- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048735391
感想・レビュー・書評
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交換殺人や複数の事件が錯綜するプロットの構築や大仕掛けはなかなかよく考えられていると思いますが、登場人物や殺意を抱いた背景の描写が希薄で物語に入り込めず、後半の怒濤の展開は読んでいて苦痛でした。もう少し小説としての物語性があればなと思いました。
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構成は面白いけどここまで殺すことなかったんじゃ?
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峠で起きた一つの撲殺事件。被害者と殺人者、目撃者と関係者、一人一人から見た事件が複雑に重なって単純な事件と思われた殺人事件が多重構造を見せる。<br><br>
……うーん、なんだろ。何となく著者の自己満足が強すぎるなぁと感じました。<br>
例えば、1つの事件の発生時点を起点に1つの章ごとに時間や視点が前後に移動したり、主要な登場人物が正に「誰かを殺したい」と考えていたり。見せ方にこだわりすぎた結果、人を殺す原因があまりにも浅いものに見えてしまいました。<br>
ミステリとして悪くはないんですが、なんかごてごてと着色料や人工甘味料で味付けされた欧米風のお菓子のように心理的な嫌悪感を感じました。もったいない気がします。 -
途中被害者の身元が二転三転するあたりで、なんだかだまされた気分になってちょっと醒めてしまいました…こういう伏線いっぱいのは大好きなんですが。