咲くや、この花 左近の桜

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739238

感想・レビュー・書評

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  • 20170905読破

  • 長野まゆみの耽美系の雰囲気がとても好きだ。
    何年か前に初めてこのシリーズ読んだ時は、ハードカバーで買ったほどなんかピンと来ない本だったな……と置きっぱなしだったんですが、久しぶりに読んでみたら面白い。深読みができるようになったからかしら。あちこちもう耽美過ぎて……ほんと綺麗で美しい世界。

    最後の柾とのやりとりですべて持っていかれました。義理の父、ってところから予想はできていたけども。光源氏計画に納得ですね。長野まゆみ作品にでてくるソッチの気がある『叔父』やら『義兄』やら『義父』やらはオイシイ……

    これ続編出ますかね???
    あれで終わりでもいいけど、もう少し深められる気もする……

    桜生は桜蔵の母(義理)の義兄(義理叔父)で本当の父親で、桜蔵の父(柾)とそーいう仲だったわけかな…??紛らわしい!!つまり産みの父(ちょっと語弊あるけど)と育ての父がデキてたのかな!!

    こういう禁断ぽいけど合法な長野まゆみの男達がたまらない……

    長野まゆみブーム……次は何を再読しようかなー

  • 前作の方が好きだったかな。12章の短編集で話の展開も早いしちょっと追いつかない感じがした。結局知りたい事は柾のいつものはぐらかしで謎のまま。何だかスッキリしない。

  • 『左近の桜』の続編ですが桜蔵が前作よりも妖が身近に感じられるようになっている気がします。
    相変わらずこの世以外の男に好かれていますが以前よりも精神的に強くなって成長しているように思えました。流されてもへこたれないと言おうかスルーする能力が上がったと言いましょうか…。
    だた、話の展開が同じパターンのものが多くやや退屈になってしまいました。最後の話で親子関係が新たなステージに突入するような風でしたのでまだ続くのでしょうか。

  • 続編だって知らないで借りてしまいました。これの前も読んでみようかな。

    とても妖しいんだけど、すごく美しい情景が目に浮かぶ本でした。ストーリー展開は割とどの話も同じ感じだけど、雰囲気がとても好きでした。

  • 『咲くや、この花』の続編。12章からなる短編で、春から翌冬までの一年、それぞれの月になぞらえている。それが最後の部分に生きている。今作は、ある意味、覚醒と旅立ちの物語。桜蔵に関しては、前作より合点承知という感じになってきていて少しずつ変わっていってる。いよいよ高校を卒業する桜蔵。父親役の柾との関係にも変化が訪れそうな予感。たった一文で、人物の関係、情景、雰囲気が目の前にパーッと広がっていき、実際にその場に「いる」と感じさせるのはさすが。ノスタルジックで、危うくて、匂い立つようで美しい雰囲気を堪能したい。

  • 大学受験を控えた主人公の男の子が、この世のものではない様々な「男」に襲われ続ける連作短編集。気になっていた作家だったので、図書館で目に止まったものを借りてきたのだが、男色系ラノベとでも言うべきか…。

    主人公の名前からして「桜蔵」と書いて「さくら」と読ませる、和風キラキラネーム。現実と異世界とが入り交じる設定はおもしろいけれど、思わせ振りな妖しさを仕掛けながらも、キレイな言葉を散りばめて表面的な雰囲気を繕っている感があって、深みは感じられなかった。10代20代くらいに読んでいたら、楽しめたかな。

  •  最後の一文が何だか意味ありげ・・・。この続きは、ないの?

  • 不思議な話。
    最後、実家の部屋を弟に明け渡した後は、こうくるか。

  • これ続編だったんですね。
    知らずにこっちから読み始めましたが、不思議な物語に憑りつかれ、気になりませんでした。

    男が男を連れ込む宿に住む左近桜蔵。黒面(クロツラ)退治の代償に、この世ならぬ者に体を任せる試練を受ける。

    かなりぶっちゃけて言えば、男なのに男の人に抱かれます。と言ってもきわどい表現はありませんので、苦手な方でも大丈夫です。

    むしろ耽美な雰囲気が漂い、うっとりとしてしまいました。

    しかし、父親から親戚からなにから皆男が男を抱くことに違和感を持たないのは逆にこっちが違和感をもちました。それを気にしたらどうしようもないのかな。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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