みんないってしまう

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 157
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048730051

感想・レビュー・書評

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  • 短編小説。すぐに読めてしまう物語が12編。真面目な主人公が多くて、『いつも心に裁ちバサミ』などは、自衛手段として冷たさを身につけたのに、結局どうしたって傷つく人は傷つくんだ、との下りに、ちょっと切なかったり。『不完全自殺マニュアル』も、自身の満たされない思いしか目に入らない主人公が、他人に分かってもらえないもどかしさ、分かってもらおうとしない怠惰さを、相手から教えられることで目が覚めるもので、ほろっとさせられる結びが良かった。

  • 印象的なショートストーリーがたくさん。読みやすく、示唆に富んていておもしろかった。

  • 現実はこんなだ、って目を覚まさせる一冊。前に進まない一冊。

  • 再読
    「愛はお財布の中」「ドーナッツ・リング」など喪失をテーマにした短編集

  • 短編集。
    ちょっと古い?…と思ったら1995~96年の作品。
    納得。

    タイトルになっている「みんないってしまう」のラストの言葉が良かった。

    ひとつ失くすと、ひとつ貰える。
    そうやってまた毎日は回っていく。
    幸福も絶望も失っていき、やがて失くしたことすら忘れていく。
    ただ流されていく。
    思いもよらない美しい岸辺まで。

    変わらないものなんてない。
    変わって欲しくないと思うものも、いつかは変わっていく。
    その時は辛いけど、そのうちその辛さをきれいさっぱり忘れてしまう時がくる…早くそうなりたい。

  • ほんわか系な作家さんなのかと思ってたけど、結構ヤバいのもあって…恋愛って色々なのねぇって当たり前に思った(^^)

  • 短編集。淡々と読めて平日寝る前にいい感じだった。
    「裸にネルのシャツ」そんな男、完全にヘコませてしまえと力が入った。
    調子がいいときに寄ってくるってのが非常にヤな感じだった。
    「みんないってしまう」読み進めていって「ああ」。そんなに先の話じゃない気がした。私は誰とそのときを過ごすんだろうか。

  • わりとライト文緒さん

  • 山本文緒さん、久しぶりに読みました。
    昔読んだことあるような気も、したけど。

    ただ、今の私には、あまり恋愛ものは響いてこないな、と思いました。

    枯れたのか?

  • そういえば前にも読んだなぁ。

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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