狼と香辛料IX対立の町(下) (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1504
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048672108

感想・レビュー・書評

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  • 下巻で、話が盛り上がったところから始まる。
    そのため展開にずっと緊迫感があって
    さすがにページをめくるのをやめれなかった。

    キーマン、エーブ、ロレンス、レイノルズ、みんな一度追いつめられて表情曇ってましたね。怖い世界だ。
    エーブすごい生きるのしんどいだろうなって思って哀しくなったりして・・・
    ロレンスはすごい商人じゃなくても、いい男なんだな。
    一人で戦ってるんじゃないって悟って、どうしたらいい?ってホロに尋ねた時ホロがすごい喜んでたのが印象的でした。
    端的なことは結果オーライってことだけどやっぱり経済的な面でのからくりが理解できないのは僕が馬鹿だからでしょう。
    彼らの会話にはいつも答えが明示されないのがやや辛いんです。

    それでも最後にホロがあからさまに嫉妬して終わったことで次につなげれます。

  • シリーズ初の上下巻構成、初のサブタイトルつき。

    初めてずくめだったが、ちょっと停滞したり迷走したりしていたシリーズが旅の目的がきちんときまったことで、引き締まったように感じる。

    邪魔者になるかと思われたコルも馴染んでいるようで一安心、か。

    ただ、ストーリー全体が緊迫した雰囲気に包まれている中、今回の「切り札」はちょっとショボ過ぎたと思う。

  • 誰が信用できるのか?
    最後までハラハラ展開で突っ走りますが、やっぱエーブが格好良すぎ!!
    エーブからロレンスへのサプライズイベントの表現も良かったし、それに対するホロの反応も可愛いいねえ~

  • ロレンスの、自分の分をわきまえた中で最高に努力するとこ、尊敬する。板挟みの歯車にすりつぶされそうになりながら、へこたれながらも、ちゃんと這い上がってくる。這い上がるまではほんと読んでるこちらをキリキリさせてくれるんだが(笑) エーブも何が真実なのかわからなくて翻弄されたけど、時折本音っぽいのがちらっとみえるとぐらついてしまう。ほんと狡猾。最後にやってくれたな(笑)。

  •  付き合う前からマンネリ化対策してる二人の珍道中。ロレンスさんはいい意味で小市民で、私が好きな人×人外CPの人側が如何に変態かよくわかりました。うん、普通は圧倒的な力の差に怯えたり寿命の差に悩んだりするよね!
     獣耳属性はないので、そういう意味ではホロは惹かれなかった(寧ろ敬遠の理由になってた)んですが、強い女性好き属性には大ヒット。ノーラさんやエーブさんも大好きです。というか全体的に女性が格好良くて男性が可愛(略)
     ラブラブいちゃこらしてるのよりツンケン口げんかしてる方が好きなので、2人の意地の張り合いは大歓迎。綿密な経済や貨幣の描写も面白いです。

  • アニメのほうが面白いかな。小説のほうが背景とか前後関係を追いやすいんだけど、冗長に感じる事もあったので。作者は女性ですよね?

  • 前回の続き。キーマンに使われ、ケーブとは探り合い、ロレンスはいいように使われて終わってしまうのか!?


    いよいよ解決編!ということで、非常におもしろかった。
    6巻(だったか?)の話がここで本当の意味で生かされるという、きちんと複線を回収してすっきり。さらにエーブとキーマンが手を組んだ瞬間の爽快感といったら(笑)

    話自体がおもしろい、読んでいて話に夢中になれる、その上すっきりできるこの巻はお勧め!


    ホロとコルの存在意義が危ういものになっている気がする。今回ホロが全てを丸く収める方法もあって、それいったら何でもありになってしまうから言っちゃいけなかったと思う。あくまでスーパー解決法をロレンスと一緒に考えるというスタンスがよい。でもここまで来ちゃったら逆にそれが不自然でもあるから、なんとも言えないw
    コルの意義を次の巻あたりで出してくれることに期待。


    狼の骨の話が一件落着したらヨツイに向かうのか・・・さすがにこれ以上伸ばすときついものがあるのでは?(笑)

  • ロレンス、少しはたわけじゃなくなってきたんじゃないか?エーブはやっぱり緒方様がいいなぁ。アニメ事情知らないけどさ。

  •  「狼の骨」の伝説を追ってきた町では、イッカクが水揚げされる。それは、長年土地を巡ってあらそってきた町を根底からひっくりかえすきっかけになりえるものだった。
     行商人ロレンスと賢狼ホロの旅「対立の町」の完結編。

     このシリーズ、元々「魔法も剣もないファンタジー」といわれている。そして、ファンタジーたらしめているのが若い娘の姿だけど実は狼だというホロの存在。しかしながら、作者はその存在に依存することなく、この経済ファンタジーを成立させている。
     もう天晴れとしか言いようがない。
     女性行商人エーブと、商業組合のかけひきにいやおうなしに引き込まれるけれど、実際には何の力もないロレンス。その力がないこと、存在の小ささを、真っ向から描いている潔さ。
     主人公の小ささを、これほど前向きに描いた小説があっただろうか。
     
     自分の器を知ることは、前に進むこと、そしてそれをどう踏み出すかということにとても必要なことだと思う。
     ロレンスは、それをホロや、出会う様々な人から学んでいる。

     ホロの活躍が少ないので、ケレン味が足りない感じもしないわけでもないが、ここはやはりきっと一回り大きくなったロレンスの成長を堪能したい。

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》を受賞し、電撃文庫『狼と香辛料』にて2006年にデビュー。

「2023年 『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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