ムーミン谷の冬 (講談社文庫)

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感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061380967

感想・レビュー・書評

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  • ●ヤンソン
    4-06-138096-6

  • 北欧ならではの冬を舞台にムーミンが成長していくものがたり。今まで読んだムーミンの中で一番好きかもしれない。

    私は一日中太陽が昇らない冬を知らないけれど、極夜のある地域で暮らすひとびとはこんな風に太陽を待ち焦がれるのだろうかと想像しながら読んだ。

    ムーミンは、この冬、世の中にいろいろな人がいること、知らない世界に足を踏み入れること、自分にとっては理解不能な人や、相容れないと思っていた人と上手くやること などを知っていく。

    なによりムーミンママの優しさと懐の深さに心が温まった。お金に支配されている現実世界ではなかなか、こうはできないけど、自分もママを見習いたいと思った。 

  • 2018年1月23日に紹介されました!

  • 再読 2017/11/17

  • ムーミンシリーズは、意外と話が暗いかんじがして、最後まで読めなかったのです。が、妊娠中に無性に児童文学が読みたくなってチャレンジしました。。私としては、冬がつわりの時期と重なり、春に体が楽になったので、本と一緒に冬を乗り越えて、個人的すぎますがぴったりはまりました。
    はじめは冬自体も冬の客人も嫌いだったムーミンが、だんだん冬を生きる者たちに寄り添えていけるようになるところがよいです。
    春を迎えておしゃまさんが言う言葉が印象的でした。
    「ここにりんごの木がはえてたね、とぼくがいったら、きみは、いまは雪がつもってる、と返事しただけだった。ぼくのさみしがっていたのがわからなかったの?」「どんなことでも自分で見つけ出さなきゃいけないものよ。そうして、自分ひとりで、それをのりこえるんだわ」
    ムーミンと一緒に冬を越えて成長したかんじ。やっぱり途中で読むのを辞めてはわからないこともあるなあ。

  • ムーミンをいい年になるまで読まずに来て、今年初めて読んだ。
    「ムーミン谷の彗星」、「ムーミン谷の夏まつり」と読んできて、本作に至る。
    自分の中ではこれがベストだと思う。
    激しい吹雪の描写、日が出てこない冬の日々で、初めてわずかに太陽が昇ってきた時の喜び。
    北欧にはいったことがないけれど、あの地の人たちの季節への感受性や思いが伝わってくる。
    それぞれが好き勝手に(笑)振る舞う、おしゃまさんとちびのミーがとってもいい。

  • 「ぼくは、一年じゅうを知ってるんだ。冬だって知ってるんだもの。一年じゅうを生きぬいた、さいしょのムーミントロールなんだぞ、ぼくは」
    2015/06/15-06/19

  • ムーミン谷の冬は、きっととても寒い。
    でもいつも心がほんわか温まる。

  • 自然の美しさや自然を畏れる気持ちが、とてもしっくりする表現で描かれていた。

  • ムーミン谷の厳しい冬の描かれ方にこちらまで凍えそうになりました。
    心細さと寒さで、私なら心が折れてしまうところです。
    ムーミンは冬という季節を通してまた成長したようです。
    時に厳しいおしゃまさんですが、それは見放していたわけではなく、実は見守っていたんですね。
    ムーミンが初めて雪を見て触れた時の穏やかなシーンがよかったです。

    春が来て、どんな音にも起きなかったママがムーミンのくしゃみで一番に起きるというのが素敵でした!
    冬のムーミン谷にトリップしていた私はママの前向きさと優しさと愛にとても安心しました。(笑)ムーミンママは春の象徴のようですね。

    ミィはやはり強くて元気な女の子でシリーズを読むたびに惚れ直します(笑)
    みんなにちょっとめんどくさいと思われてたヘムレンさん、あれは一応理解されたのでしょうか?めそめそとサロメちゃんと楽しく旅をしてくれたらいいなと思います。
    サロメちゃんかわいい!!

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著者プロフィール

1914年、ヘルシンキ生まれ。画家・作家。父が彫刻家、母が画家という芸術家一家に育つ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。66年、国際アンデルセン賞作家賞、84年にフィンランド国民文学賞を受賞。主な作品に、「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)、『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(以上講談社)など。

「2023年 『MOOMIN ポストカードブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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