猪木詩集「馬鹿になれ」

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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048718936

感想・レビュー・書評

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  • いま生を綴り続ける日本…いや、世界の中の詩人で一番だと思う人がいる。嘘ではなくアントニオ猪木さんだと思う。あの引退セレモニーの時に詠んだ「道」などは何度背中を押してくれただろう。詩を読んで涙が出てくるのは猪木さんの作品くらいだろう。

    38作品が綴られたこの作品の中の一編の詩を読んでからこの本を捜し求めてみた。かなり好きな作品がある。そしてかなり好きなフレーズがある。なんでもないワンフレーズに心を揺さぶられ、涙する。本当に天才かもしれない。

    コミックのグラップラー刃牙の中で誰もいない後楽園ホールで猪木さんと馬場さんに当たる二人が対決をする。そして波のように押し寄せたファンの見守る中で馬場さんが昇天して猪木さんが勝利を収める。そして闘いの傷が癒えた猪木さんが訪れるのはフランスの湖畔で絵を書いている背の高い画家のもとだった。

    これを読んでいると本当は猪木さんがそうでなかったんではないかと思う。

    お馴染みの「元気ですかーっ!」にも前後がある。

    不安だらけの人生だから ちょっと足を止めて
    自然に語りかけてみる
    「元気ですかーっ!」
    自然は何も言わないけれど…

    こんな感じで書かれている。

    好きなフレーズなんて一杯だよ~例えば

    ・夢はどこまでも 俺をたぶらかす
    蜃気楼を追い続ける それが俺の運命

    ・パラオの海は竜宮城 魅惑のイノキアイランド

    ・「東京スポーツ」ってそんなもんだろう?
    誰かが誰かに もの言った
    「そんな言いぐさ いいのかよ……」
    ばかやろうっ!
    「東スポ」だけは許されるんだ
    そんな人を食った態度が 俺は好き

    なんか笑顔になれるところばかり探してました。でも本当に猪木さんの感受性は高いと思います。本当にバイブルとなりそうな作品です

  • アントニオ猪木「闘魂レシピ」つながりで。有名な「迷わず行けよ/行けばわかるさ」って猪木オリジナルだと思ってたら一休禅師が出典と記されており。しかし、さらに調べると清沢哲夫氏の本が出典なのかな。冒頭の、とことん馬鹿になってとことん恥をかいて裸になれば、本当の自分が見えてくるといったあたりのインパクト。自然に「元気ですかーっ!」と語りかけるも、自然は何もいわず、ほほえみかえしてくれたくだり。ソマリアで次々と飢えて死ぬ人が運ばれていくのを目の当たりにして地球にバカヤローと叫ぶところ。東スポの人を食ったところが好き。最後が「冷蔵庫の納豆たべちゃってごめんね」でしめられる詩のキュートさが好きでした。

  • 猪木詩集「馬鹿になれ」 単行本 – 2000/10/4

    馬鹿になれ
    2010年11月9日記述

    ポエム=詩に猪木氏が挑戦した記念すべき作品。
    独特の世界が広がっている。
    どう生きるべきかを考えさせるものになっているように思う。
    力強いがその言語の端に愛を感じる事ができるだろう。

  • 以外にも詩人!
    気軽に読めて、さっと頭に入ってくる所もいいですね。
    あとがきの「道」が、やっぱり印象深いなあ。

  • ☆$$あまり良く分からなかった。$$けど、猪木らしい変な発想は感じられた。$$買わなくて正解。

  • やたら言葉をこねくり回したものだけが詩ではない。本書に載せられた率直な言葉の数々からは、作者の素直な、純真なこころが伝わってくるようであった。

    俺の魂が 革命の雄叫びを上げた
    幸せ気分でコモエスタ!


    しかし、アントニオ猪木に詩作をさせた百瀬博教はある意味ただ者ではない、いい意味で非常識な、人間だと思う。感服した。

  • “スゴい人!”ってのは、知っている限り、その分野云々に限らず、みな最高のアーティストだと思う。どんな作品を作っているのかと言うと、「人生」って作品であり、そこから生まれる「物語」と「言葉」。本当に自由な人の言葉だね♪マスト!

  • 元気ですかーっ!

    「道」は一休禅師の詩とのことだった。


    この道を行けば
     どうなるものか
    危ぶむなかれ 
     危ぶめば道はなし
    踏み出せば
     その一足が道をなり
     その一足が道となる
    迷わずに行けよ
     行けば分かるさ

    20121230 断捨離

  • やる気が出ない時には詩集を眺めると気持ちが落ち着きます。 
    ・なじみやすい。
    ・イメージしやすい。
    ・気軽に読める。 
    などなど色々な理由はあると思います。 
    猪木さん、実はかなりの国際派。 自分も国際派になりたい。 
    国際派になるためにはただ「旅」するだけじゃあダメだよなあ。 
    などと思いながらペラペラめくります。 

  • まあまあ

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著者プロフィール

1943年横浜生まれ。本名・猪木寛至。57年、家族とともにブラジルへ移住。60年に力道山にスカウトされて帰国し、日本プロレスに入団。同年9月、大木金太郎戦でデビュー。71年に日本プロレスを追放され、翌年、新日本プロレスを旗揚げする。ボクシングへビー級王者モハメド・アリとの「格闘技世界一決定戦」を行うなど、常に戦いの新たな地平を示し続け、プロレスの黄金時代を築く。89年には参議院選挙に出馬し、プロレスラー初の国会議員になる。98年に現役引退。2013年からは2期目の参議院議員を務め、19年に政界引退。おもな著書に『アントニオ猪木 闘魂語録大全』(宝島社)、『猪木力 不滅の闘魂』(河出書房新社)など多数。

「2022年 『最後に勝つ負け方を知っておけ。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

アントニオ猪木の作品

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