動産屋に対するブラックな印象が強く残ってしまったのが自分的には惜しかったかな。ベタかもしれないけど、この題材での「良い話」的な物語も読んでみたいですね。主人公の数年・数十年後の続編?スピンオフ?とか、そんな感じで出ないかな。
ともかく、不動産屋に不信感を持てる1冊です(笑)
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成田名璃子 著「不動産男子のワケあり物件」、2015.12発行。五流大の濱田充は帝都大卒須藤健一になりすまし不動産会社のバイトに(3か月間試用採用)。美人の帝都大卒片岡杏奈に憧れつつ不動産業務の裏表を学んでゆく物語。部屋に住む人のために一生懸命になる愛すべき性格の彼は、不動産業に馴染めるのか。結構楽しく読み終えました。また、会社を騙してたつもりの彼が、実際は会社に騙されていたというオチも。
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お祈りされ続けている主人公は、人間違いで面接へ。
そして本採用までの3か月間、バイトをする事に。
ものすごく社長あくどいです。
不動産ってこんなに!? と驚くほどに。
確かに地方からやってきたりすると土地勘がないので
鴨になってしまいそうですが。
物件色々見て回ったりしますけど、早い者勝ちですけど
これはすごいというか、本当に!? と疑うほど。
そもそも、間違えられての面接してバイト、なので
一体いつそれがばれるのか、とひやひや。
3話目に至っては、ついに!? という状態。
とはいえ、社長分かりやすく『仕事』してます。
最後まで読んだら、なんだか全員いい人な感じで
大団円で終わってますけど。
ストーリーというよりも、不動産屋ってまさか…と
考えてしまう内容でした。
どの仕事も、利益あげないといけない、とはいえ
ここまでは…してるのでしょうか? -
エンタメとしてはよろしいけれど、
不動産業の人は突っ込みたくなるやろうなあ。
まあ、それはどのお仕事小説でも一緒だろうけれど。 -
中々内定の取れない主人公は、偶然?不動産会社に面接者と間違われそのままアルバイトをする事になった。そんな中でその不動産会社の社長は、金の亡者的で、何でもいいから契約させてしまえ!的な人であった。アルバイトはお客さんに条件のいい物件を斡旋しようと奮闘する姿がとても良い。自分も不動産会社にいた事があるが、ほんと、この本の様な事がまかり通っている。いつか、真っ当な不動産会社ができる事を祈ります。
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【どうかその住まいがあなたの憩いの場所となりますように】
モテない、金ない、覇気がないと負の三拍子が揃った苦学生·充の内定が決まった不動産会社の物語。
個人のお客様が住む場所を探して斡旋する、人生の大切な岐路に立ち会いたいと。
そんな大志を抱けども会社の方針は違うようで。
本命物件と比較物件を紹介してお客の度量を計るような業界の汚さ。
それは極めてシビアな利害関係と客の争奪戦。
お客を格好のカモにして搾取するやり方には辟易とするが、業界の闇を抱えた会社も枚挙に暇がない。
それでも人としての人情味を忘れてはならないのだ。