ユージニア

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735735

感想・レビュー・書評

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  • 地元の名家である青澤家で米寿のお祝いが開かれるが、そこで一族17人犠牲にした毒殺事件が起こり、一族の娘である盲目の美少女、緋紗子が生き残る。
    その十数年後に一人の関係者、満喜子が事件を調査し、それに纏わる本を出版。そして更に十数年後、新たな探求者が事件の調査を始める。

    事件があり、犯人がいて、そして当時の関係者の証言もある。
    事件の大筋は解明しているのに(それすらラストの満喜子の発言から定かではないが)、細かいけれど不安にさせる謎がいくつも残り、解明されないまま終わります。

    ミステリーといえるのか?一度読んだだけではわかりませんでした。ピースを繋げると答えがあるのかないのか、それも見えません。

    そういう意味でもう一度読みたい本ではありますが、答えがないのでモヤモヤ感に収拾がつきません。

    また、謎を補完し完成させた場合、面白いミステリー小説なのか?
    どんでん返しやトリックの素晴らしいミステリー小説は多くあり、それらに比類する作品なのかがわからない限り、この小説は答えを用意しないという技法でのみ評価された作品だと思います。
    ということで、評価の難しい作品でした。

  • 20年以上前に起こった17人の犠牲者を出した毒殺事件。
    事件の真相とは?犯人は誰だったのか?

    当時の関係者たちへのインタビューで綴られる本書。
    すこしづつ明らかになっていく真実と矛盾。
    読者は、あたかも事件の真相を追う記者のような気持ちで物語へ引き込まれて行くのだが・・・・。

    物語の構成・牽引力は、目を見張るものがあったが、ラストには正直納得いきませんでした。

    読む方によって印象は違うのでしょうが、好みの分かれる作品だとは思います。
    少年少女文庫時代しか恩田作品を知らなかったので、こういった作風も書ける成長を感じるとともに、ある意味新鮮ではありました。

    熱烈なファンが多いのも、わかるような気がします。

  • 『夜のピクニック』の作者による作品。インタビュー、回想、いろんな文体でやや読みにくい。
    話も分かりにくく、なんだか居心地の悪い作品。その気持ち悪さが、この本の真骨頂だろう。

  • 後味悪い

    船の家
    地方の医者の名家
    盲目の特別な少女

  • 2008.10
    なんか わからん・・・
    途中まではおもしろかったんだけどな

  • 私にとっての恩田陸は、読む作品ごとに評価が変わる作家のひとり。

    「ユージニア」は全体に流れる不穏な空気とか、現実からちょっとずれてるような独特の雰囲気がかなりツボに入り、しかも装丁もものすごい気に入ったので思わず買ってしまった。

    本棚にあるとちょっと嬉しい。

  • すきだぁあこのどうしようもない感じ!
    だれもがなんかかわいそうな感じ。
    大量殺人事件。毒。少女。断片。本。

  • 推理小説ではないよなぁ。
    この(ある意味)美しい世界の中には、私は入れない。装丁のような、うっすらと霧のかかったスノーグローブの中を、いろんな角度から覗くような。そして真実をさらけだしたくて、それを地面にたたきつけたとしても、煙のように消えていくのだろう。
    出版社 / 著者からの内容紹介
    あの夏、青沢家で催された米寿を祝う席で、 十七人が毒殺された。
    ある男の遺書によって、一応の解決をみたはずの事件。町の記憶の底に埋もれた大量殺人事件が、年月を経てさまざまな視点から再構成される。

  • 2度目らしい。今回はなんとか理解できた気がする。途中やめられなくなった。満喜子ちゃんがすごい。

  • 凄く綺麗。でも怖い。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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