嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん6嘘の価値は真実 (電撃文庫 い 9-6)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048672122

感想・レビュー・書評

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  • “「じゃ……何とかしようか」やる気を脂身のように削いで、淡白に行動開始を告げる。
    「もが!」マユの振り上げる右手がぐるぐる回転して、『僕らの』日常の拍車を揶揄する。

    嘘だけど。

    「……毎度お馴染み」
    はんにんたいじの、
    はじまり、はじまり。”

    六月二日。
    今日もまーちゃんとらぶりーなみーくんこと僕がカレーを嫌いになった日に、銃撃犯(共犯者あり)は体育館へと意気揚々鼻歌を歌いながら狩りへとやって来た。…いやだなぁ、嘘だってば。
    うーん、
    先生がジェロニモに頼んだ仕事の内容とか、
    表紙のまーちゃんの目が充血してることとか、
    まーちゃんの帽子についてるレースが裏表紙ではなくなってることとか、
    裏表紙のまーちゃんは花を持っていないこととか、
    裏表紙のまーちゃんのスカートの右下に花らしきものが見えないこともないこととか、
    謎はいっぱいあるけれど、みーくんの語り言葉が面白かったよ今回も。
    ただ、一番気になるのは、

    “で、さ。
    あいつらの、どっちが死んだの?”

    本当にみーくんとまーちゃんのどっちかが死んだのかってこと。
    私は、恋する女子剣道部部長こと海老原香奈恵が死んだんじゃないかと思う。
    病院で聞いた言葉は、

    “あの日一人死んだ生徒がいる”

    ということ。
    別に“体育館で”と言った訳ではない。
    したがって海老原香奈恵が亡くなったとしても“あの日一人死んだ生徒がいる”という言葉に何ら矛盾はうまれない。
    …嘘にしとくけど。
    あと、今回はやたら視点が変わる。
    …あ、嫌な訳じゃないむしろ楽しかった。
    特には先生と、みーくんの女版。
    他人から見れば非日常。だけど彼らから見れば日常を送っていたみーくんまーちゃん。
    他人から見れば非日常。そして彼らから見ても非日常(嘘?)なこの話。
    そして彼らに関係ないはずのない人々の日常にも、彼らが関わってきているのがわかる。
    だけど、それでも、

    “何ヵ月か前に『おにいさん』に名前を聞いて、あと仲良くしてって言われたから、”
    “「とーるがいないから、じゃなくて、こーた君だから、だよ、って」”
    “嘘だけど。……ってこれはあの子の口癖だってば。”
    “「通例に沿って問いますが佐内利香ちゃん、貴女は今幸せですか?」
    「仮宿にやって来た男女の所為で、経済的にはそれほどでも。ただし、不幸が日常に取って代わる気は、あまりなさそうな毎日ね」”

    それが、周りの人たちにとっての日常で、
    みーくんまーちゃんは周りの人に影響を与えているけどだけどそれは全てが悪い影響というわけでもなくて。
    ……あーあもう自分でも理解不能緊急思考停止閑話休題。

    ……、…まぁ、とりあえずはみーくんに“見せかけ”の××情でも注ぎながら7巻がでることでも祈っておきましょうか。
    彼らが死んだなんてこと、嘘だけど。って自分に言い聞かせながら。

    “終わる。
    今度こそ人生から飛び降りる。
    ………………………………………
    これが最後の嘘になるかも知れないのなら、

    無理難題な希望に縋ってみようと、思った。



    僕が死んだら、まーちゃんは  ?”

  • 08.12/17 08.12/24

  • 相変わらず警戒で狂気な文で狂気な状況が書かれており大変面白うございました。
    完結してしまったのが少し惜しい。

  • やっぱりヤンデレはみーくん
    最終章があるある過ぎる

  • 覚悟はしてたんですけど。
    結構ずーんとした気持ちになりますな。

  • 古本市場 200円

  • 今回の巻は、あらすじ通りのお話です。
    襲撃犯とみーくん、まーちゃん。あとその他。
    そしてその話の合間合間に展開されていく外野の人達の話も必見です。
    みーくんのお話と同時期の話として、様々な人の視点から、その人物をより色濃く描いていくお話。
    一言で言ってしまうならば、5巻までに登場した人物たち、その人物たちの状況を、教えてくれる話です。
    今回このサブストーリーには新キャラもでてきてくれます。
    そういう話が含まれてか、今回の巻は登場人物が多いです。


    私としてはみーくんと襲撃犯のやり取りなど、どきどきしながら読み、合間のサブストーリーも楽しく読むことができ、
    ラストの展開には声も出せないほど驚いて、もうこれ次巻をすぐ、来月にも出してください、って感じになりました。
    ラストはかなりの衝撃です。
    あと今更ながらやっぱりみーくんは、日々無感情的に過ごしているようで、やっぱりまーちゃんの事となると別なんだなぁと思いました。
    二人の××は、××と言ってしまったら語弊があるかもしれませんが、もう互いに依存し合って、みーくんでさえ依存しているんだとこの巻を読んでそう思いました。


    ラストの衝撃は、本当に何度でも言いますが、衝撃的です。
    今までの巻の中で一番です。
    なので、このラストに伴って私は次巻を強く願います。
    みーきゅん、まーたん、かむばっく。

  • 名前とか文体とか主人公の口癖なんかが
    似ているのでよく西尾維新と比較される本作。
    文体は西尾維新よりもかなりぶっこわれてますが、
    俺はこの文体がものっそい大好きなので、
    やはりそれだけで楽しめてしまうわけですが、
    今回は今までと違ってみーくん以外の視点が色々楽しめてよい。
    個人的には恋日先生の視点がおもしろい。
    そして衝撃のラスト。
    次巻が気になります。

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著者プロフィール

電撃文庫『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『電波女と青春男』シリーズなどを執筆

「2023年 『安達としまむら(5)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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